SAPが提供する、より身近な予測分析ソリューション


 

  • データサイエンティストの現状

ビッグデータや機械学習というバズワードによりデータに対する意識が向上し、それに伴いデータサイエンティストという職種が注目されるようになりました。しかし日本では、データサイエンティストはアメリカの6分の1にも満たず、このまま放置をすると25万人ものデータサイエンティストが不足するともいわれています。

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ですが逆に、IT社会という面において日本の先を行くアメリカでは、「データサイエンティストという職がいらなくなる」とも言われています。その背景には、「ITによるデータサイエンティストの40%の業務が自動化」と「データの民主化によるシチズンデータサイエンティストの誕生」があります。要するに、データサイエンティスト程の技術を持たなくても、ITの進化とデータ活用がより身近になる事により、シチズンデータサイエンティストというシチズン(民主的)にデータを活用できるようになると言われているのです。

  • シチズンデータサイエンティストとSAP Predictive Analytics

シチズンデータサイエンティストとは本業じゃなく本来会社がメインとする事業に携わっている人がデータ分析を行う際に使われる言葉です。そしてデータを専門家だけではなく、より多様な業種、職種のビジネスユーザーに活用して頂く為に、SAPでは予測分析ツール「SAP Predictive Analytics」を提供しています。SAP Predictive Analyticsでは機械学習とデータマイニングの自動化を実現し、より多くのビジネスユーザーがシチズンデータサイエンティストとしてビジネスの中でデータを最大限に活用できるようになっています。下の図は実際の連携図を示しています。sapblog001

実際にSAPでは予測分析のモデルが最大限のパフォーマンスが出来るよう、データの統合管理やデータの可視化だけではなく、LoBとの連携や予測分析のモデルそのものを組み込む事まで可能にしています。そうすることで、データサイエンティストやシチズンデータサイエンティストが分析したデータをよりビジネスで活用しやすい環境を提供するように努めています。

  • 政府組織でのデータチャレンジと成功例

実際の例を挙げてみましょう。米国のインディアナ州の政府機関では、「様々なソースから大量のデータを統合し、複雑な分析を実行し、洞察を深めたい。」「特定しやすいデータに高度なセキュリティ環境を構築したい。」そして「統合されたデータの可視化とレポートなどによるユーザーとのシェアをしたい。」という要望がありました。

そこで、SAP Predictive Analyticsだけではなく、 SAP Lumira と SAP HANA platformを導入し、データを一元的に格納および管理し、すべての部門でデータを共有し可視化するためのマネジメント・パフォーマンス・ハブ(MPH)を立ち上げました。これが実際のページです。sapblog002インディアナ州はデータを活用するためにデータ専門チームを作ったというわけではなく、インディアナ州政府内の92部署全体の何ペタバイトもあるデータを統合し、可視化し、在籍していたITスタッフがデータ分析できる環境を作り上げる取り組みでした。この取り組みにより実際

  • 1000倍以上のデータベースクエリの高速化
  • 90%の効率的なデータ管理の為のデータ圧縮率の向上
  • 50億以上の州政府機関からのデータを統合
  • 50%以上のデータをITスタッフが分析

という結果を導き出しました。そしてリアルタイム且つ、ユーザーフレンドリーなレポートと分析ニーズに対応する基盤を構築させることに成功しました。そしてこの環境構築により、インディアナ州は

  • 公共安全の向上(再犯率の抑制、事故の防止、薬物乱用防止)
  • 乳児死亡率の減少
  • データの可視化による、納税者への透明性の確保

などを実行し成功させています。下の図は実際のSAPソリューションを通してインディアナ州のwebサイトでの衝突事故の予測確率を可視化させたページです。このように、今までのデータを基に事故を予測し予防する取り組みだけではなく、そのデータを州全体にオープンにすることにより、透明性を確保しています。sapblog003「異なる場所にあるこれらのデータの山を取って情報に変換し、その情報を知識に変え、その知識を政策に変えることが重要である。」「私たちは100%データに基づく意思決定を行っている」とインディアナ政府は答えています。この取り組みはYouTube のビデオでも実際に見る事が出来ます。

実際の結果から見ても、インディアナ州はSAPソリューションを通して、将来を見据えた市民中心のプログラムを開発し、行政機関のパフォーマンス、サービス、責任能力を強化すること、組織全体でプロセスを合理化し、ライブデータを使用することにより、行政に対する要求の高まりに対応することを可能にしたといえるでしょう。

  • ビジネスでデータを最大限に活用するために

他の業界でも実績を上げています。例えば、米国で第3位の規模を誇るケーブルテレビ事業会社のCox Communications社では、SAP Predictive Analyticsを使うことで世帯あたりの販売プロダクト数を14%向上させ、また28%の顧客解約率を減少させることに成功しました。

また、SAP Predictive Analyticsを人事ソリューション(SAP SuccessFactors)に埋め込み、人材の離職予測など、SAPならではのデータ活用も可能にしています。他にも予知保全、需要予測など多様な業界の多様な業務で幅広く活用できることがデータ分析の特徴であり、データを専門家以外のビジネスユーザーが分析ツールを使えるようにならなければならない理由でもあります。こうしたデータサイエンティスト不足に対して業務部門の方に使っていただいているケースが増加しています。実際に事例をご覧ください。sapblog004データを活用してより良いビジネスを構築したい。けど、データサイエンティストを多く雇う余裕や時間なんてない。そう思っているのなら、シチズンデータサイエンティストという新しい考え方を取り入れて、SAP Predictive Analyticでより身近でデータを最大限に活用したビジネスを始めてみるのはいかがでしょうか。

次回はこの予測分析ツールSAP Predictive Analyticsを使い実際にどんなことができるかご紹介していきたいと思います。お見逃しなく!