インドLCC ゴーエアー SAP S/4HANAで路線別収支管理を実現


航空業界のお客様にとってもSAP S/4HANAへの移行は大きな経営課題となっています。2017年3月にいち早く移行を成功させたインドの格安航空会社(LCC:Low Cost Career)GoAirの事例について、路線別収支管理にフォーカスしてご紹介させていただきます。

GoAirは2005年に設立されたLCCであり、国内25都市、海外2都市を結ぶ毎日230便のフライトを運航しています。エアバスA320を36機保有していますが、更に同型機を144機追加オーダーするなど、急速に事業を拡大されようとしています。

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テクノロジー面でのリーダーシップをアピール

GoAirは既にSAP ERP6.0をお使いでしたが、他の航空会社に先んじてSAP S/4HANAへ移行することで、事業規模は小さくても、テクノロジー面では”フォロワー”ではなく”リーダーシップ”を取っていく姿勢を社内外にアピールしたいと考えられました。

利用していたハードウェアの保守期限切れやデータセンターの二重化による災害対策強化といった技術的な背景もあるものの、SAP S/4HANAが “Future Ready” なシステムであること、GoAIrにとって単なるシステムプラットフォーム移行以上の業務上のメリットがあることから移行を決断されました。

移行作業を怖がる人も多いが、                  GoAirにとっては Very Easy かつ Very Simple でした

一番やりたかったのは路線別での収益管理

航空会社にとって各路線の収益性を把握することは経営管理の根幹であり、特にGoAirのように急速に路線を拡大しようとしている段階においては、決定的に重要です。

GoAirがSAP S/4HANAに移行した最大の目的は、この路線別収益の管理精度を上げるとともに、管理サイクルをリアルタイムに近づけ、収益性に影響を及ぼしている要因に早期に対応することを可能にしていくことにありました。

SAP S/4HANAでは、”フライトオーダー” という考え方を取り入れ、各フライトに紐付くコストと売上を計上していく仕組みが出来上がっています。路線別の収益管理は、このフライトオーダーを路線別に集計していくことで実現されます。最大のチャレンジは、燃料やケータリング、空港使用料など直接的なコストだけでなく、空港での窓口業務やグランドハンドリング、機体整備費、更には航空券の販売など間接的なコストについても、乗客数や運航距離など各コストファクター毎に適した配賦基準でコストを按分していく処理を如何に高速に行えるかにありました。

実は、フライトオーダーの考え方はSAP ERP6.0の時代からありましたが、コスト配賦ロジックの作り込みが必要だったりパフォーマンスへの懸念などからあまり使われていませんでした。SAP S/4HANAになり、燃料費など各種コストの配賦ロジックが標準機能に組み込まれ、かつSAP HANAの利用によりパファーマンスへの懸念が薄れ、現実に利用が進み初めています。

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フライトオーダーによる収益管理

 

GoAir社 CIOであるSajid Sayed氏へのインタビューをご覧ください。

SAP S/4HANA で路線別収支管理を実現 ― インド GoAir 事例紹介 動画はこちら

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他の航空会社でも

路線別収支については、GoAir以外にも2018年1月にSAP S/4HANAへの移行を完了させたキャセイパシフィックなど大手航空会社においても活用が進んできています。売上とコストをリアルタイムに収集・分析し経営管理に活かしていくというアプローチは、SAP S/4HANAの利用を検討されるあらゆる業種のお客様にとっても参考になるのではないでしょうか。

※ 本稿は公開情報に基づき筆者が構成したもので、GoAirのレビューを受けたものではありません。