IoTアプリケーション構築を効率化! デジタル変革プラットフォームSAP LeonardoのIoT基盤機能


ドイツにおけるIndustrie 4.0への取り組みが発表されたのが2011年、米国ゼネラル・エレクトリック(GE)社がIndustrial Internet(インダストリアル・インターネット)構想を発表したのが2012年、それから約5年が経過しました。どちらもIoTをものづくりに適用し、製造業のビジネスモデルを変革していく構想からスタートしています。2016年ころからは両者の協力合意や日独連携、日米連携も進んでいます。最近ではドイツの国際情報通信技術見本市「CeBIT 2017」でのパートナーカントリーとしての日本の参加も話題になりました。今日ではIoTにとどまらず様々な領域でデジタル化が進み、企業もデジタル変革が求められています。

SAPもこのような取り組みに初期段階から参画するとともに、デジタル変革を支援するソリューションを提供しています。今年の年次カンファレンスSAPPHIRE NOW 2017では、IoTに加えて機械学習、ビッグデータ、アナリティクス、ブロックチェーン等の機能とデザインシンキング等のサービスを含むSAP Leonardoを正式発表しました。SAP LeonardoはSAP Cloud Platform上でこうした技術、サービスを結び付けることでデジタル化に対応したアプリケーションの構築やビジネス変革を支援します。

SAP Leonardo 全体図

SAPPHIRE NOW 2017で発表されたSAP Leonardo

今回はそのSAP Leonardoの中でIoTアプリケーション構築を支えるSAP Leonardo Foundationの主要機能をご紹介します。SAP Leonardo Foundationには大きく「ビジネスサービス」と「テクニカルサービス」の2つのカテゴリーがあります。

SAP Leonardo Foundation

SAP Leonardo Foundation

「ビジネスサービス」の中心はIoTアプリケーションを迅速に構築するためのマイクロサービスのカタログと開発ツールを提供するSAP IoT Application Enablement.です。提供するマイクロサービスとは機械や製品などのモノ、従業員や取引先等のビジネスパートナー、イベント、権限等をシステム上で表現し処理するための小さな機能部品群です。IoTの有効活用のためには、現実の世界で起きていることをシステム(デジタルの世界)でほぼリアルタイムに再現し把握することが重要になります。SAP IoT Application Enablementは、現実のモノとその製造、監視、制御等を行う人や組織の状況をシステム上に表現し、デジタルの世界で可視化、情報処理することを実現します。あらかじめ用意されているマイクロサービスを活用することでIoTアプリケーションの開発を効率的に行えるようにしています。

同様にIoTに関連したWebアプリケーション作成を効率化するためのユーザーインタフェースコンポーネントも提供します。例えば住所や地図の表示、時系列チャート、設備や製品などのモノのリスト、イベントリストなどがあります。

UIコンポーネント

一方、「テクニカルサービス」はIoTに必要な多様なデータ連携のための機能群です。IoTでは機器や設備、センサー、製品などの様々なモノがインターネットにつながり膨大なデータ処理が必要になります。スマートデータストリーミング機能によって、センサーデバイスやテレマティクス、設備からの刻々と変化する情報を常時接続によって処理します。大量のストリーミングデータをリアルタイムで分析することが可能となります。

スマートデータストリーミングの図

センサーデータ等を処理するスマートデータストリーミング機能

またインターネットに接続するデバイスの数は今後も爆発的に増加し続け、データ量もそれに伴って増加していくことで、ネットワークの遅延や中央のクラウド側の処理遅延につながる可能性も指摘されています。そのため状況や目的によっては、中央のサーバーではなく物理的なモノの近く(エッジ)である程度の処理と制御を行うことが求められます。それによってデータの処理の遅延を防止し、リアルタイム性を維持します。エッジコンピューティングと呼ばれる仕組みです。

SAP Leonardoは小型のデータベース(SAP SQL Anywhere/Ultralight)とエッジでデータを処理する機能群(SAP Dynamic Edge Processing)などによってエッジコンピューティングにも対応しています。前述のストリーミングデータに関しても、エッジ側にStreaming Liteという機能を配置し転送データの選別や集約、エッジ側での情報分析などをできるようにしています。

SAP SQL Anywhereからエッジ側で処理した後のデータを、適宜、統合DBに同期するリモートデータシンクもデータ連携機能の一部です。エッジ側でのデータ処理によってクラウド側に転送するデータ量を削減するとともに、通信環境に制約あるような場合にも活用することができます。

リモートデータシンク機能の図

エッジに配置された小型DBとクラウド側DB(HANA)の同期

またリモートデバイスのステータス情報の受信、デバイスへのコマンドの送信による設定の変更などのデバイス管理も可能です。

このようにSAPはSAP Cloud Platformを基盤にIoTアプリケーション構築と管理を効率的に早く行える環境をSAP Leonardoの一部として用意しています。今回のブログではIoT部分に絞って紹介しましたが、冒頭にも記述しましたようにSAP LeonardoはIoTだけではなくデジタル変革全般を支援するプラットフォームです。そのSAP Leonardoのさらに詳しい情報をご紹介するイベントSAP Leonardo Liveが2017年7月11日から7月12日にドイツで開催されます。イベントで発表される内容も含めて新しい情報を引き続きブログでも紹介する予定です。

 

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