2017 Hannover Messeのハイライト


昨年(ハノーバーメッセから見る「SAP S/4HANAで繋がるものづくり現場 “Live Business is Connected”」)に引き続きハノーバーメッセ2017のSAPブース展示についてご紹介させて頂きます。

今年のハノーバーメッセは去る4月24日から28日の5日間、ドイツはハノーバーの国際見本市会場にて開催されました。6500社以上がイベントへ出展し、延べ来場者数は22万5000人超、うち30%がドイツ外からの来場者、その中でも「Digital Factory」関連への来場者数が11万人超という結果が出ています。

SAPブースでのショーケース概要は以下。

図1

Hannover Messe 2017 SAPブースShowcase

 

顧客オーダー仕様に基づきセンサーチップの入ったキーホルダーを製造するという“Lot size 1”を実現する仕組みを表現したショーケースとなります。

”Lot size 1”、つまり、顧客毎の個別仕様に対応した生産を目指す企業が増えていると感じます。個別仕様オーダーをいかに製造現場と連携して生産システムを実現するかを示したのが昨年のハノーバーメッセのSAPブース展示だったのに対し、今年はバリューチェーン全体でのフレキシビリティとはいかにあるべきか、という点に着目した内容になっているのが特徴です。部門横断及びサプライヤなどとのコラボレーションによる”Lot size 1”実現像について考えて頂くための参考として、お客様に直接SAPからのご提案に触れて頂くための取り組みを提示させて頂きました。

画像1

製造されたキーホルダー:内部にセンサーが組み込まれており、製造工程の進捗管理や保管状態、出荷後の使用状況モニタリングを実施できるようになっています。

 

こちらの図がショーケースシナリオで、汎用品ベースで顧客仕様を加味して製造されるケースと、特殊仕様として製造されるケースのそれぞれが実現されています。まずは汎用品ベースでの製造について見ていきます。

汎用品ベースの製造シナリオ

汎用品ベースの製造シナリオ

汎用品ベースの製造シナリオにおいては、SAP Hybrisからの顧客オーダー(①)をトリガにSAP Manufacturing Execution(以下SAP ME)から製造現場のロボットアームに製造指示を出し(②、④、⑤)、検査合格したもののみを倉庫棚へ入庫する(⑥)という一連の流れを提示しました。センサーチップにより仕掛中の製品が今ラインのどこにいるのか、納期に間に合うのか(計画から遅延していないか)といった状態を監視しているのですが、こちらは②でSAP Cloud Platform上にIoTセンサーの識別IDが登録されており、そのIDで現場機器への指示を出したり(④)、物流移動状況を把握したり(⑥)、出荷時に倉庫からピッキングする際にSmart Glassで製品IDを識別したりしています。これらを実現するための仕組みをConnected Logisticsとして提供しています。

図3

Connected Logisticsの仕組み

 

一方、オーダーに顧客の特殊仕様が含まれる製造シナリオについては以下となります。

特殊仕様が含まれる製造シナリオ

特殊仕様が含まれる製造シナリオ

オーダーを受け(①)、顧客仕様を反映した設計をCADで実施します(②)。確定したCADの設計内容はSAP Engineering Control CenterによりSAP S/4HANA(以下S/4HANA)に連携され、SAP Product Lifecycle Costingにより製品コストの最適化がレビューされた後、ソフトウェア設計情報の組込みを行います(このソフトウェア情報を設計BOM上に組込む機能もS/4HANA 1610からの新機能です!)。同時に、CADでの設計内容が3Dプリンタに連携され、パーツが3Dプリンタから出力されます(②、③)。

この、顧客仕様設計からBOMを起こし、コスト計算とレビューを実施した後に製造を行い、IoTセンサーにより出荷後の状態をモニタリングできるようにする一連の仕組みは、SAP Connected Product Lifecycleとして提供されています。

Connected Product Lifecycle

Connected Product Lifecycle

 

更に、実はこのシナリオにはSAP Distributed Manufacturingという新しいソリューションが組み込まれています。SAP Distributed ManufacturingはS/4HANA 1705を前提とした仕組みとなっており、SAP Distributed Manufacturingのクラウド環境上でサプライヤや設計業者、パーツの素材製造業者などがコラボレーションすることで、見積から素材を選択・吟味しての購買、そして製品設計までの一連のプロセスの中で3Dプリンティングをデジタル生産の一部としてシームレスに組込み、バリューチェーン全体での設計の最適化や受注登録と調達の統合を目指します。本アプリケーションは既に一般出荷を開始しており、今後S/4HANAの見積・受注プロセスやマスタデータとの統合が順次拡張されていく予定となっています。

SAP Distributed Manufacturing概要

SAP Distributed Manufacturing概要

 

ハノーバーメッセのSAPブースにおける展示の詳細については、以下動画からもご確認頂くことが可能です。

動画(3分):Welcome to the (Smart) Machine

グローバルでは既にSAP LeonardoでIoT&デジタルサプライチェーン領域でのイノベーションへの挑戦を開始した顧客事例が出てきています。7月11日-12日にはSAP Leonardo Liveというイベントがドイツフランクフルトで開催予定となっており、IoTでビジネス革新を目指すグローバル企業が一同に会しSAPの最新のソリューションショーケース展示が行われます。ご興味があれば是非弊社までお問合せ下さい。

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