SAPが提言 – デジタルが牽引する「真の働き方改革」とは?


「在宅勤務や時短勤務の導入に向け人事制度の見直しを」「社外でも仕事ができるようITツールの充実を」といった提言は多いですが、実際にこれらの施策を打っても、表面的な制度やツールの充実にとどまり、実質的な成果がなかなか表れないことも多く見受けられます。「働き方改革」ー これは言い換えれば、働き方改革によって「どんな企業になりたいか」を明確に定義することにほかなりません。そして、そのなりたい姿は企業によって異なるものの、実現しようと試みると、各企業がぶつかる課題と解決への方向性は大きく4つに大別されます。

意外に思われるかもしれませんが、SAPジャパンは、現在この4つの方向性に基づいて企業のデジタルイノベーションと、それによる働き方改革を支援しています。既に小型ロボットなどのソリューションやIoT、AI技術が国内の小売業や官公庁で試験利用されるなどの事例もあり、現在、各方面から注目されています。

働き方を大きく変革させる4つの方向性

 SAPは、「人・モノ・カネ」の動きを一元管理し、可視化することで企業のビジネスプロセスに変革をもたらすERP製品の代表的なベンダーの1社として、長く企業の基幹業務を支えてきました。基幹業務システムの統合管理に重きを置いてきたSAPが、今、企業の働き方改革の支援に大々的に乗り出しています。働き方改革に関してSAPが打ち出すメッセージは極めてシンプルだといえるでしょう。企業が働き方改革に関して取り組むべきテーマは多岐にわたりますが、大別すれば『少子高齢化による生産年齢人口の減少』『国内市場の縮小と経済の世界一体化』という2つの課題に取り組むための営みであると定義できます。また、この機会はそうした外部環境の変化を踏まえた上で『なりたい会社』『なりたい労働者』へ転じるためのチャンスだと捉えることもできます。

働き方改革は、まさに企業で働く人々が「なりたい労働者」になるためのチャレンジであり、そのためには企業が「なりたい会社」を目指してイノベーションを起こしていく必要があります。SAPはITベンダーとして、企業のこうした取り組みを強力に支援します。そのために提唱しているのが、企業が取り組むべき課題や進むべき方向性を以下の4つに分け、それぞれにおいて適切なITの活用によるイノベーションを指向するという方法論です。

1.業務の統合とリアルタイム化
2.内外とのコラボレーション強化
3.テクノロジーの高度活用によるシンプル化
4.ロボットやAIを使った作業の自動化

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次に、これら4つの方向性においてそれぞれ取り組むべき課題と、それに対する解決策をご紹介します。

ERPとクラウドで働き方改革のデジタル基盤を固める

「業務の統合とリアルタイム化」

日本企業の管理職が報告書の作成に費やす時間は、全労働時間の実に40%を占めるといわれています。当然、経営層に報告が上がるタイミングもそれだけ遅くなり、経営判断としてのアクションが起こせるのは翌日以降になってしまいます。国内市場が縮小の一途をたどる一方で、経済のグローバル化がさらに加速する今日、こうしたビジネスのスピード感で果たしてグローバル競争を勝ち抜けるでしょうか? 報告書の作成コストや維持コストがいつまでたっても減らない最大の原因は、報告書を作成するための方法が人や部署によってばらばらであること、そして報告書のベースとなる情報を取得するためのシステムもばらばらに運用されているところにあります。こうした課題を解決するためにSAPが提供するのが、インテルと共同開発を行った「SAP HANA」をベースとした最先端のリアルタイムERP基盤です(※図1)。これまでばらばらに存在してきた業務システムやデータを1つに統合することで部門横断の状況が見える様になり、報告書作成やシステム維持コストなどの無駄が省かれ、経営層の判断を迅速化します。

※図1:SAPのERPによる業務システムとデータの統合化

図1:SAPのERPによる業務システムとデータの統合化

「内外とのコラボレーション強化」

労働人口の減少により、今後は女性や高齢者がより働きやすくなるためのリモートワークや在宅勤務、ワークシェアリングなどの施策を進める必要があります。そのためには、SAPが提供するクラウドおよびモバイルのソリューションが有効です。「SAP Cloud Platform」で構築するERPと連携した部門別・用途別のアプリケーションや経費精算サービス「Concur」などのクラウドサービスとモバイルデバイスを組み合わせることで、場所や時間、デバイス種別に縛られないフレキシブルなワークスタイルを実現できます。

「テクノロジーの高度活用によるシンプル化」- デジタル変革のためのソリューション群「SAP Leonardo」

「テクノロジーの高度活用によるシンプル化」とは、言い換えれば「最新テクノロジーをうまく活用して仕事をもっと簡単に、そして楽しいものにする」ということを意味します。現在、先進デジタル技術を武器に市場を席巻する「ディスラプター(破壊者)」と呼ばれる新興企業がさまざまな業界で急速に台頭しています。今後あらゆる企業にとって、こうした新たな競合相手との市場競争を勝ち抜いていくためには、先進デジタル技術によるイノベーションは不可欠になってくるといえるでしょう。

SAPではこれまで通り、ERPを中心とした業務アプリケーション製品で企業の基幹業務を支援すると同時に、先進デジタル技術を積極的に活用して企業の革新的な活動、つまりイノベーションの実現も強力に後押しします。このためのAI(人工知能)や機械学習、IoTなど新たなソリューション群を「SAP Leonardo」と名付け、現在さまざまな分野において先進的な取り組みを進めています。このSAP Leonardoの根幹を成すイノベーションを加速するメソドロジーの1つが「Design Thinking(デザイン思考)」です。「ユーザーの共感をいかに呼び起こすか?」という観点から出発して、今まで考えもしなかった新しいビジネスモデルを生み出していくデザイン手法で、SAP Leonardoでは「イノベーションを誘発するためのマニュアル」と位置付けられています。既にIoTの分野などにおいて、こうした新たな技術や手法を用いたイノベーションの事例が次々と出てきています。

ビッグデータやIoTソリューションの成否は、保有するデータの質と量、それを迅速なアクションに繋げていけるかに大きく左右されます。その点SAP ERPのユーザーは既に大量のビジネスデータをERP内部に保有していますから、これをSAP Leonardoのソリューション群と連携させることで、デジタル活用によるイノベーションへとスムーズにつなげられるといえるでしょう。

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