失敗のないERP導入を目指すには?-確認したい4つのポイント


ERPは企業に必要な業務を効率化してくれる非常に便利で優秀なシステムです。しかし、ERPの導入に失敗してしまう企業や、導入に成功したとしても活用いただけていない企業も多く存在します。特にERPの導入によって業務が煩雑化するというのは残念なことです。ここではERPの性質と導入に失敗してしまう理由を取り上げました。

失敗しないERPの導入とは

ERPは業務の効率化・最適化のために必要なシステムを備えています。しかし、企業の経営課題に合わせて作成されているわけではありません。

ERPを導入することで、財務面では会計管理関連のトランザクションを一元化したり、財務リスクの管理を行うことができます。購買関連では請求書や伝票を自動で処理し、販売面では受注や契約の管理をシステマチックに行い、社内の料金計算と請求処理を効率的に行えます。このように部署ごとにバラバラに点在している業務や情報を、ERPシステムによって一元管理できるようになります。

多様な機能があるからこそ、ERPを導入する際は自社の経営課題に適切にアプローチできるような設計と運用をする必要があります。
ERPの導入に失敗しないためにも、ERPにどのような役割を期待するのかをはっきりさせる必要があります。

多くの企業がERP導入に失敗してしまう原因

包括的なシステムによって多くの業務を効率化、または自動化することができるERPは、企業の基幹システムとして重要な役割を担います。しかし、ERPを活用したいと考えているにも関わらず、導入に失敗してしまう企業も後を絶ちません。
しかし、失敗事例を見ると、そのほとんどがERPのシステムではなく、人的な問題によるものだということがわかります。そこで、ERPについてしっかり理解するためにも、ERP導入に失敗してしまう原因について紹介します。

費用対効果の評価ミス

ERPは他の業務アプリケーションと比べると高価なシステムです。例えば、企業の要望にすべて応えるようなERPを開発すれば、数千万円~億単位のコストがかかることもあります。
どのような業務をERPに組み込むのか、その費用対効果はどうか、という計画が重要です。社内で独立している部署の業務を基幹システムに組み込んだとしても、そこまで大きな業務改善にはつながらない可能性があります。一方で、導入の段階でコストの低さだけを重視してしまうとERPで一元管理すべき情報が管理されず、紙面や他のシステムを併用した二重管理を余儀なくされてしまうこともあります。結果として作業が効率化されず、社内でのシステム利用が徹底されないといった事態も起こりえます。
導入コストにばかり目が行ってしまい、費用対効果の計算をしっかりしなければ、無駄な買い物をする羽目になりかねないのです。
現状を把握し、必要な機能については組み込み、それによって得られる費用対効果を正しく評価する必要があります。

ERP導入後の効果的な運用方法を理解していない

「とりあえず業務効率を上げたい」という漠然とした目的でERPを導入してしまうと、導入に失敗する可能性があります。まずは現在の課題を把握しなくてはなりません。

例えば、在庫を管理するシステムと販売管理のシステムが別々に運用されているのであれば、これらのシステムを統合し、販売管理を担う社員が即座に在庫を確認できる環境を作ることができます。このようにERPを導入した後、どのような運用をしていくのかについて明確に把握しておくことが望まれます。

また、自社の業務課題についても整理しておく必要があります。システムの問題とは異なり、実際の業務中に起こっているトラブルを未然に防ぐことで業務は大幅に改善されます。そのためワークフローを整理し、問題が起きやすいポイントをERPでカバーできるかどうか、ERPを運用することで解消できるかどうかについて検討する必要があります。

ユーザーとなる現場の担当者が導入時に参加していない

ERPは経営課題を解決するためのシステムですが、その運用は現場で作業をする担当者が行います。そのため、現状の課題を整理する段階で現場の意見を取り入れる必要があります。

ユーザーとなる人物がERP導入後のシステム環境や運用を把握できていない状態で導入してしまうと、理論上では業務が改善できるはずなのにかえって業務効率が落ちてしまう可能性もあります。企業全体として積極的に基幹システムを一新するという考えを持ち、ERP導入プロジェクトメンバーとして現場の作業をよく知る担当者を採用するなどの工夫をするとよいでしょう。

既存システムとの連携を確認していない

ERPを導入する場合も、企業ごとの事情で既存のシステムと連携させたい場合があります。その場合は、ERPの設計段階で既存のシステムとの接続を確認しておきます。システム間の連携が取れない場合は、インプット・アウトプットを人の手で行わざるを得ない状態になるため、余計なトラブルのリスクが高まります。

SAP S/4HANA CloudならIT部門不要で低コストに導入

社内の業務が煩雑化するにつれ、それぞれの部門が採用するシステムなどが多岐にわたり、把握するだけでも困難な状況になってしまうことがあります。
各部門のシステムを統括するIT部門などがなければ複数の業務と基幹システムをまとめるなどできないのではないか、と考える方も多くいらっしゃいます。そうした導入のハードルが低いものがクラウド型のERPです。

SAPのS/4HANA Cloudは45年にわたって培った豊富な経験で設計された機能がそろっています。導入時に、これらの機能を実際の業務にあてはめながら導入を進められます。クラウドERPの強みで、すでにクラウドにあるシステムを使い、クラウドに業務を合わせていく『Fit to Standard』のアプローチで導入を進められます。
システムに詳しくない担当者にとっては導入失敗の要因にもなりえる、時間のかかる要件定義やFit&Gap分析が不要です。SAP担当者と対話も行いながら最適な業務環境を作り上げていきます。
機能を拡張するにもIT部門などを設けて、高度な専門知識を持った人物が管理・運用する会社がほとんどでしたが、SAP S/4HANA Cloudでは、柔軟な拡張方式が用意されており、ユーザーが簡単にアプリケーション拡張をできるようになっています。

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ERP導入で失敗しないためには、これらの導入の際に起こりがちな失敗の理由を把握しておくことをお勧めします。費用対効果や導入後の活用方法、ユーザーの導入プロジェクトへの参加、既存システムとの連携などを事前に考慮して、失敗のないERP導入を目指していただきたいと思います。

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