10,000人の従業員に人事/経費精算モバイルアプリを展開したボーダフォン社

作成者:井口 和弘投稿日:2013年2月12日

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SAP が企業向けに提供している情報系モバイルアプリを活用して、従業員の業務効率の向上やグローバル共通のプラットフォーム構築を進める企業が増えています。今回は、モバイルアプリとマルチデバイスを組み合わせて、人事系アプリケーションをグローバル展開している世界最大級の携帯電話キャリア、ボーダフォン社の事例をご紹介します。
SAPジャパンのYouTubeチャンネルでも、動画で簡潔にご紹介しています。ぜひご覧ください。

世界共通の人事系ワークフローを構築

世界中に拠点を置くグローバル企業では、それぞれの国や地域に適応したプラットフォームやソリューションを展開する必要があります。そして、これら世界共通のプラットフォームを効率化するキーワードとして挙げられるのが、「標準化」です。また、そこで避けられない課題として「モバイル対応」というテーマも出てきます。それぞれの現場で活動を続ける従業員の生産性を妨げることなく、いつでも、どんな場所からでも中央のシステムにアクセスできる環境を作ることが、異なる時間帯や地域でビジネスを展開するグローバル企業には不可欠なのです。

今回ご紹介するボーダフォン社は、世界30カ国にサービスを展開し、約8万5,000名の従業員を擁する世界最大級の携帯電話事業会社です。「モビリティこそ自社の業務の中核」と位置づける同社では、今回、SAPの人事管理ソリューションであるSAP ERP Human Capital Management (SAP ERP HCM)のモジュールに、モバイル環境に特化したアプリケーションプラットフォームSybase Unwired Platformとモバイルアプリケーション群 SAP Mobile Appsを組み合わせて、世界共通の人事系ワークフローシステムを構築しています。

SAP ERPの人事系モジュールにつながるモバイルアプリ群

ボーダフォン社ではかねてから、直接利益を生まない管理業務を世界中のどこでも、いつでも効率的に処理できる仕組みを構築したいと考えていました。間接業務の時間や手間を最小化し、生産性の向上と管理業務におけるコストの大幅な削減を達成することが狙いです。

またグローバル企業では、地域や国ごとに異なる従業員のIT スキルに左右されることのない、誰でも簡単に使えるシステムが効率化とコスト削減の上で重要なツールとなります。ボーダフォン社でも、エンドユーザーが直感的に操作できるユーザーインタフェースを提供することで、システムの利用に関わるトレーニングを最小化しようと考えました。

そこで同社では、従業員検索、休暇申請、経費精算、タイムシート、人事承認アプリケーションといった人事関連のモバイルアプリケーション群を導入。すでに4年半前からグローバル展開を行っているSAP ERP HCMモジュールに接続する構成でシステムを構築。デバイスはiPhone とBlackBerryの2機種で、まず1万人の従業員を対象に第1フェーズの展開を行いました。

スケールメリットを生かした展開で効率化を実現

今回ボーダフォン社がSAP のモバイルプラットフォームの導入で実現したメリットは、大きく2つあります。 

1. より多くの従業員に短期間で配布して、効果を最大化

単機能のアプリで実現した、より多くの従業員への迅速な配布
休暇申請、承認といった単一の機能のアプリであれば、より多くの従業員により速いスピードで配布することが可能です。今回のボーダフォンでもこの方法を選択して、アプリの配布をスピード化し、効果を最大化することができました。

アプリをすばやく展開すればするほど生産性は高くなる
申請処理など間接業務の効率化がもたらす生産性向上の1つひとつは、ごく小さなものです。しかしグローバル企業では非常に多くの人数にアプリを配布することで、「塵も積もれば山となる」効果が生まれてきます。例えば、社員一人ひとりのレベルでは1カ月1時間の効率化(1%未満)でも、10,000人に展開すると1カ月で2人分の生産性向上、6カ月では12人月のコストに相当します。今回も、アプリの展開数とその展開スピードに比例して、生産性がより高まっていくという効果が期待できます。

プラットフォームを導入すればするほどメリットが大きくなる
また、プラットフォームが世界中共通ということは、展開が容易でしかも低コストで可能だということです。導入数が増えるほどTCOが下がるため、導入が進むほどにコスト削減効果が高くなっています。

さらに、セキュリティ管理やアプリケーション管理などが標準化されることで、運用負荷の低減も期待できます。

自社の業務ニーズに応じて自由にSAPのモバイルアプリを選択、即展開が可能

2. マルチプラットフォーム=マルチデバイス展開が可能に

グローバル展開を容易にするマルチデバイスサポート
世界の各地域によって多数を占めるデバイスも、その通信キャリアや価格、サービス体系は異なっています。今回もグローバル展開を前提に、より多くの異なるデバイスをサポートするSAPプラットフォームを選択したことが、後々のスムーズな展開につながりました。

その地域や国の特性を活かしたプラットフォーム展開が可能
SAP のマルチプラットフォームアプリケーションは、さまざまな端末=マルチデバイスに対応可能です。このためグローバルで展開しても、地域ごとの制約が少ない上に、そのプラットフォームの特性を活かしたまま展開が可能になっています。

二重開発が不要で効率的なグローバル展開とコスト抑制が実現
さらに、これらのマルチデバイスを多言語、多通貨対応のSAP ERPと接続し、多彩なモバイルアプリ群と組み合わせることで、他地域に展開するたびに二重開発する手間がなくなり、よりグローバルでの展開スピードとコスト効果が高まっています。

他の地域に展開するたび二重開発の手間がなくなり、管理・運用も効率的に

今回の導入によってボーダフォン社では、社内のこれら人事関連の申請業務に関するワークフローが非常にシンプルになり、誰もが快適な操作環境のもとで効率的に申請を行うことができるようになったと評価しています。また今後は、できるだけ早い時期にさまざまなモバイルアプリケーションを導入し、より多くの社員の利便性に貢献したいと検討しています。

次回は、アジア最大の塗料会社であるアジアンペインツ社の事例をご紹介します。

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