触ってみよう!SAP Analytics Cloud―第2回:ストーリーの作成
作成者:栃本 成尚 投稿日:2017年12月6日
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触ってみよう!SAP Analytics Cloud-第2回:ストーリーの作成 | SAP Blogs
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前回のブログ(触ってみよう!SAP Analytics Cloud―第1回:アカウント登録とモデルの作成)に続き、第2回目となる本ブログでは、第1回で作成したモデルを利用し、グラフの作成や、ドリルダウンなどの可視化・分析の手順をご紹介したいと思います。 最初にご注意頂きたい点を記載いたします。 ※ SAP Analytics Cloudは、四半期に1度のペースで製品のバージョンアップが実施されます。そのため今後のバージョンアップにより、本ブログで紹介する画面キャプチャや、操作が異なる可能性があることをご了承ください。(本ブログは2019年08月に更新しています) ※ 今回のご紹介する操作を行うにあたって、Google Chromeをご利用ください。
1.ストーリーの新規作成
ストーリーとは、チャート、地図、テキスト、画像、ピクトグラムなどを画面上に自由に配置し、モデルに定義されたデータを説明するプレゼンテーションレイヤーです。
- 新規のストーリーを作成します。画面左上のメインメニューより、「作成」→「ストーリー」を選択します。
- いくつかのテンプレートを利用することも可能ですが、今回はゼロから画面を作成します。「キャンバスページ追加」をクリックします。
2.チャートの作成
新規作成したキャンバスに、棒チャートを追加します。
- キャンバスに追加するオブジェクトとして、「チャート」をクリックします。
- データソースを選択するダイアログがポップアップします。第1回で作成した「SampleData」を選択します。
- 空のチャートコンポーネントがキャンバス上に配置され、右のパネルには、ビルダパネルが表示されます。
- ビルダパネルで、チャートの設定を行います。「+メジャーの追加」をクリックし、「売上高」を選択します。
- 同様に「+ディメンションの追加」をクリックし、「店舗」を選択します。設定に応じて、キャンバス上のチャートが生成されます。
- 棒グラフの書式設定を変更します。右のパネル上部のアイコンをクリックし、スタイルパネルを表示します。
- データラベルに表示される売上高を、百万円単位の表現に変更します。スタイルパネルより、「数値書式」の「表示形式」から、「未フォーマット」→「百万」へ変更します。
- 百万円単位の表現に切り替わったことを確認し、ビルダパネルに戻します。
3.チャートを利用した分析操作
作成したチャートを利用し、いくつかの分析操作をご紹介します。今回は、グラフデータの並び替え、ドリルダウン・ドリルアップ操作、スマートインサイトの3つの機能をご紹介します。
3-1. データの昇順・降順表示
- 作成した棒チャートを選択し、チャートアクションのアイコンを表示します。
- 「ソートオプション」をクリックし、「売上高」→「最高値から最低値へ」を選択します。
- 棒チャートの店舗エリアが売上高の高い順に並ぶことを確認します。
3-2. ドリルダウン・ドリルアップ
- 「南関東」の棒をクリックし、ポップアップしたアイコンから、「ドリルダウン」をクリックします。
- 「店舗エリアごとの棒チャート」から、南関東の「店舗ごとの棒チャート」へと変わります。
- ドリルダウン後のチャートから、同様の操作で「ドリルアップ」アイコンをクリックすることで、元のチャートへと戻ります。
3-3. スマートインサイト
- 「南関東」の棒をクリックし、ポップアップしたアイコンから、「スマートインサイト」をクリックします。
- 右のパネルが切り替わり、「南関東」の「売上高」に関連する情報を確認できます。性別における売上高への貢献は、男性と比べて女性の方が大幅に高いことが分かります。年代や年月、商品に関するメッセージをクリックすることで、下部のチャートが切り替わります。
- 同様に「東北」でもスマートインサイトを試してみます。東北では性別による売上高の差はほとんどないことが分かります。
- 完了をクリックします。
4.入力コントロールによるフィルタリング
絞り込み操作を簡単に行うための機能として、入力コントロールがあります。こちらを利用することで、キャンバス上のデータを、動的にフィルタリングすることが可能です。
- キャンバス上部にあるメニューより「入力コントロール」のアイコンをクリックします。
- キャンバスに、ページフィルタが挿入されます。「ディメンション」→「商品」を選択します。
- フィルタ対象とするメンバーを選択します。ここでは「すべてのメンバー」にチェックを入れ、「OK」をクリックします。
- 作成された入力コントロールのサイズを調整します。チェックボックスのオン・オフにより、作成したグラフの値が変更することを確認します。
5.地図の利用
最後に地図機能を利用したデータの可視化をご紹介します。モデル作成時に登録した店舗の経度・緯度情報を利用し、店舗の場所を地図上に表現します。
- キャンバス上部にあるメニューより「+」をクリックし、「地理マップ」を選択します。
- 地図コンポーネントが、キャンバス上に配置され、地図を設定するビルダパネルが開きます。ビルダパネルにて、「レイヤの追加」をクリックします。
- レイヤの設定を行います。右のパネルから、データソースの編集アイコンをクリックし、「SampleData」を選択します
- 「+追加ロケーションディメンション」をクリックし、「Location」を選択します。日本地図にフォーカスされ、店舗の位置が地図上に表現されます。
- 「バブルの色」を追加します。「+追加メジャー」をクリックし、「客数」を選択します。
- 「バブルのサイズ」を追加します。「+追加メジャー」をクリックし、「売上高」を選択します。
- 「バブルのサイズ」を見やすいサイズに調整します。
- 「OK」をクリックします。
- 「ベースマップ」アイコンをクリックし、好きなベースマップを選択します。
- 最後にこれまで作成したストーリーを保存します。右上にある保存アイコンをクリックし、名前を入力します。
まとめ
「触ってみよう!SAP Analytics Cloud」の第2回として、ビジネスインテリジェンスの機能を中心に、チャートや地図を利用しながら、データ分析する手順をご紹介いたしました。 もう一度、第1回を確認したい方は、こちらよりアクセスできます。 触ってみよう!SAP Analytics Cloud―第1回:アカウント登録とモデルの作成 今回の記事ではSAP Analytics Cloudのビジネスインテリジェンス機能をご紹介しましたが、このほかにも財務計画モデルを作成して予算管理を行う機能や、機械学習エンジンを利用した予測分析機能を持っており、企業内のさまざまな意思決定の場面で必要とされるアナリティクスを単一ソリューションとして導入できる点が大きな特長です。 チュートリアルとして主な機能の操作手順を動画でご紹介しております。トライアル環境ではご利用できない操作も含まれておりますが、ご興味ありましたら、併せてご参照ください。 SAP Analytics Cloud チュートリアル