デジタルを考えてみよう①:デジタル社会とデジタル化の価値


SAP桃木です。こんにちわ。
数回のブログに渡り、昨今関心の高まってきているデジタルビジネスについて考えてみたいと思います。 大きなテーマですので、結論に至るまでの序論が少し長くなってしまいますが、背景の理解が重要なテーマですので丁寧に見ていきたいと思います。

「最近なんだか『デジタル』というキーワードが増えてきたな。何のことだろう?」といった疑問を持たれている方に読んでいただくことを想定しています。

①デジタル社会とデジタル化の価値 <今回のブログ記事はコレ>
②デジタル社会におけるビジネス活動
③デジタルビジネスフレームワーク
④デジタルビジネスにおけるSAP

といった内容で、複数回に渡りブログを綴っていきたいと思います。


①デジタル社会とデジタル化の価値

Ⅰ. デジタル社会の到来

ここ数年で社会のデジタル化はものすごい勢いで進んでいますね。

電車の中を見れば、ほぼ全ての人がスマートフォンをさわっており、Facebookなどソーシャルメディアで友達の近況を知っている。多くのアプリケーションで自分に適した広告がそれとなく置かれ、ときにAmazonで注文しその日にモノが届く。 社会を見れば、デジタル化の速度は多くの人の想像を超えるスピードで浸透してきている。

さらに、スマートウォッチやスマートグラスなど身に付ける機器も多様化し、IoT(モノのインターネット化)が進むと、人がデジタル化しなくてもモノが発信するようになってくる。

通勤の際、電車の中でデジタル化の進展を目にするわけですが、さて、会社に到着したら、どのようなデジタル化を目にするでしょうか?

書類の束、年初に立てた目標(どこまで達成できたか良くわからない)の貼り紙、なかなか欲しいデータに辿りつけない社内システム、数日放置しているお客様や社内関係者とのメール。

企業の中よりも社会のほうが先にデジタル化が進んでいるというのが正直なところではないでしょうか。 逆に言えば、企業がデジタル化の恩恵を受ける余地が大きいとも言えるのではないでしょうか。

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Ⅱ. デジタル化の価値

ITに関わる方ですとデジタル化の価値は理解されている方が多いと思いますので、そのような方はこの章は読み飛ばしてください。

デジタル化されると何が良いのか、というと、①処理が速い、②複製しても劣化しない、③分析できる(時に予測もできる)といった点が特性として挙げられます。このような特性をもとに、④無料化、⑤個別対応化、⑥データ活用ビジネスなどのビジネスへの適用の可能性があります。

先の電車の中の例であげた、個人別の広告などは分かりやすい例だと思います。 アナログの世界であれば、チラシを作って新聞に挟んで撒くといった形が一般的でした。 デジタル化されることで、配信コスト0円(正確には異なりますが便宜的に)、個人別、即時配信、クリック記録が取れるので顧客属性別の志向や傾向の把握などができます。

IoT(モノのインターネット化)の時代になり、人が登録したデータだけでなく、モノ自体もデータを発信します。また、モノに対して指示を出しモノの動きを制御することもできます。

世の中の物理的なモノをいったんデジタルの世界にデータ化し、高速処理、複製、分析を行い、人やモノに対して指示を出していくことで、新しいビジネスの進め方や新しいビジネスモデルを築くことができる可能性があります。

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Ⅲ.  デジタルの脅威

社会のデジタル化が進む中で、デジタルの価値を最大に利用する新興企業も増えてきました。Uber社やAribnb社の例は良く知られています(詳しくは「今、日本に求められる変革の力」をご覧ください)。またコマツ社の例も多く取り上げられていますね (詳しくは「走るトラックの「すべて」を24時間見える化」をご覧ください)。自動車業界も大きく変わってきています (詳しくは「つながるクルマが新たな価値をもたらす時代が到来」をご覧ください)。

タクシー業界、ホテル業界などのBtoCの業界において、デジタルを活用した企業が業界の構図を変え、BtoBの業界も変えようとしている。

デジタル化をいち早く成し遂げた企業が、業界の垣根を超え、新しい価値基準を作り、市場を短期で席捲してしまうという大いなる変化の時代だと思います。

□ 他業界から参入される脅威

□ 顧客の価値基準を変えられる脅威

□ 市場を短期間に席巻される脅威

 

Ⅳ.  ITとデジタルの違い

さて、ここまで「デジタル」という言葉を使ってきましたが、ITとはどのように違うのでしょうか?

『基本的』には一緒ですね、これまでの文章の「デジタル」を「IT」と変換しても違和感がないでしょう。『基本的』には一緒なのですが、実は大きな違いがあります。

これまでのIT化は、人が行っていた記録や集計の業務の自動化が価値でした。 紙とソロバンの代替品です。ITがなくても多くの人が努力すれば実現できる世界でした。 また、多くの人がITにデータ入力をして、ITから利益を得る人は限られているというのが現状でした。IT用語では、System of Recordとも呼びます。

いま起きているデジタル化は、人が努力して実現できる世界を超えています。 ①処理が速い、②複製しても劣化しない、③分析できる(時に予測もできる)、④無料化、⑤個別対応化、⑥データ活用ビジネス。これらの特性は、人の努力の域を超えています。 また、システムによる受益者が多く、システムと人が一緒に活動することが一般的になります。IT用語では、System of Engagementとも呼びます。

『基本的』には一緒ですが、デジタルはこれまでのITとは一線を画す概念として捉えていただくと良いと思います。


今回はデジタル社会について考えてみました。次回はビジネスへの影響について考えてみたいと思います。

デジタルを考えてみよう①:デジタル社会とデジタル化の価値 <今回のブログ記事はコレ>
デジタルを考えてみよう②:デジタル社会におけるビジネス活動
デジタルを考えてみよう③:デジタルビジネスフレームワーク
デジタルを考えてみよう④:デジタルビジネスにおけるSAP