SAP® S/4HANAの最新版がリリース

作成者:柳瀬 雄一 投稿日:2016年11月17日

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SAPの次世代ERPであるSAP S/4HANA 1511が昨年リリースされてから約1年、遂に新リリースであるSAP S/4HANA 1610リリースが登場しました。(プレスリリースはこちら) 今回よりシリーズで、この1610リリースの概要をお伝えしていきます。

 SAP S/4HANA 1610の主なイノベーション

SAP S/4HANAはSAP HANAを前提に再設計された新たなERPとして、SAP HANAプラットフォームの能力を最大限活かすように強化が続けられています。SAP S/4HANA 1511リリースにおいても、データモデルのシンプル化とアプリケーションのアーキテクチャー見直しによるパフォーマンスの向上、SAP Fioriの導入による直観的で使いやすいユーザー・エクスペリエンスの実現により、ユーザーの業務効率向上やリアルタイムデータに基づくオペレーションサイクルの迅速化などに貢献してきました。SAP S/4HANA 1610リリースでは、さらにそれを進め、より多くのお客様にメリットを享受いただけるようになっております。 SAP S/4HANA 1610リリースのイノベーションの大きな特徴は以下の3点です。

  1. SAP Fiori 2.0によるユーザビリティーの一層の向上
  2. 拡張サプライチェーン機能のデジタルコアへの統合
  3. 業種別ソリューションのコアへの統合による対応業界の拡大

SAP Fiori 2.0によるユーザビリティーの一層の向上

詳細は次回以降のブログでお伝えしますが、Fioriのユーザビリティーを向上させる機能強化が図られています。各アプリケーション領域でも多くのFioriアプリケーションが新規にリリースされています。また、新しいFiori Visual ThemeのBelizeテーマによりFioriアプリケーションだけでなく、旧来のインタフェース技術(Dynpro, WebDynpro)で作られたアプリケーションにもFioriと統一されたルック&フィールが実現されるので、すべての操作の入り口をSAP Fiori Launchpadに統一することが容易になります。

拡張サプライチェーン機能のデジタルコアへの統合

SAP S/4HANAではビジネス・スイートで提供されてきた高度な機能をS/4HANAコアに統合することでシンプルなシステムランドスケープを実現することが大きな方針の一つになっています。SAP S/4HANA1610リリースでは、拡張サプライチェーンの様々な機能がS/4HANAコアに新たに統合されています。 1610リリースでコアに統合された主な機能は以下の通りです。

  • Advanced ATP(Available to Promise)による高度な納期回答
  • Production Planning and Detailed Scheduling(PPDS)による高度な生産計画
  • Extended Warehouse Management(EWM)による高度な倉庫管理

これらについても次回以降のブログでより具体的な内容をお伝えします。

業種別ソリューションのコアへの統合による対応業界の拡大

様々な業種別ソリューションをS/4HANAコアに統合することもSAP S/4HANAの大きな方針の一つです。1511リリースでもその先駆けとして組立製造業・素材業界向けソリューション(SAP for Discrete Industries/Mill Products, 略称DIMP)がコアに組み込まれ、他の業界でも利用できる標準機能となりました。1610リリースではさらに小売業界向けソリューション(SAP for Retail)、石油・ガス業界向けソリューション(SAP for Oil & Gas)がS/4HANAコアに統合されました。これにより、小売業、石油・ガス業界のお客様にもSAP S/4HANAによるハイパフォーマンスや操作性の向上といったメリットを享受いただくことが可能になりました。製造業でもグループ内に小売企業を持つなど、小売り機能が必要なお客様は小売業に限りません。このような他業界のお客様も自社が利用するSAP S/4HANAで小売り機能を実現することが可能になります。 また、SAP S/4HANA 1610リリースでは、SAP S/4HANA Finance 1605で実現されているすべてのイノベーションが取り込まれるとともに、新たな機能拡張も追加されています。次回以降のブログでこれらもお伝えしていきます。

SAP S/4HANA1610の主要なイノベーション

s41610_innovation

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