デジタルを考えてみよう③:デジタルビジネスフレームワーク

作成者:桃木 継之助投稿日:2016年1月8日

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

SAP桃木です。こんにちわ。
「デジタル」についての複数回ブログ、今回は3回目です。デジタル時代の企業を考える切り口「デジタルフレームワーク」について考えてみたいと思います。

デジタルを考えてみよう①:デジタル社会とデジタル化の価値
デジタルを考えてみよう②:デジタル社会におけるビジネス活動
デジタルを考えてみよう③:デジタルビジネスフレームワーク <今回のブログ記事はコレ>
デジタルを考えてみよう④:デジタルビジネスにおけるSAP


③デジタルビジネスフレームワーク

 

デジタルビジネスを考える要素は4つの分野で十分か?

前段で4つの分野でデジタル化が進むことを見てきました。 ビジネスへのデジタル活用を考える際に、この4つをそれぞれ考えれば十分でしょうか?

私どもはNOだと考えています。4つの分野を組み合わせて、企業の基幹業務も含めた新しいビジネスプロセスやビジネスモデルを生み出すことが、企業競争力の強化につながるからです。

 

「予防保全」を例にデジタルビジネスの要素を考える

この点について、デジタル時代の新しいビジネスプロセスを例に考えてみたいと思います。

例えば、デジタル時代の新しいビジネスプロセスとして「予防保全」という新しい業務があります。

私どものベンチマークによると、「予防保全」を実現できると、メンテナンスコスト:3-5%削減、予期しないダウンタイム:7-10%削減、設置機器の生産性:3-5%向上、付加価値サービスの売上:4 – 5倍といったビジネス効果が期待できます。

Digital_5_PdMS

ただ、この業務を実現する際には、機器の即時予兆把握 + サービス員の即時手配 + 保全部品の即時手配 + 新しい価格体系 + お客様への新しい連絡スタイルといった要素が必要になります。このプロセス、実は第2回で述べた4つの分野のデジタル化に加え、基幹業務のデジタル化も必要になります。デジタル化されていない箇所があれば、そこがボトルネックとなり、実現が難しくなってしまうのです。

 

デジタルビジネスフレームワーク

私どもは、第2回で述べた4つの分野に、基幹業務を加えた5つの分野と、それを支えるデジタルビジネスプラットフォームという切り口で整理し、これを「デジタルビジネスフレームワーク」と呼んでいます。

DBF

「ビジネスへのデジタルビジネスの活用」というと糸口が見えづらいのですが、このフレームワークで考えると、網羅性もあり、どのようにこのテーマに取り組むが考えやすいと思います。つまり、1分野だけのデジタル化を考えるのではなく、全体を見渡したフレームワークで考えることが重要です。

 

デジタルビジネス検討の勘所

デジタルビジネスについて、4つの分野が先行するため、その点に目が行きがちです。しかし、より広い視点でとらえることが必要であり、以下の3つの点が重要になると考えています。

 

4分野のうち1分野だけのデジタル化を考えても、 企業競争力の強化にはつながらない

4分野のうち1分野だけデジタル化しても、その業務領域は改善がされると思います。

ただ、各個別の接点の改善では「見込み顧客数の増加」「調達費用の削減」「従業員満足度の向上」「機器稼動率の向上」といった効果を生みますが、それ単体では今後の競争力の強化にまで至りません。

また単体での取り組みは競合他社も真似できるため、過去の自社に対しての改善は見込めますが、競合に対する優位に至りません。

複数分野のデジタル化に加え、企業のコアをデジタル化することで、 新しいビジネスプロセスやビジネスモデルを生み出し、 企業競争力の強化ができる

企業競争力はデジタル化を最大活用した新しいビジネスプロセスやビジネスモデルから生まれます。

企業競争力に影響するほどのビジネスプロセスは、1分野だけでなく複数分野にまたがりますし、必ず企業のコア(基幹)を通過します。

複数分野+企業のコア(基幹)を組み合わせた形による、新しいビジネスプロセスやビジネスモデルが競争力につながります。

最終的に4つの分野と企業のコアの合わせた5つの分野に対して、 デジタル時代に対応したITプラットフォームを備えるべき

デジタルビジネスフレームワークが対象とする範囲は企業活動の全てに近い広範囲です。この範囲を一気にデジタル化することは現実的ではありません。

一方で、デジタル時代は多品種なデータをリアルタイムに取り扱うことが求められます。どこか一箇所でも、デジタル時代に対応していない業務やシステムはボトルネックと成り得ます。一箇所のスループットが低いことで全体のスループットを下げてしまう。

上記のような二律背反な状況のもと、美しい姿は、デジタル時代に対応した広範なITプラットフォームを持ち、デジタル化が求められる分野から徐々にその新しいITプラットフォームに移行していく、という形です。


 

今回はデジタル時代の企業を考える切り口「デジタルフレームワーク」について考えてみました。次回は、最終回としてデジタルビジネスにおけるSAPについて考えてみたいと思います。

デジタルを考えてみよう①:デジタル社会とデジタル化の価値
デジタルを考えてみよう②:デジタル社会におけるビジネス活動
デジタルを考えてみよう③:デジタルビジネスフレームワーク <今回のブログ記事はコレ>
デジタルを考えてみよう④:デジタルビジネスにおけるSAP

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

連記事

  • SAP Ariba Live Tokyo 2019レポート④/国谷裕子氏ダイバーシティ講演

    現在、世界の多くの企業が、人の“個性”や“感性の違い”を組織の力に転換する「ダイバーシティ&インクルージョン」の戦略を推進しています。SAPは、ダイバーシティ&インクルージョンの取り組みをかねてから推進しており、その取り組みの一環として、2019年7月23日に催した「SAP Ariba Live Tokyo 2019」でも、国谷裕子氏をスピーカーとしてお招きし、「ダイバーシティが企業を変える」という演題の下、ダイバーシティの重要性・必要性について論じていただきました。

    続きを見る

  • 目的はSAP HANAを入れることではない、リアルタイム化してBI環境を革新し利益率を向上することだ

    SAP Business Warehouse on HANA(以下、BW on HANA)を実現したAnimal Healthでは、具体的に何が変わったのか。

    続きを見る

  • 最新テクノロジーによる新たな金融テロリスト対策への取り組みがいよいよ米国で始動

    マネーロンダリング(Money Laundering:資金洗浄)、犯罪や不当な取引で得た資金「汚いお金」を「きれいなお金」にするという行為は、現代社会においてその手口・手段も巧妙化、さらに地理的・国際的な拡大を続け、国連薬物犯罪事務所(UNODC:United Nations Office on Drugs and Crime)によれば、毎年8000億ドルから2兆2000億ドル(世界のGDPの2〜5%)相当が資金洗浄されていると公表されています。またBasel AML Index(Anti-Money Laundering)129カ国を対象としたランキングにおいては、マネーロンダリング活動に対し有効的な対抗措置などの大きな進展はなく、42%の国が2017年から2018年にかけてそのリスク・スコアを悪化させ、37%の国が2012年よりも悪いリスク・スコアを持っていると公表しています。

    続きを見る

SAPからのご案内

着記事お知らせメール登録

ブログ記事の情報をメール配信しています。

以下にご指定のメールアドレスを入力し「登録する」ボタンをクリックすると、確認メールが送信されます。そのメールに記載されているURLをクリックすることで登録が確定されます。また、登録の解除も以下からお願いします。


メールアドレス