Bristow Groupにおけるデジタル変革への取り組み


Bristow-Main

ヘリコプターを使った輸送サービスで知られる世界的な運送企業であるBristow Groupは、従来のレガシーシステムをSAP Business Suite powered by SAP HANAで刷新し、全社的なデジタル変革を推進しています。本記事では、Bristow Groupが安全性と卓越した業務オペレーション(オペレーショナルエクセレンス)、標準化されたグローバルなビジネスプロセスを確立するために、どのようにしてSAP HANAを利用して、顧客と従業員のためのグローバルで一貫した配送モデルを作り上げたかについてご紹介します。Bristow Groupの取り組みからは、柔軟な拡張が可能な新たなアプリケーションプラットフォームが、主要なビジネスプロセスの成長、シンプル化、標準化、変革を支援し、情報の可視化、リスクの低減、統合のエンジンとなって、迅速なイノベーションの展開を可能にすることがおわかりいただけると思います。

世界中に設備拠点を構えるヘリコプターサービスの大手企業であるBristow Groupは日々、人や各国の原材料を安全かつ効率的に輸送しています。主に石油、ガス業界における民間ヘリコプターを使った輸送会社として、Bristowは顧客のビジネスである石油、ガス探査と生産に50年以上携わってきました。テキサス州ヒューストンを拠点とする同社は現在、イギリス、ノルウェー、ナイジェリア、アメリカのメキシコ湾、さらにオーストラリア、ブラジル、カナダ、ロシア、トリニダードといった世界の主要な石油・ガス産出地域で、大規模なヘリコプター輸送を行っています。

Bristowは石油・ガス事業の一環として捜索救助活動も行っており、近年ではイギリス政府から捜索救助の契約を受注しています。イギリスにおけるBristowの歴史は1971年までさかのぼり、これまで15,000以上の活動で7,000人以上の人が救助されています。また同社が運営するBristow Academyでは、世界最大の商業用ヘリコプターのトレーニングサービスが提供されています。

顧客へのサービスの提供にあたって、Bristowと関連会社は500機近いヘリコプターを保有しており、近年はイギリスとオーストラリアの固定翼の航空会社を買収しています。こうした買収は、顧客に提供するロジスティックサービスの品質を徹底するBristowの強い熱意を示すものです。自宅からオフショアの職場へ人を安全かつ確実に輸送するには、固定翼の飛行機でヘリポートまで移動し、そこからオフショアのプラットフォームへ移動することも少なくありません。

安全で高品質、かつ一貫性を備えたサービスの世界規模での提供を目指す同社の最優先課題は、「オペレーショナルエクセレンス」の実現です。このビジネス変革の達成に向けて、経営陣は「デジタル変革」が不可欠だと判断しました。そのためにはテクノロジーシステムの総合的な見直し、また世界規模のプロセス変革と今後予想される成長を見越した全社規模のアップデートが避けて通れません。このことは、クラウド、ソーシャル、モバイルコンピューティングなど、現在のトレンドを牽引するテクノロジーを活用して、より高度な意思決定と新しい働き方を可能にする革新のためのプラットフォームが必要であることを意味しています。

2012年1月、Bristow Groupはデジタル変革に向けた具体的な取り組みに着手しました。同社のCIO兼情報技術部長を務めるスティーブ・シドニー氏は、「私たちのビジネス変革の目標とオペレーショナルエクセレンスを達成し、真のグローバル企業となるためには、デジタル変革の追求が不可欠でした。既存のレガシーアプリケーションでは、もはや成長、拡張、将来に向けた機能提供は不可能でした。袋小路に陥った私たちにとって、変革以外の選択肢はありませんでした」と語ります。同氏によれば、デジタル変革において最も困難な課題は、財務管理、サプライチェーン、メンテナンスといったビジネスの「心臓部」を支えるERPシステムでした。既存のERPシステムはビジネスプロセスや将来のビジネスの成長に合わせて柔軟な機能拡張が行えないため、この刷新は避けて通れない必須の課題でした。

Bristow-Steve-Sidney
「私たちのビジネス変革の目標とオペレーショナルエクセレンスを達成し、真の世界的な企業となるためには、デジタル変革の追求が不可欠でした」

-スティーブ・シドニー氏 Bristow Group CIO兼情報技術バイスプレジデント

デジタル変革おける意思決定

持続的な成長や買収といった歴史的な経緯から、Bristowのビジネスは世界各地で独立した事業単位による運営が行われており、この構造はITのシンプル化と世界的なビジネスプロセスという観点から最善と言えるものではありませんでした。そこでは、旧来の業務システム、特注のアプリケーション、各現場で管理するインフラが混在していました。シドニー氏は「組織全体のビジネス目標を定めていく過程で、経営陣はグローバル規模のビジネス運営と将来のビジョンの達成を可能にするためには、ITが非常に重要な役割を果たすことを彼らは理解していきました」と振り返ります。

過去3年にわたって継続されたデジタル変革の取り組みは、卓越したITリーダーシップチームの立ち上げ、運営上のコミュニケーションのためのサードパーティのパートナーネットワークの確立、データセンターサービス、システム統合など、多くのプログラムを成功に導きました。そこでは、フライトオペレーション、顧客管理、コラボレーションのための新たなアプリケーションプラットフォームが導入されたことに加え、フライトのサポートやパイロット用のエレクトロニック・フライト・バッグ、メンテナンスのための電子マニュアルの発行、グローバルコミュニケーションのためのデジタルサイネージなど、サービスの管理面のイノベーションも極めて短期間で推進されました。

財務管理、サプライチェーン、メンテナンスの機能は複雑に連携しており、また航空産業内における規制への対応も踏まえ、新たなシステムのリリース計画や導入方法など、Bristowは詳細な戦略を立てなければなりませんでした。シドニー氏によれば、正しいシステムとビジネスプロセスを整備して、将来の大きなビジネス目標に対応するうえで、ERPの導入は社内で絶好の機会だという認識で一致していたといいます。

財務管理、サプライチェーン、メンテナンスにおけるプロセスの標準化やシンプル化から、ビジネスインテリジェンス(BI)を活用したグローバルレベルの業務の可視化、重要なパフォーマンス指標と決定のための情報(資産活用や航空機ごとの採算性、顧客や契約)の把握に至るまで、ERPプロジェクトには多くの目標がありました。さらに一貫性があり自動化された、信頼できるビジネスプロセスを通じたリスクの低減とコンプライアンスの向上、また旧来の業務システムでは不可能な将来の利益につながる新たなプラットフォームの確立も大きな目標でした。たとえば、ビジネスユーザーがリアルタイムなデータ分析を行うことで航空機のメンテナンスには多大な利益がもたらされ、ユーザーエクスペリエンスの高度化、シンプル化により、ビジネスユーザーはモバイルデバイスから直接問い合わせデータにアクセスできるようになります。

Bristowが新たなテクノロジーに期待したのは、これらの目標の達成、業務上のインサイトの提供、さらに主要なビジネスプロセスの自動化でした。サプライチェーンのプロセスが改善されれば、航空機の部品が必要な時に入手できるようになり、部品が届くまでヘリコプターサービスを提供できないという事態は避けることができます。

経営陣が旧来のテクノロジーのアップデートを選択せず、変革へ向けて動き出す決断を下した以上、次のステップの課題はBristowの未来はどうあるべきか、そのためにどのようなテクノロジーが必要であるかを見極めることでした。

Bristow-Chopper

Bristow Group Inc
本社:テキサス州ヒューストン
収益:16億6,900万USドル(2014年3月31日)
従業員:およそ4800人(2014年12月31日)

会社の詳細
・輸送サービスを50年以上提供
・369機のヘリコプターを保有またはリース(2014年12月31日)
・系列会社が131機の航空機を運用(2014年12月31日)
・約20カ国におけるビジネス展開
・4つのビジネス地域(アジア太平洋、ヨーロッパ・カスピ海、南北アメリカ、アフリカ)

SAPのソリューション:SAP Business Suite powered by SAP HANA、SAP HANA(すべてエンタープライズライセンス)、SAP BW、SAP Process Integration, SAP Enterprise Portal, SAP Solution Manager, SAP solutions for GRC

全社規模でのプロジェクトの推進

定められた目標を確実に達成し、新たなプロセスの実行責任者を確保するため、プロジェクトチームは数カ月の時間をかけて社内から人材を集め、グローバルコミュニティーを作り上げました。ヒューストンで開かれた3つのハイレベルな合同ワークショップでは、経営管理、財務管理、サプライチェーン、メンテナンス、セキュリティおよびコンプライアンス部門のキーマンが一堂に会しました。

「これらのセッションには社外の識者も招いて、何ができるかを話し合い、将来の成長に向けたブレインストーミングを行いました。いわば種蒔きの場です。それだけではありません。その後はコミュニティーをさらに発展させ、多くの会議で知識と経験を共有しながら、将来についての意思決定を行いました。時が経つにつれて種は花を咲かせ、現在の問題点と将来の可能性についての情報が積み上げられ、そして2012年の中頃、私たちはSAPのソフトウェアの採用を決定しました」(シドニー氏)

財務管理、サプライチェーン、メンテナンス、修理、整備・点検(MRO)のソリューション統合が必要(品種改良のアプローチではなく)という判断が下されてから、SAPソフトウェアの採用にいたったのにはいくつかの理由があります。まず、航空業界に注力するSAPのソフトウェアによって、メンテナンス運用の複雑性に関する懸念が緩和されたこと。もう1つは、石油ガス業界のエキスパートでもあるSAPのソフトウェアは、Bristowの大規模な石油ガス関連の顧客や、より大きなOEMのサプライヤーの多くによってすでに利用されていたことです。「客観的に見て、私たちが目指すエンドツーエンドのサプライチェーンを確立し、将来において顧客と私たちのサプライチェーンの完全統合を実現するうえで最も自然な選択でした」とシドニー氏は話しています。

新たなERPプラットフォームとしてSAPの採用を決めた後、プロジェクトチームは実装するコンポーネントを選択しなければなりませんでした。SAPの経営陣との話し合いを通じて、どのようなオプションや支援があるのかが明確となり、最終的にBristowはSAP Business Suite powered by SAP HANAのアーリーアダプターとなることを決めました。「SAP Business Suite powered by SAP HANAを実装することで、将来のメジャーアップグレードの際も、業務を中断したり多額のコストを出費したりする必要はなくなります。また、SAP Business Suite powered by SAP HANAによって最近発表されたデータベース構造のシンプル化や、将来のモビリティ、BI機能といった新しいSAPのソリューションにも素早く対応できます。私たちは新たなテクノロジーをより迅速に採用でき、最新のプラットフォームを利用してSAPの進化と方向性を合わせることで、より素早く変革を実践することができます。さらに、『SAPという大きな池の中の小さな魚』である私たちは、アーリーアダプターという立場上、SAP内の重要なスキルや知識、SAPの変革フォーラムにアクセスすることで学び、将来の方向性に潜在的な影響をもたらすこともできます」とシドニーは話します。さらにITランドスケープをシンプル化し、単一のプラットフォームに統合することで(トランザクションとアナリティクスを1つのシステムに組み込んで、ビジネスユーザーが取引システムに前もって報告できるため)、長期的なデータ管理やBIのニーズに対応できる点もBristowにとって非常に魅力的でした。

計画の仕上げ

新たなシステムのグローバル導入を確実に成功させるため、プロジェクトオフィスのセットアップ、計画に関するワークショップ開催、進行フェーズの管理、カットオーバー、本稼動、稼動後の安定運用のサポートなど、Bristowはさまざまな局面でシステムインテグレーターの支援を受けながら、社内から集めたSAPに関する豊富な経験則を備えたスタッフが中心となってプログラムを推進しています。プロジェクトチームは3つのビジネス部門が協調する形で組織され、たとえばサプライチェーンのビジネスプロセスオーナーは、IT部門のリーダーおよびシステム部門のリーダーと協調します。この構造は各プロセスの部門にも反映され、導入の際の説明責任とプロセス固有の判断を可能にしています。

計画の設計や要件定義の段階においては、ほぼすべてのビジネスプロセスの見直しが行われました。財務部門ではこれまでにはなかった新たなデータ構造と会計チャートを作成し、コストセンターとプロフィットセンターは構造の再設計に取り組みながら、重要な財務会計プロセスの新しいアプローチも決定しました。これまではプロセスの一部は完全に「システム外」であったのに対し、新しい設計ではこれらをすべてSAPシステムに組み込むことができました。

たとえば、在庫の査定はBristowの所有品と委託品が混在しているため、報告の前に集計表にまとめる膨大な作業を必要としていましたが、現在はこの手作業は不要となりました。

チームの努力によりカスタマイズを最小限に抑制することで、アプリケーションのアップデートにおける手間を解消し、将来の柔軟性も確保することができました。実装された数千のオブジェクトのうちカスタマイズ(RICEFWオブジェクト)はわずか237で、このうち取引カテゴリーに含まれているのは73のみです。この成功をシドニー氏は、経営陣(CEOと取締役を含む)と過剰なカスタマイズが長期的に及ぼす影響を本当に良く理解していたITチームの貢献によるものと評価しています。

Bristowの目標は、世界で最も安全で最も信頼できるサービスを顧客に提供することです。業界をリードする同社の安全プログラム「Target Zero」は安全文化の1つのモデル作り上げました。同社は現在の安全指標をさらに進化させるため、強化されたリスク緩和戦略を用いて安全パフォーマンスを向上させています。業界全体の協調によって安全に関するベストプラクティスを改善し、共通の航空基準を奨励しているHeliOffshoreにもBristowは参画しています。

SAP HANAを活用した新たな飛躍

2014年10月12日、Bristowは無事プロジェクトの完了を迎え、SAP Business Suite powered by SAP HANAが初リリースされるとともに、グローバルで統合された財務オペレーションとサプライチェーンが本稼動を開始しました。導入から5カ月が経過した現在、Bristowは通常の導入後のデータ管理、ビジネスプロセスの変更、問題のレポートなどに対応しています。そして、現場のユーザーからはすでにいくつかの肯定的な評価が聞かれるようになっています。

「追跡と発見が容易になり、財務情報の入力からソースのドキュメントまで掘り下げることができ、トランザクションの分析と監査の精度が向上したと従業員は話しています。特に世界中の口座で支払い可能なシステムはユーザーから高く評価されています。かつては紙にサインをし、それをやりとりしながら請求書を承認していましたが、今では可視化された世界標準のワークフローのおかげで、システム上のどこに請求書があるのかがすぐにわかり、電子承認が行われることでコンプライアンスと財務報告にも役立っています」(シドニー氏)。

また財務部門側も、SAP HANAによって組織全体で統合された単一のシステムで行えるようになったため、素早い財務報告とデータ分析ができるようになりました。

サプライチェーンにおいては、最近Bristowの最大の運用拠点であるスコットランドのアバーディーンを訪れた際、使用不能で返却された航空機の高価な装備品の処理を行う倉庫業者から、SAPソフトウェアによって以前のプロセスと比べて手順が減ったため、材料をベンダーに間違いなく迅速に送れるようになり、修理期間が短縮されたという報告を受けました。またセキュリティとコンプライアンスの面でも、SAPシステムへのシングルサインオン、ロールベースのアクセスコントロール、電子承認のワークフロー、リアルタイムの職務分掌の例外管理は、Bristowの社内会計監査とコンプライアンス管理に大きく貢献し、オペレーショナルエクセレンスが目指す管理の自動化につながっています。

Bristowでは、IT面でも利益を得ています。「シンプル化されたプラットフォームがデータベースと他のインフラ管理の負担を大幅に軽減し、私たちはもうデータベース管理者が必要なくなり、導入後のシステムパフォーマンスに問題はもはや存在しません」とシドニーは言っています。「私たちのアナリティクスとトランザクションのパフォーマンスは大幅に向上しました。たとえば、MRP(資材所要量計画)、購買レポート、配送予定リストの作成が非常に迅速に行えるようになり、レポートは取引システムでリアルタイムに行われるため、その都度データウェアハウスソリューションに入力する必要もなくなりました」(シドニー氏)

変革プロジェクトは現在と将来の統合の可能性について、重要なサプライヤーとの連携の強化にも結びつきました。「私たちは間違いなく、企業間の商取引の面で統合へと近づきつつあり、何ができるかに関して共通理解が多く生まれています」とシドニー氏は言います。「たとえば、SAP Process Integrationを使えば、SAPアプリケーション内の電子システムで注文し、それがヘリコプターとエンジンのサプライヤーに直接届きます。将来は、航空機を購入した際、航空機の設定をサプライヤーのSAPシステムから『配達された状態で』直接受け取ることができるため、データを入力し直す必要がなくなる可能性があります。また、将来のメンテナンスプログラム、技術指示、サービス公示や他の多くのデータタイプを、電子システムを介してSAPシステムで直接受け取ることができる可能性もあります。この流れは始まったばかりで実現するにはまだ時間が必要ですが、これからの将来において実現していく可能性があります」

他のデジタル変革と同様、Bristowが実践した新たなアプリケーションへの刷新は、いくつかの一過性の課題を乗り越えずには実現しませんでした。たとえば、このアプリケーションを採用した時、旧式の業務システムには16,000の未処理注文が残っており、それを新しいアプリケーションに移行して処理する必要がありました。

「移行は困難を伴いました。旧来の業務システムにおける注文は多くの誤りを含んでいて、SAPのデータとプロセスへの厳密な要求を満たしていなかったため、商品や間違いのない請求書を受け取ることができませんでした。学びつつ、それぞれの問題に時間をかけて取り組み、1つひとつ解決していきました。今、トンネルの向こう側の光が見えている状態です」とシドニー氏は語ります。

成長へ向けた準備

このプロジェクトの比較的ユニークな一面として、「大きな利益をもたらす新たなシステムの実装を成功に導いたのは、“変革管理(Change Management)”という流行語のかわりに、意図的に成長へ向けた“準備”という言葉を使ったことだとシドニー氏は話します。

「私たちは“準備”に関し3つの要素を特定しました。インフラの準備、ビジネスを支援できるアプリケーションとプロセスの準備、そして新しいアプリケーションとプロセスを受け入れられるビジネスの準備です」とシドニー氏は表現します。「各事業単位に準備を整えるチームが割り当てられました。プロジェクトチームは各事業単位のチームと対話しながら、大局的な準備査定プロセスを実施し、3つの要素に関して各事業単位の準備状況のスコアカードをまとめて見ることもできました」

シドニー氏によると、ビジネスの準備というのは、すべてのステークホルダーとのコミュニケーションを継続すること、ユーザーをトレーニングすること、新しい役割とプロセスの理解を確実にするという点で変革管理と似ています。「しかし、変化というネガティブな枠組みと比べて、準備するというコンセプトは人々にとってより前向きに捉えられるようです。なぜなら人々は一般的に変化を好まず、しばしば抵抗しようとするからです」

SAPの実装にあたり、事業の準備を整えるのが最も難しい課題であることは広く知られていますが、これがグローバルかつ革新的な事業であればなおさらです。またどれほど準備のために力を注ごうと、稼動後にはデータとプロセスに関してすべき課題が山積しています。シドニー氏いわく「私たちは今まさにその段階にありますが、ありがたいことにSAPとSAP HANAのインフラにおいて、私たちはこうした問題を経験していません」

しかし、やはり変化は必然です。Bristowは新たなビジネススイートでさらなる進化を遂げつつあります。「このアプリケーションがあれば、私たちは成長し、ビジネスプロセスをシンプル化して改革し、可視性を高め、リスクを低減し、同時に変革を迅速に展開することができます」とシドニー氏は言います。「私たちの今後5年間の目標は、このデジタル変革の後押しによって、現在の2倍以上に成長することです。SAPの実装はそのための重要な布石であり、真のグローバルオペレーション、グローバルエクセレンスを達成するための多くの業務変革に不可欠です。この努力は単独で成し遂げられるものではありません。SAPのアカウント管理、航空チーム、カスタマーオフィス、アンバサダープログラム、BristowのITチーム、経営陣、ビジネスプロセスのオーナー、また私たちを成功に導いたパートナーに感謝の意を表します。これはまさにチームの努力がもたらした成功でした」

Bristowの今後数年で計画されている次のステップは、Fixed Assets、MRO、Bristowの航空業務システムとSAPによって統合されたBristowの受注から入金までのプロセスの改善など、SAP Business Suite powered by SAP HANAの価値を高める第2、第3の主要なリリースを完了することです。シドニー氏は次のように話します。「SAP HANAによってビジネスウェアハウスの当座の必要性は減少しましたが、プラットフォームをビジネスインテリジェンスの支援にまで拡張し、SAPシステム、航空業務、人的資源、安全のためのデータを統一して、安全とビジネスパフォーマンスの向上を推進しようと考えています」

航空機の状態を解析するデータアナリティクスにも対応するSAP HANAの新しい利用方法が探られており、これにより最終的には予防保全向上の可能性があります。また同時に、SAP Business Suite 4 SAP HANA(SAP S/4HANA)アプリケーションプラットフォームの採用(2015年の予定)と、SAPソフトウェアをクラウドサービスとして稼動する可能性を探り、SAPの方向性と革新を活用し続けるビジネス計画もあります。この早期採用はBristowのデジタル変革へのコミットメントと、その過程でSAP HANAの価値を最大限に活用していくという決断の証です。

出典:How Global Operations Are Taking Off at Bristow Group 投稿者 Lauren Bonneau

ご質問はチャットWebからも受け付けております。お気軽にお問い合わせください。

●お問い合わせ先
チャットで質問する
Web問い合わせフォーム
電話: 0120-554-881(受付時間:平日 9:00~18:00)