「5秒」で適正価格を提示。データベースの遅延を改善したリサイクルショップ


SAPが掲げる「リアルタイム経営」を実現するための重要なファクターの1つとして、データベースの効率化があります。エンタープライズ・データベースの分野で高いご評価を頂いているSybaseを傘下に収めたSAPの意図が、ここにあることは言うまでもありません。

すでにSybaseのデータベース製品群を統合した基盤をSAP HANAプラットフォームとして提供していく構想も打ち出しており、ユーザー企業の皆様には、目下SAPの重点施策である “5pillars”(「Application」「Analytics」「Database&Technology」「Mobile」「Cloud」)の各シーンにおいて、ますます付加価値の高いユーザーエクスペリエンスを体感いただけるはずです。

そこで、今回はSybaseのデータベース製品を活用してビジネスの効率化という観点で成果を上げているお客様の事例をご紹介しながら、Sybaseのソリューションが皆様のビジネスにもたらす価値について解説したいと思います。

膨大な売買履歴データの検索で遅延が発生

最初にご紹介するのは、DWH用データベース「SAP Sybase IQ」によって売買履歴情報の検索処理を効率化させた株式会社セカンドストリート様の小売業における事例です。

香川県高松市に本店を置くセカンドストリート様は、レンタルビデオショップ・古着ショップなどを全国に展開するゲオグループの総合リサイクルショップとして、日本全国に約300の店舗を展開しています。お客様から買い取った商品に付加価値を付け、利益を乗せて販売する同社にとって、蓄積した過去のデータに基づく買取価格の適正化はビジネスの極めて重要なファクターです。お客様が「売り手」にも「買い手」にもなるリサイクルショップの場合、一度不信感を持たれてしまうと信用を取り戻すのは容易でありません。顧客満足度の維持向上のためにも、買取価格にブレが生じるのはご法度なのです。

そこでセカンドストリート様の店舗では、お客様から持ち込まれた商品を買い取る際、各店舗の端末から本社の統合データベースにアクセスし、類似商品の買取履歴を検索しながら厳正な査定を行っています。しかし、以前のシステムでは膨大なデータ量の検索に遅延が生じ、ときにはタイムアウトに陥る状況がありました。買取りの場合、お客様が店舗で査定終了を待つことが多いため、検索に要する時間はお客様を待たせる時間に直結します。

買取査定の精度を高めるためには、過去の膨大な買取履歴データの閲覧は必須です。しかも、これらのデータは日々増加していくことに加えて、担当者によっては複数の単語を組み合わせた非定型の検索処理を実行する場合もあり、通常のRDBMSをベースとしたシステムでは検索スピードに限界がありました。

複数店舗からのマルチアクセスに対応

こうした課題を解決するため、セカンドストリート様は大容量データの高速検索に定評のある「SAP Sybase IQ」を採用しました。導入に際しては、千数百万件の実データを使用して性能試験を実施し、要求仕様が満たされていることを確認しています。新システムでは、基幹システム上の買取情報を、SAP Sybase IQで構築した統合DWHに、ある一定の間隔で転送。各店舗では、ブロードバンド回線経由で統合DWHにアクセスし、過去の買取価格を検索しています。

ここで注目していただきたいのは、複数店舗からのマルチアクセス対応です。一般的なDWH製品やデータマート製品の場合、同時アクセスは数十ユーザー程度が限界と言われています。しかも、同時アクセスのユーザー数が増えるとDWHの動作が不安定になり、検索結果もリアルタイムに得られないケースが出てきます。

一方、SAP Sybase IQではマルチプレックステクノロジーを適用することで、数百、数千のユーザーが同時にアクセスしても安定した状態が維持できます。そのため、店舗数が増えたり、企業買収で一気に店舗数が増加したりした場合でも、アクセス数に応じた柔軟なスケールアウトが可能なのです。

顧客満足度を左右するシステムパフォーマンス

セカンドストリート様において、SAP Sybase IQを導入した効果は確実に現れています。まず、定型検索では常に5秒以内で結果が表示され、遅延は発生しなくなりました。また、以前のシステムでは基幹システムに対して情報検索のクエリを発行していたため、店舗からの検索が集中すると基幹システムのパフォーマンスが低下していましたが、更新系の基幹システムと参照系のDWHが分離された新システムでは、こうした懸念は一切必要ありません。

また、データ検索の高速化によって、店舗の担当者の意識にも変化が出ているといいます。自店舗だけの検索、商品コードを指定した全店舗検索など、データ活用のさまざまな工夫がみられるようになりました。さらに、査定時間の短縮は顧客満足度の向上を促し、ひいては商品力のさらなる強化につながることが期待されています。セカンドストリート様では今後、買取情報以外にも在庫情報や売上情報などをSAP Sybase IQに格納し、経営判断や営業施策の分析などにも新たなシステムを活用していく方針とのことです。

セカンドストリート様事例の詳細については、こちらでもご覧いただけます。

次回は、同じくSAP Sybase IQのパフォーマンスをオンライン販売で最大限に活用しているEコマースの事例をご紹介します。

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