SAP HANAに触れてみよう! SAP HANA, express editionクイックインストールガイド


先に米ラスベガスにて開催されましたSAP TechEDにて、SAP HANA, express editionが発表されました。
このSAP HANA, express edition は、最大容量32GBの無償版SAP HANAです。

・無償でダウンロード可能(SAP Developer Center)
・認定HW不要、ユーザ自身のPCで動かせるほか、AWSとAzureも
・SCN経由のサポート、事前設定済みチュートリアル等も包含
・32GB以上必要になったら、開発オブジェクトを引き継いで有償版SAP HANAへ移行可能

なお、学習、デモ作成、モダンなアプリ開発、PoC、と利用目的は自由ですが、SAPシステムと接続することは許可されませんのでご注意ください。

このBLOGでは、SAP HANA, express editionのインストール手順をご説明いたします。なお、本BLOGではWindowsOSのVMware環境を使用しました。

1.SAP HANA, express edition専用サイト

まずはSAP HANA, express editionの専用のサイトにアクセスしてください。

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このサイトでは、インストール、チュートリアル、コミュニティサイトのご紹介がありますので、こちらも参考にしてみてください。このページの最初にある、「Get Started」に、インストールの大まかな流れが示されています。

1.SAP HANA, express edition download managerの登録とダウンロード
2.SAP HANA, express editionのインストールオプションの選択
3.SAP HANA, express editionのインストール
a. binary installerの利用
b. virtual machine imageの利用

ここで示されているように、SAP HANA, express editionでは、2つのインストール方法が選択できます。
binary installerは、上位のEnterprise Edition等と同様、LinuxOSがインストールされているサーバにSAP HANA, express editionをインストールする方法、一方 virtual machine imageは、VMware 等の仮想化環境上でLinux、SAP HANAを含めた仮想マシンイメージを使用してSAP HANAを稼働させることができる方法になります。Linuxの環境がご用意できない場合や、まずは簡単にお試しいただくために、このBLOGではより簡単な、virtual machine imageを使用した環境の構築に関してご説明いたします。

なお、SAP HANA, express editionを利用するために必要な環境は以下になります。

・JRE 8 – Download Manager のために JRE 8 以降が必要になります。Windows、LinuxでDownload Managerを使用される場合は、64Bit 版JREが必要になります。プラットフォームに依存しないDownload Managerを御利用いただく場合、 32Bitもしくは 64bit JREをご利用いただく事が出来ます。
・RAM – 16 GB 以上のRAM を推奨
・HDD – 120 GB 以上のハードディスクを推奨
・Cores – 2 コア (4 コア以上を推奨).

また、以下の仮想化環境でご利用いただく事が出来ます。こちらは、各ベンダー様から入手、インストールしておいてください。

・VMware Player 7.1
・VMware Workstation Pro 12.1
・VMware Fusion or VMware Fusion Pro 8.x
・Oracle VirtualBox

2.SAP HANA, express editionのダウンロード

専用サイトのGet Started にあるリンク (上の画面イメージの赤枠) をクリックします。ご利用の登録ページが表示されますので、以下の情報を入力してください。

・お住まいの国名
・e-mail アドレス
・SAP HANA, express edition関連情報のメールによる受信の有無
・Global SAP Developer Newsletterの配信の有無

Developer License agreementをリンクからご一読いただき、ご同意いただける際はチェックボックスをチェックしてください。
SAP Privacy Statementをリンクからご一読いただき、ご同意いただける際はチェックボックスをチェックしてください。

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入力が完了したら「Registar」ボタンをクリックします。

Download managerをダウンロードするため、ダウンロードにご利用になるOSにより、Windows、Linux、もしくはOther(Mac-OSなどの場合)をクリックしてください。
Download Managerを起動する許可を求められたら「実行」をクリックしてください。
Download Managerが起動したら、「Image」から「Virtual Machine」を選択します。
Save Directiryに、任意のダウンロード先のディレクトリを指定します。
リストからダウンロードする対象のチェックボックスにチェックを入れてください。それぞれのリストの意味は以下の様になっています。

・Server only – hxe.ovaをダウンロード; 基本的なサーバのみのパッケージ
・Server + applications – hxexsa.ovaをダウンロード; 基本のサーバに加え アプリケーションサーバと Web IDEのパッケージ
・Text analysis files for additional languages – 英語とドイツ語以外のテキスト分析機能用に必要なファイル(英語とドイツ語用のテキスト分析用のファイルは上記の2つのパッケージに含まれます)

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このBLOGでは、Server onlyの手順を示しますが、Server + applicationsの手順にも参考にしていただけます。Server onlyにチェックを入れ、Downloadボタンをクリックし、ダウンロードします。

3.仮想環境でのSAP HANA, express edition の起動

先にご紹介した仮想化ソフトウエアを起動します。本BLOGではVMware Workstation Playerを使用しています。「仮想マシンを開く」を実行し、Download managerでダウンロードしたディレクトリを指定し、hxe.ovaを選択します。「仮想マシンのインポート」がオープンしますので、任意の新規仮想マシンの名前と新しい仮想マシンのストレージパスを指定し、インポートを実行します。インポートが完了すると、ライブラリに「hxe」というエントリが追加されます。

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hxeを選択し、「仮想マシンの再生」をクリックします。

SuSE Linuxが起動し、コンソールモードのプロンプト「hxehost login:」が表示されます。起動したSuSE Linux OSのログイン情報は以下になります。

ログイン:     hxeadm
初期パスワード: HXEHana1

認証されると、すぐに新しいパスワードへの変更手順となります。プロンプトに「 current (UNIX) password 」が表示されましたら、先ほどのパスワード「HXEHana1」を入力します。次にプロンプトに「New password」と表示されますので、最低8文字以上の新たなパスワードを設定するようにしてください。

OSにログインできると、すでにSAP HANA は起動された状態になっているので、現在のステイタスを確認してみます。OSのコマンドプロンプトで 「HDB info」 を入力して下さい。以下の4つのプロセスが確認できるはずです。

・hdbnameserver
・hdbcompileserver
・hdbpreprocessor
・hdbwebdispatcher

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もし、上記のプロセスが確認できない時は、次の手順でSAP HANAを再起動してみてください。OSのコマンドプロンプトより 「HDB stop」 を入力、プロンプトが戻ったら 「HDB start」を入力します。この後プロンプトが戻りましたら、改めて「HDB info」でSAP HANAのステイタスを確認してみてください。なお、これらのコマンドはSAP HANA, express editionrに限らず、SAP HANAの管理に使用するコマンドになります。

・HDB info    SAP HANAの現在のステイタスを確認
・HDB start   SAP HANAを起動
・HDB stop   SAP HANAを停止

これでSAP HANAを利用する準備は整いました。

4.SAP HANA, express editionを利用してみる

それでは、このSAP HANA, express editionを操作してみましょう。このSAP HANA, express editionの仮想環境バージョンでは、LinuxのGUI環境は提供されませんので、仮想環境上のコマンドラインからSQL操作を行う方法と、仮想環境を稼働させているベースOSのGUI環境から仮想環境上のSAP HANA, express editionに接続する方法をご紹介いたします。

1)コマンドラインでの利用

SAP HANAのSQLコマンドインタプリタとして「hdbsql」が提供されています。OSコマンドに以下を入力してみてください。ログインアカウント「SYSTEM」、ログインDB「SystemDB」、パスワード「HXEHana1」を指定してSAP HANAに接続しています。

hdbsql -u SYSTEM -d SystemDB -p HXEHana1

なお、ログインの直後に「You Have to change your password」とパスワードの変更を促されますので、新しいパスワードを入力してください。それが完了すると、SAP HANAと対話的にSQLを実行することが可能になります。これで、テーブルの作成や、データの操作をしてみてください。

2)SAP HANA Studioのインストール

先にもお知らせしたとおり、SAP HANA, express editionの仮想環境版には、LinuxのGUIは含まれていません。従ってSAP HANAを管理するSAP HANA StudioやSAP HANA Developer workbench(Server + applications パッケージを選択した場合)は、別途GUIを持つ環境、たとえばSAP HANA, express editionを動作させている仮想環境のベースOSや、ネットワーク経由でSAP HANAに接続する事になります。

SAP HANA, express editionを動作させている仮想環境のIPアドレスは以下のLinuxコマンドで確認することができます。

/sbin/ifconfig

出力からeth0 の inet addr に示されるIPアドレスを、SAP HANAの接続時に使用します。

次に管理ツールであるSAP HANA Studioのインストールの手順を説明します。こちらのWebページも合わせてご参照ください。

SAP HANA StudioはJava統合開発環境 であるEclipseのプラグインという形で提供されています。Eclipse(対応バージョンはMars (4.5)もしくは、Neon (4.6)となります)環境はあらかじめご用意いただき、起動しましたらメニュの「Help > Install New Software…」を選択します。表示されたInstallウィザードの「Work with 」フィールドに、お使いのEclipseのバージョンに応じた以下のURLを入力します

Neon (4.6), add the URL      https://tools.hana.ondemand.com/neon/
Mars (4.5), add the URL      https://tools.hana.ondemand.com/mars/

リストされたPluginの中から「SAP HANA Tools」にチェックし、「Next」をクリックします。%e3%82%ad%e3%83%a3%e3%83%97%e3%83%81%e3%83%a315

インストールされたアイテムのリストを確認し、「Next」をクリックします。最後に追加するPluginに関する使用許諾の確認を選択し、「Finish」をクリックし、Eclipsを再起動します。起動したら「Window > Perspective > Open Perspective > Other…」をクリックし、表示されるリストから「SAP HANA Administrative Console」を選択して「OK」をクリックします

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SAP HANA Administrative Consoleのパースペクティブウインドウに切り替わったら(EclipseのWindowのタイトルがSAP HANA Administrative Consoleになります)画面左にある「Systems」 のペインで右クリックし、表示されるコンテキストメニューの中から 「Add System..」をクリックします。

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Specify System ウィザードに以下の接続情報を入力します(ウィザード2ページにわたっての入力です)。

フィールド名

Hostname /sbin/ifconfigで出力される、仮想環境に割り当てられたIPアドレス
Instance number 00
Mode Multiple containers
選択 System database
Description HANAExpress Edition (任意)
選択 Authentication by database user
User Name SYSTEM
Password 先の手順で設定した新しいパスワード

以上を入力したら「Finish」をクリックします。正しく入力されていれば、「Systems」ペインに、SAP HANAのインスタンスが表示されます。

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SAP HANA StudioからSAP HANAの様々な管理やステイタスの確認、そして上記で表示されたアイコンを右クリックして表示されるコンテキストメニューにある「Open SQL Console」を利用して、SQLコマンドを使用した対話的な操作が可能になります。

以上でインストールは完了になります。

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