デジタル技術を活用したイノベーションをより早く確実に実現するSAP Leonardo


現在のSAPが提供する主力商品は2つです。1つはERP代表SAP S/4HANA、そしてもう1つがSAP Leonardoです。SAP S/4HANAについてご存知の方は多いと思いますが、もう1つの商品SAP Leonardoについては、まだご存知ない方も多いかと思います。

SAPはなぜこのSAP Leonardoの開発に注力しているのでしょうか?

その点について、企業のデジタル技術を活用したイノベーション、という観点からこのブログでは考えてみたいと思います。

ちょっと長い話しになるので、端的に結論を先に書くと、「デジタル技術を使ったイノベーションについて、その可能性は大きいが、多くの企業が苦労しているので、その処方箋を作りたかったから」といのが理由です。SAP Leonardoはイノベーションの処方箋です。

さて、それでは、ちょっと遠回りですが、理解の上で重要な世の中動向から話を始めてみたいと思います。

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デジタル技術がもたらす企業のイノベーションの進展度

企業の業績にインパクトを与える新しいデジタル技術が次々と登場しています。

一見、単なるIT (人によっては金食い虫のITや、人がやっていることの単純代替のITととらえる方もいることでしょう) と見逃してしまいそうですが、業務の効率化に留まらないどころか業界地図を塗り替える可能性も秘めているもので、多くの経営者が着目しています。

では、どのデジタル技術が注目に値するのでしょうか?また、どれだけの経営者が注目しているのでしょうか?

注目すべきデジタル技術 

・経済産業省の「ブロックチェーン技術を利用したサービスに関する国内外動向調査」によると、ブロックチェーンの産業への影響は国内で67兆円と言われています。(※1)
・また、IoT(Internet of Things)の影響は全世界で900兆円と言われています。(※2)
・このIoTを実現するための技術発展も目覚ましく、日々新しい技術が生まれ、センサーの価格は10年で半減し、2020年にインターネットに接続するモノは500億個を超える見込みです。(※3)

これらブロックチェーンIoT、その他にも機械学習ビックデータデータインテリジェンスアナリティクスといった分野が、業務や業界に影響を与える注目すべきデジタル技術です。

※1 : 出典 http://www.meti.go.jp/press/2016/04/20160428003/20160428003-1.pdf
※2 : 出典 https://www.mizuhobank.co.jp/corporate/bizinfo/industry/sangyou/pdf/1051_all.pdf
2025年までの市場規模。2016年時点では90兆円。年平均28%で成長
※3 : 出典 http://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/h27/html/nc254110.html
2010年 平均約90円から2020年平均約40円へ

経営者の注目度

・全世界のCEOの72%が、過去50年よりも今後の3年間が業界にとってより重大な変化だと考えています(※4)
・デジタルエコシステムを活用している企業は、32% 高い売上成長率26%高い利益率を達成しています(※5)
わずか5%の組織が、競争との差別化を成すデジタル技術の使いこなしを習得していると感じています(※6)

昨今、多くの企業でCDO(Chief Digital Officer)の役割を新設するなど、デジタル化への注力は日に日に増しています。経済系の新聞を読んでもデジタル技術の記事を見ない日はありません。経営の最重要テーマと位置付けられています。

※4 : 出典 「 Forbes Insights, 2016 Global CEO Outlook」
※5 : 出典 「 MIT Sloan Management Review, Thriving in an Increasingly Digital Ecosystem」
デジタルエコシステムによる売上が50%を超える企業を『活用している企業』としています。
※6 : 出典 「 Accenture, Digital Transformation in the Age of the Customer」

デジタル技術による企業のイノベーション。
アプローチ分類とその課題

デジタル技術を活用した企業のイノベーションのアプローチについて、多くの企業が様々なアプローチを試みています。多くのアプローチがありますが、分かりやすくするために類型化すると以下の2軸が考えられるかと思います。

スピード重視 vs 規模重視Speed_Scale

短期間で小さい範囲で活動を進めるスピード重視のアプローチと、大きな将来像を描いて進める規模重視のアプローチがあります。

スピード重視のアプローチはいくつかのアイデアが形になるものの、関係部門を巻き込み、本業へ影響を与えるように発展しないという 規模の課題に直面する場合が多いようです。

一方で規模重視のアプローチは、将来の環境の予測、広範な関係者との調整に時間を要します。また、そこで生まれてきたアイデアが関係者調整を経て斬新さに欠けた、ありきたりのアイデアになる傾向があります。

シーズ志向(基礎技術) vs ニーズ志向 (人/ビジネス)Needs_Seeds

イノベーションを、新しいデジタル技術の習得を初めとするシーズ志向と、お客様や従業員を含めた人やビジネスのニーズ志向で進める2つのアプローチがあります。

シーズ志向のアプローチは、斬新なアイデアが生まれるものの、人々になかなか受け入れれない突飛なアイデアになったり、ビジネス化(=収益化)が難しいアイデアとなる傾向があります。

一方でニーズ志向のアプローチは、お客様や従業員に歓迎されるアイデアになりますが、すでに競合他社が提供している内容であったり、逆に今の技術では実現できない夢想に終わるアイデアとなる傾向があります。

さて、ここまで2つの軸で主な取り組みアプローチを分けてみました。

5%の企業だけが、デジタル技術を活用したイノベーションを実現している、という調査結果があるように、どのアプローチをとっても難しいというのが、これまで多くのお客様からお聞きしている現状です。

Discussion

成功している企業の、取り組みアプローチの特徴は

スピード重視 & 規模重視

多数のアイデア → 早期の試作品 → 本業への展開

シーズ志向 & ニーズ志向

人の潜在ニーズにフォーカスしてアイデア出し → シーズ(技術)とビジネス性の観点で評価

Approachと、一見相反するアプローチを、組合せたり変化させながら進めていくことにあります。

SAPはこの成功企業のアプローチを、みなさま企業でも再現して欲しいと願い、SAP Leonardoを提供するに至りました。

 

より早く確実にイノベーションを実現するSAP Leonardo

SAPは企業がより早く確実にデジタル技術を利用したイノベーションを実現するために、技術とアプローチを含めた包括的なSAP Leonardoを提供しています。

その根幹は大きく分けると3つあります。

 

A. 短期間で有効なアイデアと試作品を創るアプローチ
Design ThinkingとRapid Prototyping

①人の潜在的なニーズに焦点をあててアイデアを多く出し、
②B.で紹介する道具箱を活用して短時間で荒く試作品を形作り、
③関係者でビジネス性を含め評価する、
SAP Design Thinkingという方法論をサービスとともに提供しています。

これにより、技術/人/ビジネスの三方良しのアイデアを効率的に数多く見出すことができます。また、②のさわれる試作品により、関係者の理解を促し、その後の展開を加速できます。

B. すぐに使えて拡張できるデジタル技術の道具箱
SAP LeonardoのInnovative Technology

IoT、機械学習、ビックデータ、ブロックチェーン、アナリティクス、データインテリジェンスといった革新的なデジタル技術を、すぐに使えるクラウドとして提供しており、本業で利用している基幹システムに柔軟に接続することで、本業へのデジタル技術の展開を迅速に行うことができます。

C. 先進企業と共同研究したデジタル技術活用の雛形
Industry Innovation Accelerator

A.B.の取り組みを多くの企業と行ってくると、業種ごと、業務ごと、デジタル技術ごとに活用の形が見えてきます。

いち早くデジタル技術を企業活動に取り入れ、成果を刈り取るには先進企業の試行錯誤の知恵を模倣することも一つの方法です。

SAPでは、業種/業務/デジタル技術ごとの典型的な利用例をパッケージ化し、利用例ごとに、期待できる経営効果、変革される業務の姿、組み合わせるべきデジタル技術、巻き込むべき関連部門などを整理して提供しています。

これによりイノベーションをより早く確実に実現することができます。 Leonardo2

 

本稿では、SAPがSAP Leonardoを提供するに至った背景や理由を中心に説明いたしました。

今後以下のような内容についてこのSAPブログにてご案内予定です。

・SAP Leonardoが提供するデジタル技術
・事例に見るデジタル技術によるイノベーションとその効果
・事例に見るイノベーションの取り組みの落とし穴と勘所
・業界別のデジタル技術のビジネスでの活用例
・技術要素別のデジタル技術のビジネスでの活用例

 

また、今回のブログの内容について、以下のオンラインセミナーを開催いたします。

本稿に興味を持っていただいた方はぜひご参加いただけますと、さらに一歩理解を深めていただけると思います。ぜひご検討ください。

https://events.sap.com/jp/2018-sap-leonardo-online-seminar/ja/home

SAP Leonardo オンラインセミナー
『企業のデジタル変革を支援する SAP Leonardo。
 デジタル技術を利用したイノベーションの意図的な創り方』

< 開催概要 >
【開催日】2018年4月26日(木)12:30 – 13:00 (アクセス開始 12:15~)
【会 場】SAP オンラインセミナー
※ご参加にあたり、インターネット環境と電話回線が必要です。
【主 催】SAPジャパン株式会社
【参加費】無料・事前登録制