IDC調査レポートに見るSAP顧客のSAP S/4HANA移行動向


IT専門調査会社のIDC社がSAP顧客企業300社に行ったSAP S/4HANA関連の調査によると、SAP S/4HANAを複数ERP統合の機会にしたい顧客が43%、今のERPを継承したコンバージョンを選びたい顧客が33%、SAP S/4HANAを契機に全く新規にERPを入れ直したい顧客23%という結果がでました。SAP SEからのニュースにてこの結果をまとめ紹介した記事が出ていますので日本語の抄訳をご紹介したいと思います。是非、モダンERPとは?SAP顧客全体の方向性とは?を知るトレンド研究の参考にして頂きたいと思います。

当初属人的で手に負えない基幹システムに革新をもたらすものとして世の中に登場したR/3は、世の中の予想をはるかに超えて経営に革新をもたらす基盤に成長しました。当初、データアクセスの高速化、OLTPとOLAPの一体化、No Aggregationによる本当の意味のOne Fact One Placeをもたらすと期待され登場したSAP S/4HANAも、その時の予想をはるかに超えリアルタイムの最適意思決定には欠かせない、ビジネス差別化には欠かせないインテリジェントなERPとして進化しつつあります。それにより、基幹システムの意味付けも、「標準化」「統合化」「全体最適化」という従来の価値を超えて、ビジネス差別化になくてはならないインテリジェンスを提供する基盤へと、大きく変化しようとしています。いち早く変化を感じ取ったSAP顧客の皆さまが自社に最適な方法は?を考えて導き出された結果として興味深い内容にIDCレポートもまとまっています。

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先日JSUG常任理事の方とお話しした時「デジタルトランスフォーメーションの時代にITの仕事ができるという事は、とても刺激・やりがいがあるエキサイティングな事」という言葉が印象的でした。(SAP S/4HANAの時代にSAPの立場で色々なお客様を支援できる事も、同じ程ラッキーでやりがいのある事と自身も感じています。)一方で日本の競争力低下が重大な課題の今、新時代の基幹システムをどう定義するかにより、先行き5年10年20年の競争力も大きく左右されると思います。エンタープライズの基盤構築・最新化・最適化などに、いつどうやって取り組むかの参考情報になれば非常に嬉しい事です。

↓ IDCレポートを紹介したSAP SEのニュース記事

IDC Survey on SAP S/4HANA Customer Migration | SAP News Center

+++以下日本語抄訳+++

ビジネスのイノベーションは、ビジネスプロセスイノベーションと密接に関係しています。全てのビジネスプロセスを孤立させる事なく連動させる事によって、初めてIntelligentでスマートなビジネスや企業が形成されます。

全ての関連エコシステム(協業パートナー、社内関連組織等)に連動する、切れ目無いバリューチェーンこそが、インテリジェンス時代の顧客体験を提供する事ができるのです。そのためには、これらビジネスプロセスを実現するための基礎が必要です。それこそがモダンERP(新時代のERP)であり、オンプレミス、クラウド、ハイブリッドなど色々な導入方法が考えられます。

SAPのお客様はSAP S/4HANAによってビジネス上の柔軟性や価値を得る事ができますが、事実IDC社が300のSAP顧客の調査をしたところ、SAP S/4HANAを採用するかどうかの問題より、いつそれを採用するか?というのが課題という結果が出ました。

IDC社は、多くの業種をまたがり73%がSAP S/4HANAの採用意向を固めていて、18%が現在プロジェクトとして進めているという結果が出ました。また調査では9%の顧客が既にSAP S/4HANAを本番利用しているという事です。さらに、いつまでにSAP S/4HANAへのスイッチを実施するかという質問に関しては54%の顧客が3年以内にという回答でした。

そして、調査対象のSAP顧客の半数近くの43%が、複数のERPを1つにまとめる予定という結果も出ました。IDCはSAP S/4HANAは、デジタルトランスフォーメーション戦略を最適化する基盤として、ユーザーのビジネスには不可欠であると認識しています。つまり、ビジネスのスピード化を実現し、可視性を高め、イノベーションを実現し、コストとプロセス時間を短縮するのです。

IDCの調査をより詳しく知り、なぜSAPユーザーはSAP S/4HANAへマイグレーションをするのか知るために、このエグゼクティブサマリーを参照ください。“SAP Customers on the Move to SAP S/4HANA,” 33%の顧客がデータ・コンフィグレーションを保持するマイグレーション方式を採用する事、23%が完全に新規で構築をし直すという結果も出ています。

南北アメリカを基盤としたイチゴの生産者であるNaturipeは、SAP S/4HANAへのシステムコンバージョン(またはブラウンフィールドとも言います)を選択して、リアルタイムERPの価値は素早く実現する事を確認しています。わずか4ケ月でNaturipeは新しいERPに移行しました

SAP S/4HANAによるスピード・俊敏性・イノベーション・スケーラビリティーの実現は我々の戦略の1つでもあり、それによりSAP顧客のインテリジェントな企業へのロードマップを支援します。世界中の多くのSAPユーザーが次々と新しいインテリジェントなERPを使ってビジネスを実現しつつあります。SAP S/4HANAを活用したインテリジェントなERPが如何に柔軟性とスピードと洞察により今日の課題を明日のチャンスへと変革させるという事が、我々が接するお客様からの声として非常に増えてきましつた。

SAP S/4HANAへの移行により価値を見出したいくつかの顧客の声を紹介しましょう。

・我々の古いシステムは時代遅れで、カスタム開発を支援するために非常に労力を使っていました。SAP S/4HANAによりプロセスは自動化されただけでなく、部門間での標準化につながりました。そして従業員はより効率よく高度な情報透明性の元、仕事ができています。 ホンダオーストラリア Director Carolyn McMahon氏

・SAP S/4HANAにより、リアルタイムデータへのリアルタイムアクセスにより、リアルタイムな意思決定が実現できている。我々はビジネスを変革し未来への準備ができており、我々はよりイノベーティブで効率的な企業に変身できた。 Alacer Gold Corporation 財務&情報技術担当バイスプレジデント Kim Perry氏

・消費財の産業で価値を創出するという事は、情報をアクション可能な洞察や予測に変えるという事に他なりません。SAP S/4HANAは、直観的な意思決定でなく、アルゴリズム主導の生産や在庫の原則の実現を可能にした。より早く、効率的なビジネスプロセスと、リアルタイムデータに支えられたバリューチェーンにより、ビジネスのスピードを競争上の優位性に変えてきており、新時代のデジタルエンタープライズを実現しつつある。 Future Consumer Limited ビジネストランスフォーメーション&テクノロジ部門長 Viswanath Padmagirison氏

・SAP Analytics Cloudの分析機能によるSAP S/4HANAのデータのスムーズな統合により、我が社は長年探し求めてきた情報管理の仕組みを見つける事ができた。そしてインサイト分析により意思決定を次々と行っていけるインテリジェントな企業になりつつある。 HOERBIGER Wien GmbH コーポレートIT シニアバイスプレジデント Teja Ullrich氏

全てのビジネスは違いますし、SAPはビジネス特有の正しい意思決定を支援し、それぞれのイノベーションへの道のりを決める支援します。これらのお客様が使い成功されたツールはこちらからご覧いただけます。already using to successfully move to SAP S/4HANA here

我々は今に留まるつもりはなく、より可能性のあるチャンスやお客様の課題を学んで行くつもりです。各地域のユーザーグループを通じた協業やイノベーションのロードマップの共有は今後もより心掛けなければなりません。今日ではビジネスの複雑さを克服するのは単一の組織の役割ではなく、イノベーションを志す関連エコシステム活用や新時代への移行の動きそのものが解であると思います。

+++以上日本語抄訳+++