ブラを試着する時間はない⁉ サイズと好みのデジタル化


ネットやカタログで買い物をしてサイズが合わなかった!失敗した!という経験のある人は少なくないでしょう。

多少のサイズ違いが許容される洋服に比べ、直接肌につけるブラはFit感を自分の好みに合わせたいという意識は強いと思います。とはいえ百貨店に出向いて販売員に至近距離で測られるのもストレスフル。ときには、試着や採寸する時間がなかったり面倒だと思われる人もいるのではないでしょうか?

特に、同じサイズでも体型や肉質、容積や下垂など、年齢によっても自分に合うというのが違うだけでなく、メーカーによっても素材や伸縮性などが違います。また妊娠・出産といったライフイベントによってサイズ変化が起きやすいため、サイズを簡易に適切に計測でき、自分に合ったブラが容易にわかれば、いつでもどこからでも気に入る下着を手に入れられそのメリットは少なくないでしょう。

Beijing,China

ヨーロッパで2番目に大きな下着・レッグウェア製造のトルコのペンティは、お客様に合った適切なサイズを早く簡単に見つけるために、”マイブラ” オンラインツールをSAP Cloud Platform上で開発しました。また、靴下から下着、水着など複数カテゴリにわたるSKUの企画製造から小売のプロセスをSAP S/4HANA for fashion and vertical businessで実現し、煩雑な作業を効率化しています。

様々なニーズを満たすために

驚くことに80%の女性は自分の正確なサイズを知らないということがわかっています。マイブラアプリは、年齢、トップやアンダーのサイズだけでなく、好みに関するいくつかの質問に答えます。サイズはかなりゆったり目がいいとか、どんな時につける下着か?洗濯の頻度は?というような”自分に合った”を好みを登録します。

心地よく自分にあったサイズというのは十人十色です。サイズや形、容積がほとんど同じでも、20歳のバストと40歳のバストでは、付けるべき下着が違ってくるというのが、女性下着の世界です。バスト自体の正確なサイズを把握する以上に、ブラによってそのバストを綺麗に収め、見せるかという商品設計が重要になってきます。ワイヤー有り無し、パッド有り無し、素材、ストラップなど好みを登録しておくことで、パーソナライズされたアプローチを強化し、オムニチャネルでより良い経験とサービスを提供することができるようになりました。

“デジタルトランスフォーメーションはとても重要な要素です”
“毎年35のコレクションで4000以上のSKUを取り扱っており、半分以上のお客様はお店に来る前にオンラインで商品をチェックしているので接客のパーソラナイズ化は重要です”
Sami Kariyo, Penti CEO

マーチャンダイジングの効率化

マイブラツールで入力されたパーソナルデータは、今後の商品開発、製造、品揃えに活用されます。すべての煩雑な作業を解決し、デジタルビジネスの基盤のためにペンティはSAP S/4HANAのファッションビジネスソリューションを利用しています。業務の自動化とオムニチャネルの供給割り当てやリアルタイムの売上と在庫情報をベースにした配分プロセスの向上のためにマシーンラーニングを活用することが重要だと強調しています。

効果

多品種SKU展開の多いセグメントでは、売れる商品、サイズの最適な配分とオムニチャネルでの自分に合ったサイズのマッチングが不可欠です。ペンティはSAPの導入により下記のような効果をあげています。

  • 在庫回転率の向上、新製品の市場投入スピードの迅速化
  • リアルタイムの販売と在庫情報をベースに、オムニチャネルでの商品配分を可能に
  • リアルタイムでお客様、在庫、販売情報の把握と、それにともなう業務の変革
  • 一貫したユーザエクスペリエンスと役割にあったアクセス
  • ひとつのプラットフォームで統合

“業務はどんどん複雑になり、小売業は在庫レベルや商品変更、サプライチェーンをリアルタイムで知る必要があります
SAP S/4 HANA  for fashion and vertical businessを利用することで、すべての業務データが1つの場所で見えるようになり、新しいビジネスモデルを加速させたり、新しい収益を生み出す機会を作り、お客様の期待する体験を提供することができます”
Penti Chairman, Sami Kariyo

サイズの概念の破壊 vs サイズ・好みのデジタル化

日本では、ユニクロのワイヤレスブラやブラトップなどの商品がヒットし、業界を一気に変えるようなサイズ概念の破壊が起こり”締め付けずにFitする”という計測せずとも下着として機能することが消費者の支持を得ました。

一方でサイズを自動採寸するボディスーツ “ゾゾスーツ” で計測に対する煩わしさをなくし、新しい体験を提供しています。計測の誤差による問題こそ残ってはいるものの、完全オーダーメードのブラと靴の展開を発表して期待が高まっています。また質問に答えていくだけで、AIによってその商品にかかかわる”好み”の精度を上げていくこともできるようになってきました。

ファッションにおけるデジタル化の進行のキーは、ひとつには、ミレニアム世代のデジタル利用の高さです。ふたつめは個人のデータや好みが面倒なく登録され、その代わりに消費者にとって利便性と新たな価値が提供されること、つまりはパーソラナイズされた特別の接客やオファー・リコメンデーションです。サイズや好みは変化に応じて変更が加えられて蓄積されていき、消費者にとっても企業にとっても愛着と価値のある情報として活用されるでしょう。

※本稿は公開情報に基づき筆者が構成したもので、ペンティのレビューを受けたものではありません


■ Penti
Pentiは、トルコの女性・女児のレッグウェアや男性ソックス、ホームウェアや水着の製造小売
トルコに300店舗、その他29か国に106店舗、43か国で輸出し商品を販売
ヨーロッパで2番目に大きな下着レッグウェアSPAのオーナー企業

■ Forbes記事
Don’t Know Your Bra Size? Lingerie Retailer Digitizes To Help Women Find The Right Fit

■ SAP News Center
Penti Powers Its Business with SAP S/4HANA for Fashion and Vertical Business