SAP S/4HANA Cloud 1802の新機能と特徴をご紹介


次世代クラウドERP のSAP S/4HANA Cloudは「ビジネスをより一歩先へ」をすばやく実現し、導入企業を競合他社よりも優位な立場に立たせます。
グローバル企業のさまざまな業務プロセスを統合し、ビジネスにとって重要な幅広い業務をサポートします。SAPのクラウドERPは、四半期ごとのバージョンアップを行っているので常に新しいシステムを利用できるのも魅力の1つです。
今回はバージョンアップをしたSAP S/4 HANA Cloud 1802で実装された新機能をご紹介いたします。

SAP S/4HANACloudの特徴

SAP S/4 HANA CloudはSAP S/4 HANAをよりシンプルにし、展開や導入を容易にしたクラウドERPです。
SAP S/4 HANA Cloudで利用できるサービスは下記のようにさまざまです。

  • 財務、管理、業務データを単一ソースで管理
  • 調達購買の効率化や予測分析
  • 正確なインサイトの把握による効率的なプロジェクト管理
  • セールスに必要なインサイトやインタラクションの提供
  • リアルタイムな財務管理
  • 顧客ニーズをリアルタイムに把握したサプライチェーンの管理

このようにさまざまなサービスにおいて利用できるSAP S/4 HANA Cloudは、2つのタイプのアプリケーションにて提供をしております。
1つは完全SaaSで提供されているアプリケーションです。これは、月額利用料をお支払いいただくことでスピーディーに導入が可能です。
そしてもう1つは、企業の業務に合わせて自由に要件を変更できるシングルテナントタイプです。シングルテナントタイプは、購入済みのソフトウェアからも変換が可能なとても柔軟なアプリケーションです
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インメモリ技術の採用

SAP S/4HANA Cloudでは、インメモリコンピューティング技術を採用しています。通常であればHDDやSDD上に保存するデータを、高速処理が可能なメモリーに付与することで素早いレスポンスを実現しています。この技術をトランザクションデータや分析データなどに使用することで、インサイトマーケティングに重要なデータを瞬時に把握できます。
このシステムは迅速な処理に対してとても有効ですが、大量のメモリーを使用するため、容量が大きくなるとパフォーマンスの低下を招くなどのデメリットがあります。
SAP S/4 HANA Cloudでは、このデメリットを解消するためにデータエイジング機能を搭載しております。
通常はパフォーマンスの低下を防ぐために、データベース上から利用頻度の低いデータを削除して別媒体に移す処理が行われます。しかし、データエイジングの場合は利用頻度の低いデータをデータベース上に残したまま、パフォーマンスを維持できます。
この機能を利用すれば、現行データと履歴データのライフサイクルを管理できます。

文脈構造解析によるアナリティクス

ビジネスのさまざまな部門において重要な、主要業績評価指標の定義、管理、利用が可能となりました。これに加えて分析クエリーの実行やレポートの作成、予測モデルの構築もできます。
また、コアデータサービスを使用したファイナンスアナリティクスを作成するための基礎が提供されました。このアナリティクスは、顧客がビジネストレンドを理解するのに役立ちます。さらに主要業績評価指標と共に利用すれば、トレンドに対する堅固な分析が可能です。
また、調達業務では以下の新機能が追加されています。

  • Predictive Analyticsを使用した調達概要ページの更新
  • 契約スケジュール分析
  • ALP更新売買契約の項目監視
  • サービスの支出分析

デジタルアシスタント機能

同僚との業務上のコミュニケーションをよりスムーズに行うためのツールが、SAP CoPilotです。業務上に必要なやり取りをチャット上で行うことが可能で、スクリーンショットやビジネス・アプリケーションといったデータも互いに共有できます。
通常のチャットとの相違は、業務上必要なシステムを1つのツール上で解決ができることです。また、CoPilotは、SAP Hybris Service Engagement Centerとの統合が行われました。
これにより以下のことが新機能として追加されました。

  • テキスト/ビデオチャット/電話でのやりとり
  • インタラクション管理
  • チケット管理
  • 注文管理
  • コミュニティインタラクション
  • レポート作成/分析

機械学習

請求書照合プロセスにおいて、SAP Cash Application Solutionが利用可能になりました。これにより請求書の照合が自動で行われ、予測結果はSAP S/4HANA Cloudに返されます。
SAP Cash ApplicationはSAP Leonardo Machine Learningによって、経理担当者が行ったマニュアル作業を自動で学習し、詳細なデータをキャプチャーします。これにより新規の入金や未処理の請求書などの情報は、SAP S/4 HANA Cloudから照合エンジンに送られ、照合データは自動での消込や債権管理によるレビューが勧められます。
ほかにも経理業務の効率化によってTCOの削減や債権管理の精度の上昇、DSOの短縮、ビジネスの成長に伴った共有サービスの拡張など、幅広い効果が期待できます。

ERP導入や分析がよりスピーディーに

今回のアップデートでは、アナリティクスや経理業務において自動化や効率化、幅広い分析などがよりすばやく行えるようになりました。
SAP S/4 HANA Cloudでは、導入の際にこれらの機能をSAP Best Practicesパッケージとして簡単に利用が可能です。設定・テスト・移行までの流れをツールで行えるので、短期間かつ低コストで利用が出来ます。
このようなメリットから株式会社日立ハイテクノロジーズ様では、海外事業部門を買収にあたりSAP S/4 HANA Cloudの導入をしていただきました。IT基盤早期立ち上げの必要性や本社で使用しているオンプレミスのSAP ERPとの親和性を考慮した結果での判断でした。その結果、1年半という短い期間で5か国で200ユーザーの立ち上げに成功しています。
立ち上げ後の効果としましては、四半期ごとのアップデートにより最新機能が利用できることや、基盤システムのバージョンアップにかかる不可やコストの軽減を実感されています。

シンプルに、そしてスピーディーに導入ができるのがSAP S/4 HANA Cloudです。従来のERPよりもクラウドERPならではの、手軽な導入と、四半期ごとのバージョンアップで常に最先端の技術を利用できるのも魅力です。
今回の新機能導入では、効率化や自動化、管理、分析など幅広い要件をテクニカルアップグレード・追加いたしました。
これからも先も、時代の先端を行く企業のために新しいシステムを導入し続けて参ります。

参照URL

1802プロダクトスコープ
データエイジング
コアデータサービス
Co-Pilot
Sap hybris engagement center
SAP Cash Application
請求書照合(PDF)
請求書照合(Web)