SAPのMachine Learningソリューション!SAP Cash Applicationとは?


改めてMachine Learningとは? 

Machine Learning(機械学習)はデータを解析して、その結果から反復パターンを読み取り、行動判断や予測に活用する技術のことを指します。機械学習と共によく挙げられるAI(人工知能)を実現する技術の1つだとも言われます。近年、Machine Learning(機械学習)やAI(人工知能)というキーワードはニュースなどで毎日のように目にするほど、世間一般に認知されるようになりました。

その高い関心がよく見えるものとして、米国のMcKinsey社による(2017)『ARTIFICIAL INTELLIGENCE THE NEXT DIGITAL FRONTIER?』というレポートがあります。世界的なIT巨人であるGoogle社やBaidu社が2016年に年間200~300億ドルをAI技術に投資したことを初め、多様な業界で、特にハイテク、テレコム、金融サービスの業界は早い段階からAIやMachine Learning技術を推進しています。

さらに、Machine Learning やAI関連でよく話題になるものが労働市場の変化のテーマです。産業構造審議会が2016年4月に公開した『新産業構造ビジョン中間整理』では、2020~2030年のGDPはAIや機械・ソフトウェアと共存するかしないかで222兆円の差が生じると試算しています。AIやロボットなどに置き換えられるタスクをどんどん切り出し、人的リソースは、より知的な労働やクリエイティブな作業に注力できるようになるということです。

SAP Cash Applicationはこのように日々発展し続ける市場でMachine Learningのテクノロジーを通じ、ユーザー様のビズネスの最適化とイノベーションをサポートするソリューションです。

より包括的なMachine Learning の説明は下記リンクのブログもご参照ください。
「業務プロセスと連携するSAPのAI(Deep Learning、GPU) -SAP Leonardo Machine Learningとは」https://www.sapjp.com/blog/archives/17553

SAP Cash Application とは?

SAP Cash ApplicationはMachine Learningの技術を利用し、未消込債権データと銀行からの入金データとのマッチング率を向上させる業務を効率化するソリューションです。9月にリリースされましたSAP S/4HANA On Premise 1709以降で利用可能となっています。また、SAP S/4HANA Cloud版にも対応(1702以降)しています。

この機能の使い方ですが、導入セットアップ時において過去の消込履歴(電子銀行報告書、会計伝票、消込データなど)を SAP Cash Applicationに送り、機械学習トレーニング(自動的に学習します)を行います。この過程で消込の判断基準や閾値を自動的に選択し最適化モデルが作られることになります。トレーニングはその後も規則的に行われますので、マッチング精度も高いレベルを維持することができます。

銀行からの入金データ入手後、従来の自動消込プロセスで消込できなかたデータをSAP Cash Applicationに定期的に転送し、機械学習による消込を実施します。消込処理は高い信頼性により自動消込されるか、消込の提案リスト(自動消込する信頼性に達していないデータを照会)を出してくれます。こういった提案リストは、SAP S/4HANAの新しいUIであるFiori上で確認することが可能です。

主要機能

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①入金データに対する顧客口座提案
:入金データに対してマッチする顧客口座データをマッチングし提案します。

②入金データ(銀行報告書)に対し、未消込の債権データとのマッチングリストを提案
:過去履歴を機械学習したSAP Cash Applicationが入金データに対して、信頼性の高いマッチングリストを作成し提案します。

③入金データの転記
:マッチング提案された結果を確認し、問題がなければ転記します。

上記の①~③のSAP Cash Applicationによる消込処理は、最適なタイミングと頻度でスケジューリングすることができます。

  SAP Cash Applicationのメリット

・過去履歴データからトレーニング(学習)することで、大幅に時間を節約

・時間の経過とともにトレーニングを繰り返し実行させることで、継続的に変化に適用させることが可能

・Cloudソリューションであるため、システム導入とメンテナンスに対する労力が必要最小限

こちらからSAP Cash Application のデモンストレーションをご覧いただけます。シンプルな内容ですので、お気軽にご覧ください。

https://www.kaltura.com/tiny/bcmum

Customer Case

最後に、この製品をお使いただいているお客様事例を1社ご紹介します。

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欧州のスイスに本社をおくALPIQ様は電気製品、エネルギー売買をメイン事業にされている、従業員規模は約8500人の企業様です。業務の効率化とTCOの削減を目標にされたALPIQ様は、増え続ける業務・ITコストを抑えながら業務を自動化するソリューションとして、SAP Cash Applicationを採用を決断しました。既存のERPとの連携により、AR業務(入金消込)の自動化を図ることができました。その効果としては下記コメントのように、AR業務の92%もの自動化効果が予測されています。

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よくあるFAQ

まだ新しい製品ということもあり、疑問に思われるところもいろいろとあると思います。ご参考までに主なFAQを掲載させて頂きます。

Q1 .SAP Cash ApplicationはCloudアプリケーションか?
: SAP Cloud Platform 上のCloudアプリケーションです。

Q2. サポートされるSAP S/4HANAのバージョンは?
:(Cloud)1702以降のFI-AR(債権管理)を含むすべてのクラウドエディションで利用可能。
:(On Premise)1709からサポート。

Q3. 実行のために必要な事前条件は?

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Q4. 標準のSAP S/4HANAの消込ロジックと共存可能か?
: 可能です。銀行報告書を取り込むと、まず標準の消込ロジックが実行されます。そこから漏れたものに対し、SAP Cash Applicationのジョブが実行されます。

最後に

今回のブログではSAP Cash Applicationの主要な機能やその効果について、先行事例を交えご紹介させて頂きました。Machine LearningやAIを活用したプロセスイノベーションは、SAPからも今後もどんどん増えていきます。楽しみにしていただけますと幸いです。

ご参考

SAP Help
https://help.sap.com/viewer/76882b4bdf70467da9c68359d55b62d9/Cloud/en-US
https://help.sap.com/viewer/eb4287d7bd1d4f5dbc35bb2652ea39c9/Cloud/en-US

McKinsey社(2017)『ARTIFICIAL INTELLIGENCE THE NEXT DIGITAL FRONTIER?』
https://www.forbes.com/sites/louiscolumbus/2017/07/09/mckinseys-state-of-machine-learning-and-ai-2017/#3faba41075b6

産業構造審議会(2016)『新産業構造ビジョン中間整理』
http://www.meti.go.jp/committee/sankoushin/shin_sangyoukouzou/pdf/008_04_00.pdf

以上

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