BIが単なるデータダウンロードツールになってしまう理由とその解決方法
作成者:瀬尾 直仁 投稿日:2013年3月27日
みなさんこんにちは、SAPジャパンの瀬尾です。花見シーズン真っ盛りですがみなさんはもう行かれましたか?私は花粉症がひどいので、テレビに映る桜で我慢しております。さて、今回は導入済みBIがデータダウンロードツールになってしまう理由とその解決方法について書いてみたいと思います。
※2014年7月追記:SAP Visual IntelligenceはSAP Lumiraに名称を変更しました。
BIが単なる“データダウンロードツール”になってしまう2つの理由
先日お会いしたお客様に現状のBIのご利用方法をお聞きしたところ、このようにおっしゃいました。「現状のBIの仕組みはデータのダウンロードツールになっちゃっているんですよ。ツールを使って必要なデータをダウンロードして、そこからさらに表計算ソフトで加工しているんですよね」と。本来はそういった加工の手間と時間を省くのがBIの仕組みのはずなのですが、本末転倒になってしまっていますね。これにはいくつかの理由があるかと思います。
1点目は、既存の仕組みに、必要な項目がユーザー自身がそのまま使える状態ではそろっていないことが多いという点です。わかりやすい例としては、売上実績のデータはDWH(データウェアハウス)に格納されているものの、予算データは実務担当者のローカルPCに入っているため、予実対比をしようとしても一旦データをローカルPCに落とした後に手元の予算データと掛け合わせなければならないというパターンが挙げられます。もちろんシステム部門にお願いすればさまざまなニーズへの対応は可能ですが、都度必要なデータは変わるため、要求に対し常に100%答えることは現実的ではありません。
2点目は、既存の仕組みが、日々様々な業務でユーザーが使うことを想定していないため機能不足に陥りがちだという点です。データマイニングのような高度な分析機能までは不要でも、いろいろなデータや分析の軸を瞬時に組み合わせたり切り替えたりしながら業務を遂行する必要のあるユーザーは一定数存在します。SAPはこうしたニーズにお応えするためSAP Lumiraというソリューションを提供しています。
複雑なデータの統合や加工をユーザー自身で可能に
SAP Lumiraはさまざまなデータ加工のための機能を提供しています。まずご紹介したいのはデータの統合です。操作手順は非常にシンプルです。クライアントにインストールされたSAP Lumiraを立ち上げ、どのデータを利用するかを選択します。SAP HANAやSAP Sybase IQ、各種RDB(リレーショナルデータベース)やExcel、CSVなどです。複数のデータを利用する場合はこの作業を数回繰り返します。あとはデータを結びつけるだけです。SAP Lumiraにはデータの自動マッチング機能があります。テーブルの中身を瞬時に解析し、自動的にデータを統合してくれます。(以下は商品IDでマッチングさせています)
取得したデータに新しい項目を追加したい場合は、操作ツールを使って、文字列の挿入や分割、置換やグループ化などさまざまな加工を行うことができます。これまでのように、データの加工をするのにいちいち複雑な関数を覚える必要はありませんし、その都度システム部門に依頼をする必要もありません。
ユーザーは、あとは直感的なドラッグ&ドロップの操作で、データをさまざまな角度で分析するだけです。分析結果はすぐさまチーム内に共有可能で、共有形式も、ファイルベースのほか、SAP BusinessObjects ExplorerやSAP Streamworkなど、要件に合わせて最適な方法を選ぶことができます。具体的な利用シーンを4つほどご紹介します。
4つの業務部門別SAP Lumira活用シーン
営業のエリアマネージャが小売店舗を視察していると、現地の販売担当者から「在庫切れ」が頻発し、多くの機会損失が出ているとのこと。すぐさま状況を調べて改善の余地がどこにあるかを分析します。
物流担当のマネージャがメキシコに出張。現場の担当者が、陸送より高額のオプションで出荷している状況を知ります。ほかの地域でも同様の現象が出ていないかを即座に分析をしたところ・・・
財務担当のVPは投資家向けの発表のため、臨床試験費用に関する想定外の問題がおきていないかの調査を担当者に依頼します。
人事部門の担当がフランクフルトの販売部門に出張した際、競合他社に3人も転職していることを聞きました。直近の従業員の引き留め策における傾向をすぐさま分析します。
まずは無料でお試しください
SAP Lumiraを以下のサイトからダウンロードして30日間お試しいただくことが可能です。こちらからいますぐお試しください! → Try NOW!!
また、SAPではBI製品のハンズオンを開催しております。ご興味のあるかたは担当営業、もしくは以下からお問い合わせください。
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