小売店舗に眠る「売れる理由」も収集するルート営業のモバイルアプリ活用


SAP はこの数年間、これまでの主力だった基幹業務システムに加え、情報系システムの提案に注力しています。激しく変化するマーケットのニーズにスピーディに対応していくには、情報活用のさらなる強化を通じたビジネスのリアルタイム化が不可欠です。このブログでも、これまでもいくつかの情報系モバイルアプリケーションをご紹介してきましたが、なぜビジネスのリアルタイム化においてモバイルツールが重要になるかということを再度確認しておきましょう。

ビジネスのリアルタイム化には、専用のモバイルツール導入が不可欠

ビジネスのリアルタイム化については、すでに多くの企業でその実現に向けた取り組みが進められています。しかし、日本の現状を見る限り、それが本当の意味でのリアルタイム化につながっているのかというと、まだまだ向上の余地と可能性があると思います。

というのも、モバイル化をセキュリティやコストの観点で基幹系や情報系システムにアクセスすることなく、まずは第一歩、という事でメールやグループウェアによる連絡・報告や、電子カタログ、電子コンテンツによるペーパーレス化に留まっているケースが少なくないからです。

たしかに初期投資や運用コストを考えると、こうしたスタイルが手軽で導入しやすいことは確かですし、情報にリアルタイムに手軽にアクセスできるという点ではワークスタイル変革の重要なポイントであることは間違いありません。しかし、SAPが掲げるリアルタイム化の視点でみると、まだまだリアルタイム化の余地があると考えています。たとえば、もし営業担当者が「商品情報と共に顧客情報などの社内のデータを出先から自由に引き出せれば、客先での提案や説明がいっそう中身の濃いものになるのに」と考えても、社内システム接続の効率化、セキュリティやレスポンスといった、モバイルデバイス固有の仕組みがなければ、前述のとおり、実現に躊躇し続けることになると思います。せっかくモバイルデバイスが手元にあるのにそれが出来ないのは非常にもったいない事だと思います。

そこで、あらためて提唱したいのが「ビジネスのリアルタイム化を営業力強化にさらに結びつけるために、それに最適化されたモバイルツールの活用がポイント」ということです。社内にあるデータを持ち歩くとか、営業担当者同士の連絡をモバイルで行うといったことだけでは、いつでも出先から社内のさまざまなデータを活用して、これまでにない機動性と即応性に富んだ営業活動をリアルタイムで実現する。SAP が提供するモバイルソリューションは、こうした目標に向けて開発、提供されているものなのです。

直感的&明解なインターフェースで、ルートセールスを効率化するSAP Retail Execution

その中の1つであるSAP Retail Executionは、一言で言うと消費財メーカーの営業担当者向けアプリケーションです。たとえば食品や洗剤といった商品を扱うメーカーにおいては、日々各店舗を巡回するルートセールスの仕事が不可欠です。SAP Retail Executionは、こうした現場のスタッフの活動を、本部が主導する形で業務の指示、管理を行いながら、効率的にサポートしていくソリューションです。

SAP Retail Executionでは、ルート営業の担当者が自分の担当地域を回って、商品や店舗の状況などをチェックしていく場合、地図とその日のスケジュールをスマートフォンやタブレットなどの端末上に表示して、担当者が視覚的に確認できるようになっています。地図上にはその日に回る店舗や拠点がすべて表示されます。

このため、担当者がその都度自分で地図を見て訪問先を確認する、といったロスがなくなり、ルートセールスの効率が向上すると同時に、訪問先での業務に集中できるようになり、営業活動そのものの品質が向上します。

着任して間もない担当者でも、SAP Retail Executionを通じて与えられる指示通りにルート巡回をすれば良いため、個人の熟練度や知識に左右されない確実なルートセールス活動が約束されます。

また営業先での訪問メモを、SAP Retail Executionのモバイル端末画面から直接入力・編集・参照することが可能です。この結果、情報収集から集約・共有までのリードタイムがなくなり、リアルタイムビジネスの実現に貢献。同時に、ペーパーレス化による情報の共有・保管が容易になり、さらなるデータ資産の活用にもつながります。

棚チェック業務の効率アップに加え、「売れる理由」のデータ分析も可能に

ルート営業の重要な業務の1つに、棚チェックがあります。自社の商品が店舗の売り場の棚のどこに置かれているか、棚割りは適切か、またその棚割りと売上の因果関係はどうかといったことを把握・分析することは、商品の売り上げを伸ばす上で欠かせない活動です。

しかし、棚チェックが重要とはいうものの、今までこうした情報収集・分析・営業活動への反映といった一連の取り組みを、営業担当者自らが出先で行うことは難しい面がありました。SAP Retail Executionならば、本部からの指示をモバイル端末の画面に表示しながら、確実かつ適切に営業担当者に実施させることができるのです。

SAP Retail Executionは、従来の営業日報のように、現場の営業担当者がそのつど文章を自分で書いて報告するといった手間も大幅に軽減してくれます。

たとえば棚割りの状況報告も、実際の商品の陳列棚をモバイル端末のカメラで撮影して、そのまま送信すれば完了です。また、その写真にコメントをつけたり、手書きでメモを入れることができるので、本部は現在の状況を客観的かつ定量的に把握することが可能になります。

販売現場の報告に加えて、プロモーションの実施状況もSAP Retail Executionで簡単にチェックできます。商品が適切な売り場に置かれているか、特売の価格設定がきちんとなされているか、商品は良い場所に展示されているか―。そうした細かな状況を、SAP CRM のアンケート機能と連携させることによって、現場の営業担当者が簡単に入力・報告できるようになっています。これらの報告も、スマートフォンなどを使えば、現場での作業の合間に簡単に行えるため、リアルタイムで精度の高いデータ収集が実現できる点も魅力です。

現状報告にとどまらず、「売れる理由」の仮説検証も可能に

さらにSAP Retail Executionは、営業における仮説検証のツールとしても有効です。販売の現場ではしばしば、「小売店が自分の判断で陳列した商品が予想以上に売れた」といった予想外の成果があるものです。こうした場合もSAP Retail Executionで収集したデータをもとに、「なぜ売れたか」を分析・検証することで、新しい販売のノウハウを発見し、営業担当者全員で共有するといった試みが可能です。

<参考>動画で簡潔にご紹介しています。ぜひご覧ください。(英語)

さて、今回はSAP Retail Executionをご紹介しましたが、いかがでしたか。さらに詳しい情報については、お気軽にSAPまでお問い合わせください。次回は、小売業の店舗における在庫管理業務を効率化するモバイルソリューション「SAP Retail Store Ops Associate」と「SAP Retail Store Ops Manager」をご紹介する予定です。

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