知っているとうれしいSAPトラブルシューティングツール&SAPサポート情報
作成者:木下 史朗 投稿日:2018年4月27日
今日は、最近のお客様との会話で、特に反響の大きいSAPサポートのトピックをいくつかご紹介したいと思います。
1)知ってるとうれしいSAPトラブルシューティングツール ANST : Automated Note Search Tool
直面したエラーに対して、SAP Noteが自動提案されればどんなにいいだろう…。なんて思う事がありますよね。トランザクションコードANSTを利用すると、問題の起こったトランザクション、プログラムなどをANST上で実行し再現する事により、対応するSAP Noteを自動提案してくれます。
SAP NetWeaver 7.40以上では標準装備されており、それ以前のリリースでもSP適用により使えるようになります。ぜひ下記のSAP Support Portalの解説ページ、日本語You Tubeでの実行イメージ動画ご覧ください。
2)知っているとうれしいSAP トラブルシューティングツール PANKS
これもエラーメッセージをクリックする事により、対応するSAP Note や KBA をPerformance Assistantの画面で自動提案する機能です。前提条件は下記SAP SupportのPANKS解説ページをご覧ください。
3)SAP ERP 6.0のサポート期間は本当に2025年まで??
SAP ERP 6.0のサポートは2025年で「打ち切り?」という誤解を生みやすい表現がよくされています。正しくはSAPのサポートは終わらないサポートです。SAP ERP 6.0も、2025年でメインストリーム・メンテナンス期間が終了しますが、以降はカスタマ・スペシフィック・メンテナンス期間に入り、SAPへのインシデント解決依頼(OSS)、SAP Support Portalの全機能使用、アップグレード権、SAP Solution Managerによるアーリーウオッチアラート発行など、多くのサポートメニューはその期間にも使えます。カスタマスペシフィックメンテナンス詳細についてはこのSAP Noteをご覧ください。
ちなみにSAP R/3より前のホスト時代のERPであるSAP R/2も、1990年台にメインストリームメンテナンスが切れた後、SAP R/2の最後のお客様が活用されていた2000年台半ばまでカスタマスペシフィックメンテナンスを継続していました。ドイツ本社にあったSAP R/2のメンテナンス機も、つい10年少し前にその役割を終えるまで(最後のお客様まで)稼働していたのです。
4)次世代サポート SAPPHIRE NOW Update
Expertとのチャットによるリアルタイム問題解決、SAP Expertの時間を予約して集中的に問題を議論できるSchedule an Expert、質問形式で探しているSAP NoteにたどりつくGuided Answer、製品にサポート機能が盛り込まれているBuilt-in Supportなど、SAP次世代サポートのエッセンスを1分半で聞いて頂く日本語You Tubeです。個々の詳細については、SAP西村のブログでも紹介しております。
今年6月のSAPPHIRE NOWでは、また新たなSAPサポートサービスが発表されます。楽しみにしていてください。