粛々と説いて歩く人事は変革管理がうまい

作成者:荻野 まどか 投稿日:2016年9月16日

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

SAP SuccessFactorsでは、年に2回、実際に製品をお使いになっていらっしゃるユーザー様をお招きしてValue and Innovation Practiceというイベントを開催しております。SAP SuccessFactorsのソリューションエキスパートなどを交えて、最新情報の提供や意見交換などを行いながら、お客様のアフターケアを実施しております。9月6日に、2016年度の第2回目のVIPイベントを開催しました。今回は、お客様が基調講演を行ってくださったため、大阪や静岡などから、多くの方々にご参加いただき、ますますの信頼関係を築くことができたと自己満足しています。 

jam-lms

基調講演では、多くのお客様のお悩み点をズバリ、2点指摘していただきました。これらは、人事部門に限らず、どの部門でも苦労するところです。一つは、はっきりとした導入目的ないまま、タレントマネージメントなどの新しいシステムを導入すると、有効活用できないということ。そして、第2点目はChange Management、つまり変革管理を行うには、関係する人々の積極的な参加と関与を粛々と、そして丁寧に対話して促すこと、という点でした

目的なくして、システムは活用できず 

実は、この2点は、(①新しいシステム導入の時には、明確な目的が必要であり、②また、変革管理は粛々と行うことが必要)企業を運営する上で最重要かつ、連携しているところです。従来慣れていたシステムやプロセスの変更に限らず、あらゆるプロジェクトの成功には、関与する人々の抵抗や反対など人的側面を乗り越える必要があります。そして、この側面には心理的な要因が深く関わっています。心理的要素を管理程度で、プロジェクトの明暗が分かれるといってもいいでしょう。

第1点目の「明確な目的なくして、システムは活用できない」点について、お聞きすると多くのお客様は、「目的は明確にある」、とおっしゃるケースが多いようです。しかし、多くは抽象的で大枠の場合が多く、緻密なプロジェクトやシステムには、結びつきません。より具体的に結びつくような目的を提案する必要があります。具体的にイメージできないと実際にシステムやプロジェクトに関わる人々の心に響かないです。そのため、新しいものに変更する動機が不明確になり、導入してみたものの、使われない無駄なシステムが残っているケースが多々あります。そのシステムで何を行うのか、また、行えるのか、考えて、使用目的は決定する必要があります。

例えば、後継者管理を導入する目的は各お客様で異なります。文字通り、次期後継者を選出するために必要な場合もあれば、世界に散らばる子会社の人材を把握しておくことが目的など、それぞれです。これらが明確にならなければ、システムデザインも広がりを持ちません。

 

自分の意志で変革

そして、変革管理には、以下のような関係者の心理を準備する必要があります。

  1. 何で必要か、自覚させる。
  2. 自ら必要と感じ、積極的に参加するように動機づける

Ice swimmers

ペンギンも自らの意志で水に入っているのでしょう。

これらの点はどちらも、自分が主導です。主導権が自分にあることにより、人から言われて変更しているのではなく、自分が思い立って変更していると思えるようになります。誰でも、人から言われるよりも、自分が思いついたと信じると行動力がでます。

では、どのように自覚まで持っていくのでしょうか。昔の人は凄いと思います。「遠くの親類より近くの他人」ということわざで、常に対話ができる近くの他人の方が、血は通っているが、対話がない遠くにいる親戚より情があって何かの時に助けてくれると知っていたのですから。

つまり、常に対話をし続けておくということが心理的部分に訴えるということではないでしょうか。電子メールでは、煩雑になりがちな連絡も、社内のソーシャルネットワーキングサイト、コラボレーションツールとして、SAP JAMで、新しいプロジェクト、システム、企業方針の必要性について問いかけ、つぶやき、話をしてはどうでしょうか。SAP JAMでコミュニケーションをはかることにより、社員のエンゲージメントを強め、理解を促しながら、変革に巻き込んでゆきます。反対の声があれば、いつでも会議を別途開催して、対応していきます。

また、一方、対話から、現場の人々のニーズが浮き彫りにされ、そのニーズを変革方法にうまく結びつける案も出てきます。例えば、今までは、本社と同じ人事部のタレントマネージメントのツールなど、不必要と反対してきた支社も、一つの事業部が急成長し、多くの人材を社内から求める必要が出てきたとします。そのような声がSAP JAMを通して、聞ければ、本社としては、今までのグローバル化の目的を「人材の流動性」に焦点をあてれば、変革の成功する可能性が高まります。

しかし、いずれにせよ、「丁寧に、人々と対話すること」には、変わりはありません。さらに、皆が積極的に対話を行うような方向に持っていくことが必要です。常に対話することで、エンゲージメントを強めてもらい、変革管理に積極的に参加してもらいましょう。

う~~ん。でも、ここまで来て思いますが、では、コミュニケーションをよくするための新しいソーシャルネットワーキングサイトを導入するためには、どうしたらよいのでしょうか。やはり、粛々と周囲を説いて回りましょう。そして、何と言っても、遠くの親戚より近くのSAP.いつでも、SAP SuccessFactorsにご連絡ください。担当者から役員まで、効能を皆さまと一体になって、周囲に伝達するお助けをいたします。是非、ご一報を!

 

 

ご質問はチャットWebからも受け付けております。お気軽にお問い合わせください。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

連記事

SAPからのご案内

SAPジャパンブログ通信

ブログ記事の最新情報をメール配信しています。

以下のフォームより情報を入力し登録すると、メール配信が開始されます。

登録はこちら