SAP NOW 2019展示 ‐顧客要求対応と利益最大化を両立する統合サプライチェーン‐ 第2回 事業計画~販売計画~需給計画の統合


SAP NOW Tokyo 2019から「Design to Operate(設計から運用まで)」に基づいたデジタルサプライチェーン展示を振り返るブログシリーズの第2回です。事業・販売計画~設計開発~販売・供給計画~販売~生産~設置サービスの統合ソリューションから、第1回ブログでは設計・販売・生産の連携部分をご説明しました(第1回 設計・販売・製造を通した仕様と部品表の連携)。
この第2回ブログでは以下の図でハイライトした事業計画、販売計画、需給計画の連携部分のデモ展示をご紹介します。

事業・販売・需給計画事業・販売計画、需給計画デモでご紹介したのは、企業の階層と部門をまたがって金額と数量の両面から整合性のとれた計画の立案と進捗を統合管理するソリューションです。経営環境が常に変化する中で計画と実績および着地予測との乖離が生じた際の対応を迅速化することで利益確保を支援します。そのためにまずSAP Analytics Cloudが全社・事業の予算・計画業務に必要な機能とそれを支える多角的な分析機能を包括して提供し、売上・利益計画や販売計画を企業全体で管理します。クラウド環境に予算、計画、実績、予測データを集約します。計画のためのデータモデル(組織階層、科目、時間など)、バージョン管理、タスク管理、チャット・コメント機能などを提供し、複数部門・担当者がスムーズに協業して迅速に計画立案することを助けます。またSAP S/4HANAや他システムから取り込んだ実績データを基に、各種レポーティング・分析、シミュレーション、機械学習による予測などを活用して計画の精度を高めます。
次に金額ベースの計画と数量計画を統合管理し、SAP Analytics Cloudと連携したSAP Integrated Business Planning (IBP)が販売計画、受注等の実需要に対する実現可能な供給計画の立案を支援します。生産管理部門は精度の高い販売計画と実績情報を参照して生産計画を立案し、負荷平準化や在庫配置を計画的に実行することができます。IBPを活用して生産リソースの供給能力を管理し、シミュレーション実行によって生産量に対するリソース制約・不足を迅速に把握することで、ルールに従った優先順位付け、生産日程の調整、代替リソース検討、リソース増強等の対応が容易になります。緊急手配や無理な残業などによるムダなコストの発生の削減につながります。

以下のデモでは、SAP Analytics Cloudの計画機能を利用した事業・販売計画の調整業務をご覧いただけます。本社の営業部門の製品統括担当が担当製品の販売実績に基づく着地予測を確認し、このままでは予算を大幅に下回る着地になることを認識します。本社担当は各販社の営業責任者と各販売地域の状況・見込についてコミュニケーションをとって協議した結果、北米地域で販売を上振れさせることが可能という感触を得ます。そこで北米地域の販売金額予算を増加して不足を補うシミュレーションを行い、その結果を数量計画として落とし込みます。

 

次のデモでは、IBPに連携された販売予定数量の増加に対し、生産管理担当者が需要供給計画の調整を行います。変更後の販売計画数量に対して、供給計画のシミュレーションを実行し、新しい月別生産計画を算出します。その生産計画に対するリソース負荷を確認、過負荷解消の方策(ここではシフト増)をもとに再度シミュレーションをしたうえで、協業機能を使用して関係者と調整コミュニケーションを実施します。

 

最後に製品モデルの販売計画とオプション品の装着実績/率に基づいて、オプション品の販売数量を計画するデモをご紹介します。今回の一連のデモでは、基本となる製品モデルに対して顧客の要求仕様に合わせて構成品を選定したりオプション品を追加したりできる製品を例にしています。オプションの装着率計画の鮮度や精度が悪かったり供給計画ときちんと連動していなかったりすると、欠品や過剰在庫、緊急の製造依頼が発生して、納期遅延やコスト増につながってしまいます。IBPを活用して最新の販売計画を組織横断でとらえ、統計的予測機能によって過去のオプション装着率からの装着数量予測の精度を高めます。需要と供給のギャップを減少し、物流・在庫コストや納期遅延のリスクを低減することができます。オプション品を外部調達しているような場合には、仕入先にこの情報をタイムリーに開示・共有することで、仕入先側も安定供給がしやすくなり作業平準化や在庫最適化によるコスト削減も進められるWin-Winの関係構築につながります。

SAP NOW Tokyo 2019からデジタル・サプライチェーンデモ展示を紹介するブログの第2回は、売上や利益計画を達成するために企業階層、部門、業務をまたがった計画立案と進捗管理、変更対応を支援するSAP Analytics CloudとIBPのデモをご覧いただきました。次回は設置機器の管理と保守サービスの部分をご紹介する予定です。