SAP S/4HANA Cloud 1805の新機能と特徴をご紹介(2)


次世代クラウドERPのSAP S/4 HANA Cloud 1805ではインテリジェントクラウドERPとしての立場をさらに明確にするために、企業にとって有益なさまざまなデジタルイノベーションを提供します。
今回のリリースでは320ものスコープアイテムに110ものスコープアイテムの強化、そして、39もの新しいスコープアイテムを導入しています。その中には、機械学習の革新やデジタルアシスタンスSAP CoPilotを利用した音声認識機能の活用、さまざまなアプリケーションとの連携など、よりインテリジェントなシステムが増えています。

これによりSAP S/4 HANA Cloudは普遍的なクラウドERPを超えて、業務全般に革新的なシステムをもたらします。

財務の効率化と透明性を促すさまざまな連携

1805のリリースでは、財務においてさまざまな機能と統合を果たしました。その一つがIoTポートフォリオのSAP Leonardoを使用したGR/IR勘定照合です。機械学習機能によってこれまでの決定から自動でプロセスを学び、自動的に意思決定に関する提案を生成します。これにより、入庫と請求書受領の差異のバランスに係る手作業を減らし、財務処理業務の時間をさらに短縮させます。

また、今回のリリースから全国銀行協会のSWIFTと連携されました。SAP Multi-Bank Connectivityとの統合をし、安全なネットワーク上で金融機関と直接つながることが可能となりました。これにより支払いプロセスの管理と効率性が向上し、管理者はエンド・ツー・エンドのリアルタイム決済状況を把握できます。これまで不透明だった部分も含め、業務全体の透明性をより推進します。

さらに便利になったサプライチェーン

クラウドERPであるSAP S/4 HANA Cloud 1805のリリースの一部に、品質エンジニアのための質の高い検査ロット分析があります。承認・拒否・スキップ・ノンスキップされたものなど、集約されたさまざまな検査ロットデータを把握できるので、意思がプラントレベルの重要なKPIにまで反映されます。これにより、品質エンジニアは、原材料レベルまで細かく問題を特定して材料の不足を防げます。

そして、クラウドERPのコアプロセスのサービス範囲拡張をよりスマートにするために、SAP Extended Warehouse Managementと統合をしています。これはSAPが提供する最高の倉庫管理機能です。この機能により、サプライチェーン・マネジメントにおけるインバウンド・アウトバウンドのプロセス、生産、顧客リターン、在庫転送といった幅広い情報との統合がサポートされるようになりました。

Businessman explaining line graph to his coworker.

インテリジェントなシステムでプロジェクトを管理

1805の新リリースでは、インテリジェントなシステムでプロジェクトの無駄を省きます。エンタープライズ・ポートフォリオとプロジェクト管理において機械学習のシステムを利用できます。過去に作成したプロジェクト・データからプロジェクト予測をし、コスト計画と予測を財務管理者に促します。このシステムは、投資の意思決定を支援することで、各プロジェクトにおける予算のオーバーランの削減に注力できます。

そしてもう一つは、SAP CoPilotによるプロジェクトマネージャーへの支援です。SAP CoPilotはインテリジェントプロジェクトアシスタントとして、プロジェクト関連のすべてのステータスを維持できるようにします。これによりプロジェクトマネージャーは、プロジェクトの監視をいつでもどこでもできるようになります。プロジェクトで起きた一つの問題は素早く特定され、SAP CoPilotが解決までの道のりへと素早く導きます。

スマートな調達と購買

SAP CoPilotは、ソーシングやプロキュアメントの部門でも新しい機能をリリースしています。原材料の注文においてSAP CoPilotのシステムを利用することで、よりスマートな購買ができるようになりました。この機能により、システムに保存されているデータから関連しているエントリーが一覧で表示されます。また、エンドユーザーは一つの購買に時間を費やす必要はなく、最小限の入力だけで依頼を登録できます。

そして、購買時には機械学習を使用することにより、プロセスを大幅に合理化することに成功しています。エンドユーザーが購買依頼用に同じテキストを使用すると、それを自動的に判別して原材料の新しいカタログアイテムの作成を提案します。これによって無駄なフリーテキストの数が少なくなるので、購買費用の報告やコスト管理をより良い状態に保ちます。
1805のリリースでは中央購買も可能となったので、ソーシングとプロキュアメント部門をより一歩革新的に推し進めています。この機能により、SAPのシステムに統合されている全体のプロセスに一元的なアクセスと可視性をもたらします。たとえばこれは、顧客のERPシステムと容易につながれるので、システム内にある購買伝票を簡単に交換ができるのです。

アプリケーションによるコストレートと利益の管理

プロフェッショナルサービスにおいて、コストレートの管理をより簡素化するために、SAP Fioriアプリケーションにて、よりわかりやすいUIを提供しています。このアプリケーションにより、コストレートのメンテナンスはより強化されます。さらに、このアプリケーションにて定義されているコストレートには、現在新しい指標であるICOコストレートも含まれています。

また、1805のリリースでは、受領伝票明細レベルで利益センターを活用できるようになりました。これにより、顧客プロジェクトの収益配分がより柔軟なものとなります。Plan Customer Projectsアプリは、新しい利益中心の属性を渡します。収益は、複数の利益センターに割り当てることが可能となり、プロジェクト収益をより透明化することに成功しています。

今回のリリースでは俗に言うAI的な機能である分野が、さまざまな技術的革新を遂げました。2018年はクラウドERPがインテリジェントな分野を推し進めて、インテリジェントクラウドERPとして、新たな可能性を見出す一歩となっています。

企業にとってもこのイノベーションは、業務全体がさらなる躍進を遂げるために重要なものだと確信しています。

参照URL

SAP H/4 hana Cloud 1805 Product Scope
https://blogs.sap.com/2018/05/07/intelligent-erp-update-sap-s4hana-cloud-1805-release/

https://blogs.sap.com/2018/04/18/an-sap-answer-to-dealing-with-an-intelligent-and-digital-future-a-project-cost-forecasting-machine-learning-use-case/

https://www.sap.com/products/leonardo/machine-learning/what-is-machine-learning.html

https://www.sap.com/japan/products/extended-warehouse-management.html

https://cp.hana.ondemand.com/dps/d/preview/da518854e45de65ee10000000a44176d/1605%20500/en-US/frameset.htm