デジタルエコノミーに参加するためにおさえておきたいAPI管理


SAPジャパンの山澤です。過去4回にわたりSAP HANA Cloud Platform(HCP)の紹介をさせていただきました。今回はSAP HANA Cloud Platformそのものではなく、今回HCP版の提供が開始されたSAP API Managementの紹介をしたいと思います。

デジタルビジネスへの変換

唐突ですが、皆様「デジタルエコノミー」という言葉を聞いたことがありますか?デジタル化された情報を企業、パートナーもしくは消費者がお互いに活用しあうことで大きな経済を作ることをそう呼んでいます。

デジタルエコノミーと呼ばれるこの新しい経済では、自社の持つ企業情報やサービス、データといったデジタル資産を公開し、他サービスから利用したり、エコシステムを介して利用者に届けたりすることで顧客関係を向上させたり、新たな収益源をもたらす可能性を秘めています。

このデジタルエコノミーへの参加のために、デジタル情報を容易に使えるようにするのがAPI(アプリケーションプログラミングインターフェイス)といえます。従来APIといえば、あるソフトウェアの機能やデータを、他のソフトウェアなどから利用するために公開された、手順などを定めた規約のことを指していました。また、インターネットの技術を用いて外部から容易に利用できるものをWeb APIといいます。

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有名なWeb APIとしては、Google Map APIやFacebook API、Twitter APIなどがあります。特にGoogle Map APIは、いろいろなシナリオに利用され、Google Mapをユーザーインタフェースに添えた各種の効果的なアプリケーションが作成されています。

APIは、単なる開発技術からビジネスモデル変革のドライバーになる可能性があるということです。そのため、APIはシステムや各種データを含む技術基盤の上に位置づけ、自社の製品同様に管理されるべきものともいえます。

SAP API Management概要

公開されたAPIをセキュアに、またスケーラブルに運用するために利用されるのがSAP API Managementです。SAP API ManagementはApigee社とのパートナシップのもと、オンプレミス版の提供を2014年に開始しており、2015年7月よりクラウド版の提供を開始しました。

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SAP API Management は、各種のデータソースやシステムオブレコード(記録型システム)におけるデジタル資産情報をAPIとして管理することで、公開、管理、監視や収益化につなげることを可能にします。また、オープンスタンダードであるREST、OData, OAuthをベースとした統一されたAPIへのアクセス機能を提供し、アプリケーションやプラットフォームとのシームレスな連携も可能にします。

今回提供を開始したクラウドバージョンは以下のような特徴があげられます。

  • SAP HANAをベースにヒストリカルデータの分析や予測分析の機能をリアルタイムで提供し、利用者側とサービス提供側の双方の利用状況を総合的にレポーティングすることが可能
  • クラウドインテグレーション機能でSAP以外のサービスを拡張しても、プラットフォーム全体でAPIを管理することが可能

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SAP API Managementの構成コンポーネント

SAP API Managementは、API Platform、API Analytics、Developer Portalの3つのコンポーネントから構成されます。

API Platformは、API管理やAPIリポジトリーのツールを提供するため、サービスプロバイダーとしてAPIプロキシを構築したり、アプリケーション開発者としてAPIやSDK、他のサービスを使用し、APIの生成や利用を可能にします。

API Analyticsは、APIの利用率や傾向を追跡するためのツールを提供します。これにより、利用率の高い開発者やアプリケーションの分類、APIの使われ方を分析することによる投資判断が可能になります。投資判断のためのカスタムレポートの生成も可能です。

Developer Portalは、開発者のプロジェクトへの参加状況や、API製品群の管理など、開発者が容易にAPIにアクセスすることを支援する各種のツールを提供します。

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SAP API Managementは、自社のデジタル資産やプロセスの共有を可能にし、開発者コミュニティーが容易にそれらを新たなチャネルやデバイス、ユーザー体験で使用することを可能にします。

安定性が要求される企業のシステムオブレコードにおけるデジタル資産に対して、SAP API Managementを活用することで、企業を取り巻く顧客やパートナー、従業員が求めるアプリケーションやサービスを迅速に提供することができるようになり、その俊敏性はデジタルエコノミーに参加する貴重な一歩になります。

顧客との新しいつながりを構築したNike

Google*によると、現在40億ドルの市場とされる「健康とフィットネス」ビジネスは、2014年に最も成長の早いアプリカテゴリーであり、2017年までに260億ドルの市場になるであろうと予測されています。この業界リーダーでもあるNike**は、Nike+と呼ばれている独自のソーシャルプラットホームを提供することによってこのトレンドに投資をしています。彼らの商品はインターネットに接続し、ユーザーの活動状況をたどり、その進捗具合を友人と共有します。Nikeは、RESTful API、iOSとAndroid SDKならびにJavaScript SDKにより、開発者やパートナーが、GPSデータなどを含むデータにアクセスすることができるようにしています。APIを用いることにより、製品体験やサービスを構築することで、ブランドエンゲージメントを向上させると同時に、ユーザーとの新しいつながりや製品の利用を維持構築しています。

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APIのパワーを利用して、デジタルエコノミーにおける成功の一歩を踏み出してみてください。SAP API Managementがそれをお手伝いします。

*http://www.digitaltrends.com/mobile/google-play-store-2014-most-downloaded-apps/
**http://www.programmableweb.com/news/top-10-fitness-apis-apple-health-fitbit-and-nike/analysis/2015/04/17

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