クラウドERPの導入を開始するためのシンプルな4つの方法


本記事は、これからクラウドERPの導入を検討されている方だけでなく、すでにオンプレミス環境にERPを導入しており、クラウドERPへのマイグレーションを検討されている方を対象にクラウドERPの導入フローについて紹介しています。
導入フローはシンプルな4つのステップ(試す、導入、移行、活用)であり、これらのステップを踏むことで導入、マイグレーションが実現できます。

クラウドソリューションはいつ・どのように導入するかが課題

多くの日本企業が基幹システムであるERPへの移行を進めています。ERPを導入したことがビジネスにとって大きなメリットとなっているのです。そのような中で、クラウドサービスの活用が急速に拡大し、クラウドサービスとして提供されるクラウドERPも登場してきました。
クラウドERPは、俊敏性と拡張性の向上、コストの削減、ROIの早期実現などのイノべーションを実現しており、これらすべてがビジネスの成長にとって有利に働くことは説明するまでもありません。
つまり、企業にとって問題なのは、クラウドソリューションを導入するかどうかではなく、いつ、どのように導入を実行するかといえます。本記事では、SAPS/4HANACloudを例にクラウドERPの導入を開始するための方法について説明します。

S/4HANACloudはシンプルな4ステップで導入が可能

4ways4erpcloud_1SSSAP S/4HANA Cloudは、試す、導入する、移行する、さらに活用するというシンプルな4ステップで導入することができます。
新規でクラウドERPを導入される方、既存ERPパッケージからのマイグレーションを検討されている方、いずれもこれらの4ステップを踏むことで導入、移行を実現できます。
実際にこのステップを踏み、SAP S/4HANA Cloudを導入したあるグローバル企業では、すでに自社で稼動中のSAP ERPとの相性がよいことや、自動アップデートによりシステムを最新の状態に保てることから、現地でのIT専門要員を常任させず運用を実現しています。従来のオンプレミス環境とクラウドを上手に活用し、海外での人員コスト削減という結果を出しています。

クラウドERPを試す

まずは、クラウドERPがどのような機能を持っているのか、自社に導入することでメリットを享受できそうか検討する必要があります。
製品紹介資料やWeb上の情報を閲覧することである程度のイメージを掴むことができるかもしれません。
しかし、資料だけでは実際にERPを使用して業務を遂行する社員や本当に自社に導入できるのかを判断するのは困難です。そこで、クラウドERPを導入する前に無料体験版を使ってみましょう。
SAP S/4HANA Cloudでも14日間の無料体験版が用意されています。
セールス、経理・財務、購買・調達、生産といったプロジェクト管理のすべての部門で実際のロールと事前定義されたシナリオを利用することができるため、各部署の担当者に実際に使ってもらうことで現在の業務との差異やメリットが享受できるかの判断を迅速に行うことができます。

クラウドERPを導入する

クラウドERPの導入検討フェーズでは、多くの課題が発生します。
代表的なものとしては、自社の業務にERPのオペレーションを適用することが難しいというものです。
日本では、ERPパッケージを導入した場合、ほとんどのケースでカスマイズを実施します。これは現行システムの業務フローやオペレーションをパッケージに合わせることができないことが大きな要因です。結果として多額のコストをかけてパッケージをカスタマイズすることになり、パッケージを導入するメリットが大きく失われることになります。
ERPの導入を成功させるためにはまず、自社の業務フローや運用オペレーションを振り返り、しっかりと分析しなければなりません。
SAP S/4HANA Cloudでは、導入を支援するためにSAP Activateイノべーション導入フレームワークというものが用意されています。このフレームワークは、クラウドやハイブリッドといった導入形態を問わず、一貫性のある俊敏な方法で導入するための仕組みです。具体的には、デジタル化されたビジネスプロセスとテクノロジープロセス、そしてガイド付き環境設定ツールを提供します。
SAP Activateは、発見・準備・評価・実現・導入・運用という一連の流れをサポートする仕組みが整っているため、新規で導入を検討する場合も安心です。

クラウドERPに移行する

クラウドERPへの移行では、多くの課題が出てきます。既存システムの要件がクラウドにマッチしないなど事業継続の観点での課題だけでなく、社内からクラウドへ接続する際のネットワークセキュリティや既存データの統合など、システム的な課題も発生します。
SAP S/4HANA Cloudでは、アドバイザリサービスが用意されており、課題を解決するための支援を受けることができます。上記で挙げた課題は、すでにクラウドERPを導入した企業も過去に経験してきており、どの企業でも発生する課題です。
アドバイザリサービスは、これまで移行支援を実施してきたノウハウをもとに課題解決に導き、クラウドERPの導入を成功へと導きます。

クラウドERPをさらに活用する

クラウドERPの場合、現在使用している機能がバージョンアップにより仕様変更となる場合があります。
バージョンアップに伴い、機能が使用不能になることがあるので、自社の業務にどのような影響が発生するかを見極め、適切に対応する必要があります。
SAP S/4HANA Cloudの場合、新機能リリースまでの間に移行期間が設けられており、各企業でバージョンアップ対応が実施できるようにスケジューリングされていますので、突然機能が使用できなくなったなどの問題は発生しません。
また、クラウドERPを使用するメリットとして、常に最新の機能を使用できるという点が挙げられます。オンプレミス環境におけるERPの場合、導入したパッケージバージョンによって機能およびバージョンが固定されますが、クラウドERPの機能は常にアップデートされており、便利な機能が追加されていくため、積極的に新機能の使用を検討しクラウドならではのメリットを活かせます。

参照記事

>> 日立ハイテクノロジーズ – クラウドERP導入事例 SAP S/4HANA Cloud
>> SAP S/4HANA Cloud製品紹介ページ

今回ご紹介したステップを踏むことで導入において何を検討すべきかを理解いただけたと思います。クラウドERPを導入するためには、自社の業務について詳細な分析が必要となります。
これは、自社の業務知識だけでなく、ERPの専門知識も必要になるためクラウドERPが用意している導入サービスを積極的に活用し、自社の業務に適用しメリットを最大限受けるための方針を決定していくのが最良です。
それがクラウドERPの導入を成功させる鍵となります。