SAP S/4HANA――現代のITが克服すべき5つの変化


Bluetoothが車のドアを開け、スマートフォンがカメラの代役となり、小売業者が製品の保証サービスを販売する時代、変革に取り組まない製品やサービスは次々と淘汰されます。SAP S/4HANAは、お客様がこうした時代に備えるための新たなソリューションです。

たとえばカメラメーカーのキヤノンは、2008年の500億ユーロから現在の130億ユーロと、大きな収益減に苦しみました。スマートフォンはアプリケーションやEメール、電話機能に加え、25メガピクセルもの解像度を持つ小さなカメラでもあり、これは既存のカメラ市場を揺るがす十分なインパクトです。いまや私たちは車のドアをBluetooth対応のスマートフォンで開けることができます。これにより、施錠システムの専門業者から個々の部品の製造業者までサプライチェーン全体が危機に瀕しているのです。

SAPの「Co-Innovation(共同開発)」と戦略部門の統括責任者を務めるベール・シュルツェは「破壊的プロセス」についての言及の中で、「物理的商品はスマートデバイスのサービスに変わりつつある」と話しています。シュルツェは、さらなる重要な洞察にから「今日の成功の鍵は、イノベーションを実践できるかどうかにかかっている」とも話しています。

この状況に適応するために、ITにはいくつかの変化が必要です。

1. バッチ処理ではない、リアルタイムなイノベーション

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技術進歩のS字カーブは今にも次のS字カーブに入ろうとしており、バッチ処理技術はリアルタイム処理技術に置き換わりつつあります。分析とトランザクションはひとつになり、新しいビジネスモデルをより早く実装できるようになります。

 

市場におけるイノベーションのサイクルもまったく同じパターンです。新しいアイデアが形になり、消費者の間に浸透します。この商品をきっかけとして、次のライバルの登場までの間サービスとパフォーマンスの向上がしばらく続き、最終的には商品は終わりを迎えます。そして、根本的に新しい何かが産み出され、時代により則した新しいイノベーションのサイクルへ移り変わります。

「ERPは素晴らしい一例だと言えます。古臭い、成熟製品と呼ぶのがふさわしいのかもしれませんが、1970年代の思考と技術の限界がベースとなった製品です」とシュルツェは話します。SAP S/4HANAはこの従来のERPに取って代わり、既存のバッチプロセス思考では分断されていた分析、トランザクション、計画に革命を起こしてまったく新しい世界へと誘ってくれます。企業は分析をいつでも行えるようになり、予測能力が強化され、既存のビジネスモデルを随時再考する強力な基盤を獲得することができます。

2. 完璧であることの基準を疑う

ITシステムはまるで時計仕掛けのように動いています。シュルツェは従来のITを「計画が契約になる」と表現しました。何らかの計画が構想され実行にいたるまでには、往々にして数年の歳月を要します。こうした場合、プロセスは細部にいたるまで緻密に整理されているものです。

しかし、この考え方はITにおけるイノベーションにはあまり適しているとは言えません。なぜなら新しいビジネスモデルは現れては消えていくため、イノベーションには即興性と素早い思考が求められるからです。イノベーションは、試行錯誤と「早く失敗する」ことで生まれるのです。しかし、この早く失敗するという考え方は、計画に何年もかけるアプローチとは正反対のものです。こう考えると、従来のIT部門と他の事業部門が上手くやっていけないことは、それほど不思議なことではありません。

「各部門は試行錯誤を繰り返し、ITは部門の期待に応えるのに悪戦苦闘しているのです」とシュルツェは説明します。またイノベーションの専門家は、次のように確信しています。他の企業のボードメンバーの注目を集め、影響力を発揮するためには、CIOとITリーダーにはイノベーションを受け入れられる姿勢がなければならないと。

3. 出費を投資に変える

オペレーションのタスクにとらわれずにイノベーションに注力するには、IT管理者はリソースの扱いを見直す必要があります。

「今後はコンサルタントの数が減り、多くのプロジェクトマネージャーと経済的な手腕を持った社員が増えていくでしょう」とシュルツェは予測しています。プロジェクトは早く立ち上げる必要があり、且つ企業に確実な利益をもたらす必要があります。新しい収益が新しい市場で企業にどのような経済的付加価値をもたらすのかが、ITのROI(投資利益率)を通じて問われていくことになります。

そのためには、IT支出も企業の新たな収入源のための投資と捉えられなければなりません。IT部門のトップは、新しいビジネスモデルを作り出すための起業家としての能力が求められるのです。

4. IT部門に求められるビジネス感覚

ビジネスに則したITのコンセプトを構築することは近い将来、当たり前のものとなります。ITのプロセスの基礎知識だけでなく、新しいビジネスモデルがビジネスにどう影響を及ぼすのかを、ITの従事者は組織の垣根を越えて理解する必要があります。

過去の成功を今につなげることができていない顧客も、もう一度売上を伸ばすことができるだけでなく、新しいアプローチによって新しい顧客を開拓することもできるはずだとシュルツェは話します。企業は一度成功を手にすると、保守的になり行き詰ってしまうのは、現状の得意分野で誤った安心感を覚えるからなのです。

フォーブス500に掲載されている企業を見渡すと、このことがどれほど危険なことかがわかります。一度名声を確固たるものとした企業のおよそ半分が、2000年から2010年の間にリストから消えているのです。失敗を恐れることをやめ、80%の完成度のソリューションを時には受け入れる必要があるのです。そして、それこそがITが選ぶべき文化でもあります。

5. 現代のITのあるべき姿

速く柔軟でインテリジェントなプロセス、迅速な対応と外部のマイクロサービスへの接続。これらが現代のITのあるべき姿です。その最たる例がSAP S/4HANAなのです。もし、あなたがSAP HANAがありふれたITツールで、新しいテクノロジーで既存のプロセスを高速化するだけだと考えているなら、このプラットフォームが提供する付加価値を生かせていないことになります。

「柔軟なデータモデルに基づく新たなビジネスモデルは、企業がプロセスを再考し、デザインし直すことでしか実装できません」とシュルツェは述べています。デジタル変革に必要なのは、プロセスの再定義、より柔軟なコアアプリケーションのデジタル化であり、それこそが新しいビジネススイートであるSAP S/4HANAができることなのです。

SAPの新たなビジネススイートである SAP S/4HANAは、まずこの課題に貢献します。ロードマップ、移行、運用モデルやSAP S/4HANAの活用例について興味のある方は、SAPジャパンにお問い合わせください。

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出典:SAP S/4HANA: Rethinking Five Steps 投稿者 Andreas Schmitz

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