業種特化型ソリューションの価値を高めるSAP Business One


こんにちは、SAPジャパンでSAP Business Oneを担当しております中村です。SAPのパートナー企業の中には、それぞれが得意とする業種・業務分野に特化したノウハウをもとに、独自のソリューションを提供する独立系ソフトウェアベンダー(ISV)が数多くあります。今回はこうしたパートナー企業の皆様の製品開発やサポートの負荷を大きく軽減し、それぞれのノウハウの付加価値をさらに高める中堅・中小企業向けERP製品であるSAP Business Oneをご紹介します。

世界150カ国での導入実績を誇るERP製品のベストセラー

SAPというと、すぐに高度な専門知識を要する大規模ERPを連想される方も少なくないでしょう。ところが、実はSAPのお客様の80%以上は中堅・中小企業です。この実績を背景に、中堅・中小企業ならではの課題や悩みを解決するソリューションとして、長年にわたって提供してきたのがSAP Business Oneです。SAP Business Oneの特長は、以下の3つに集約することができます。

  • 専任のIT担当者を置けない中堅・中小企業でも簡単に使える
  • アドオン開発が容易で初期導入とランニングのコストの両方が節約できる
  • 大企業向けのSAP Business Suiteとの統合フレームワークが用意されている

 これだけでも業種特化型のソリューション提供を得意とするISVにとって、開発やサポートが容易で、場合によっては大規模ERPの10分の1程度のコストで導入できるSAP Business Oneが魅力的なソリューションであることがおわかりいただけると思います。2003年の販売開始から12年の間で、SAP Business Oneはすでに世界150カ国、4万8,000社以上の企業で導入されており、ユーザー数は80万人以上にも達しています。グローバル企業の子会社から地域の中堅・中小企業まで幅広いお客様から支持され、SAP全体の新規顧客の7割がSAP Business Oneを採用していることも、その市場評価の高さを示しています。

グローバルビジネスに対応した豊富な機能を標準サポート

中堅・中小企業が必要とするほぼすべての業務機能が網羅されたSAP Business Oneについては、特に近年、海外でのビジネス展開を検討中の中堅・中小企業からの問い合わせが増加しています。というのも、世界各国での豊富な導入実績を誇るSAP Business Oneには、グローバルビジネスに対応した以下のような高度な機能が標準でサポートされているからです。

  1. 世界各国の法的要件、税制、商慣習に対応
  2. 世界42カ国/27言語に対応した多言語、多通貨機能
  3. 世界で1,000社以上のSAPパートナーがソリューションを提供しており、各国でのシステム構築や運用・保守体制が整備済み

とりわけ3番目の世界的な運用・保守体制は、顧客にソリューションを提供するISVの側で運用・保守ネットワークを整備する必要がないため、お客様とSAPパートナーの双方にとってグローバル展開を推進する大きな力となります。

SAPでは、この中堅・中小企業に最適の機能とグローバルでの運用・保守ネットワークが整ったSAP Business Oneをベースに、パートナーの皆様それぞれが持つ業種特化のノウハウを生かした独自のソリューション開発をサポートしていきたいと考えています。

SAP Business Oneは、グローバルビジネスを支援する豊富な機能を網羅した汎用的なERPソリューションです。ここに各パートナー企業が得意とする業種特化型のアプリケーションを組み合わせてパッケージ化することで、単なる中堅・中小企業向けERPにとどまらない付加価値をお客様に提供することができるのです。また、SAP Business OneはSAPの最新技術とともに進化を続けています。この開発コストをかけることなく最先端の技術を導入できる点も、パートナー企業にとっての大きなメリットです。

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ビール製造のノウハウを凝縮した業種特化型のソリューション事例

海外では、すでにSAP Business Oneをベースに開発された数多くの業種特化ソリューションが提供されています。その好例が、米国のビール製造会社が開発し、多くの同業者の間で導入されているSaaSソリューションです。この企業は、メーカーとして自社が持つノウハウをアプリケーション化し、SAP Business Oneと組み合わせることで、クラフトビール製造業向けのERPソリューションとして完成させました。これを自社で利用した結果、迅速なマーケット展開が可能になり、ターゲットとする市場での存在感を高めることに成功しました。また、各種の法制度や商習慣の変更にも柔軟に対応できるため、海外の潜在市場の開拓および展開が加速されているといいます。

このソリューションは、ビール製造に必要な会計、在庫、生産、購買、販売店計画、品質管理、その他の機能をカバーし、同様の小規模ビール製造業者向けのERPソリューションとして、クラウド/オンプレミスの両方で提供されています。導入企業の74%はクラウドを選択しており、1事業者あたりのユーザー数は1~15人前後という数字を見ても、小規模生産者向けの業者特化型のERPとして支持されていることがわかります。

米国のビール製造会社によるSaaSソリューション開発事例

米国のビール製造会社によるSaaSソリューション開発事例

 

パートナー企業にもたらされる新たなビジネスチャンス

日本国内でも最近、SAP Business Oneについての問い合わせが急増しています。この背景には、SAP Business Oneの認知向上だけではなく、業務特化型のソリューションと組み合わせることで、IT投資の成果をできるだけ短期間で創出したいという企業の考えがあります。このことはSAPパートナー企業の皆様にとって、持ち前の業種に特化ノウハウを訴求する上での大きなチャンスでもあります。SAPもこの大きな潮流を確実に捉えて成長につなげていただくため、パートナー企業向けサポートを積極的に進めています。

さらにSAP Business Oneは、クラウドやモバイル、そしてSAP HANAのような最先端の大規模データベースまで、あらゆる活用スタイルや処理ニーズに応えるためのシームレスなソリューション連携も可能です。すでに現在、iOSやAndroid端末と組み合わせたモバイルソリューションや、クラウドベースの調達ソリューションであるAribaを用いたビジネスコマースネットワークとの統合といったサービスが展開されています。

SAP Business Oneの開発ロードマップは2019年まで公開済みであり、お客様のIT投資の保護という観点からも、パートナー企業の皆様は自信を持ってお勧めいただけます。中堅・中小企業向けの業種特化ソリューションを強化したい、グローバル展開を目指したいとお考えのパートナーの皆様は、ぜひSAP Business Oneにご注目ください。