何事にも「ご利益」は大切 – SAP Transformation Navigator は SAP S/4HANA 移行によるご利益=効果算定までやらせていただきます!


以前、以下2つのブログ記事でもご紹介したSAP Transformation Navigatorですが、

お客様の既存環境をSAP S/4HANAへと移行いただく道筋をビジネスとテクニカルの両面からのガイドラインとして提示させていただく「基本」機能に加えて、このトランスフォーメーションによってもたらされる「ご利益」=ビジネス上のメリットを具体的に、金額ベースでご提示する機能も備えていることをご存知でしょうか?

SAPでは、ソフトウェア製品やサービスをソリューションとしてご提供するばかりでなく、そのお取り組みによって得られる「ご利益」=効果を定量化するサービスなども充実しています。表示やメニューが全て英語表記のみなこともあって日本のお客様での認知度は少々残念な状況かもしれませんが、それを体系化したSAP Value Lifecycle Manager (VLM)というツールもWeb上で公開しご利用いただけるようになっています。

VLM

このVLMの中では業界ベンチマークに基づく改善機会の発見や詳細ビジネスケースに基づくROIの算出などいくつかのアウトプットが作成できるのですが、特徴的なもののひとつにŸSAP Quick Value Assessment  (QVA) があります。

SAP Quick Value Assessment  (QVA) とは、SAP Value Lifecycle Management 活動を通じて蓄積したデータを基に、お客様の手を煩わせることなく手早く、SAPソリューションを導入した際に期待できる改善効果の定量試算が可能なツールです。

  1. 公開データや4,000社以上のベンチマーキングデータを用いて潜在的なビジネスパフォーマンスの改善値を推定
  2. 25以上の業界毎に予め定義されたValue Mapから対象領域(スコープ)を選択。各領域に割り当てられたValue Driver(改善効果が期待できるKPI)
  3. 各Value Driver毎の想定改善率とシステム構成の成熟度向上による改想定善効果を基に、期待効果を金額にして定量算定

といった特徴をもっています。売上高、従業員数、売上原価、販売費及び一般管理費、棚卸資産、売掛金、買掛金・・・といった、お客様の有価証券報告書に記載されているような財務諸表で探し出せるごく一般的な財務数値を十数項目程度入力することで、効果算定のための準備は完了できます。

SAP Transformation Navigatorでは、選択された既存アプリケーションの利用範囲やガイドされる移行先のSAP S/4HANAの適用状況に連動して実現機能=Capabilitiesが設定され、それに対応した期待効果項目=Value Driversが導出される仕組みになっていますが、このValue Driversの項目はQVAのValue Mapで設定されるValue Driverの体系と一致しているため、SAP Transformation Navigator側で導出されたValue DriversをQVAの入力値として連動することで、定量化(金額換算)された期待効果数値の算出を実現できるようになっています。

操作画面を追いながら簡単にその手順を見てみましょう。

SAP Transformation Navigatorで、既存アプリケーションやその中の両機能=Capabilitiesを選択、続いて画面上のダイヤモンドアイコンをクリックして表示される画面からValue Driversの選択までは以前のブログでご紹介の通りです。

この時、Value Driversを選択すると画面右上の「Go and Set Aspiration」ボタンが有効になっているのにお気づきでしょうか?

TopValueDrivers

このAspiration設定画面では前画面で選択したValue Driversに対して、VLMに蓄積されているベンチマークデータを参考にどの程度結果効果を期待したいかについて、個別の設定をすることができるようになっています。例えば、あるValue Driver項目については、SAP S/4HANAへの移行に際して業務部門とも改善の取り組みに注力することが合意されているので、ベンチマークの中でも上位の結果を期待したいという場合にスライドバーで効果の割合を上位側に設定することができます。

Aspiration

同時にこの時の画面の右上に「Transfer to Quick Value Assessment」ボタンが表示されています。このボタンをクリックすることで、この画面で設定した期待効果の割合設定も加味したValue Driver項目がQVA側に連携され「Scope」選択画面に引き継がれる仕組みになっています。

 

SAP Transformation Navigator側で選択された内容に従って、Value Driver項目が表示されますが、デフォルトでは効果額算定対象になっていないので、ここで算定対象項目を選択して右上の「Continue」をクリックしますと、算定のための基礎数値を入力する「Company Info」画面に移動します。

QVA1

より正確な試算のためには、SG&A Expenses(販売費および一般管理費)やCOGS/Cost of Sales(売上原価)など表示されている項目全てを入力頂いた方が良いですが、「*」の付された必須項目Organization Name=会社名、Currency=適用通貨、Revenue=売上額、Employee=従業員数の4項目だけでも、手早くベンチマークベースの試算を実行できます。

QvA2

右上のContinueをクリックすると「Benefit Estimates」画面へ遷移し、試算された効果額が表示されます。

QVA3

QVAの最大特徴でもありますが、あくまでベンチマークデータを参考にして(同一業種同一規模のベンチマークグループの中央値(比率)を採用して売上額から研究開発費を算定、など)手早く算出してあるので、効果早出の想定条件や金額算出の基礎数値を補正したい場合は「Value Assumption」や「Beseline Assumption」の画面に移動して、適宜項目を修正することも可能です。

QVA4 QVA5

結果は画面で表示されるだけなく、Benefit Estimation画面の右上にある「Extract to PPT」ボタンをクリックすることで結果レポートのパワーポイントドキュメントを生成できますので、移行計画のドキュメントなどへの流用が簡単にできます。

QVA6 QVA7 QVA8 QVA9

またQVAでの算出結果もVLMのアカウントを作成(登録無料)することでVLM環境内に保存することができ、後ほど参照したり算定基準想定を変更して再算出することなども可能です。

いかがでしょうか。これからSAP S/4HANAを中心としたデジタル変革へのお取り組みを検討いただくに際して、今回ご紹介したSAP Transformation NavigatorのQVA連携機能も活用いただくことで、それぞれのお取り組みによる「ご利益」の具体化の一助としていただければ幸いです。

 

関連リンク

SAP Transformation Navigator
SAPPHIRE NOWでのSAP Transformation Navigatorのデモ
SAP Value Lifecycle Manger

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