「SAP Fieldglass」で 外部人材活用のあり方が変わる、あり方を変える

作成者:SAP スペンドマネジメント&ネットワーク事業本部 マーケティング 投稿日:2019年12月5日

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1/25/2017 — Bellevue, Washington, USA Concur offices. Photograph by Stuart Isett/Concur.

少子高齢化/人口減少が進む日本では、人材不足の解消が重要な経営課題の一つとなり、外部人材の有効活用が以前にも増して重要性を帯びています。その有効活用を支援するクラウドサービスが、外部人材・サービス役務調達・管理プラットフォーム「SAP Fieldglass」です。このプラットフォームによって、企業はどのようなメリットを手にできるのでしょうか。その疑問への答えを、SAP Aribaのイベント「SAP Ariba Live Tokyo 2019」(会期2019年7月23日)で展開したSAP Fieldglass講演「人手不足を理由にビジネスを止めない!サービス調達管理の最適解 -SAP Fieldglass」を基にご紹介します。

外部人材の全社シェアリングと最適化

「SAP Fieldglass」は、派遣労働者、フリーランサーや業務委託(請負/ 準委任)といった外部人材の獲得や調達プロセスを一元的に管理し、外部人財活用の全社的な最適化を支援するクラウドプラットフォームです(図1)。

図1: SAP Fieldglassの全体概要

図1

すでに世界180カ国で利用されており、15万2,000社のサービス会社がこのプラットフォームにサプライヤーとして登録しています。また、人材の登録者数は世界合計で964万名(毎時321名が新規登録)に上り、バイヤー側の企業により年間 5.3兆円.(契約数にして約20万件)が支出されています。さらに、SAP Fieldglassは、利用企業のニーズ/課題にきめ細かく対応することを特徴の一つとしており、結果としてプラットフォームの利用継続率は99.6%とほぼ100%に達しています。

ご承知の方も多いとは思いますが、外部人材支出は、いわゆる“間接材”の支出の中でも大きな比率を占めています。にもかかわらず、その調達プロセスが一元管理されておらず、結果として、多くの日本の企業が、外部人材の活用を巡り、以下のような課題を抱えてきました。

・サプライヤーとのやり取りが煩雑

・コストの適正化が図りにくい

・月末の検収処理の負荷が大きい

・派遣法/下請法などへの順守(コンプライアンス)が全社的に徹底しにくい

・外部人材情報の全社的な可視化と共有化が難しい

こうした課題を包括的に解決するのが、SAP Fieldglassです。クラウドサービスにより外部人材の管理・活用に必要な情報が一元的に可視化され、さらに採用プロセスが標準化されます。

その活用によって、外部人材の調達・管理のサイロ化を打開し、全社横断的な外部人材のシェアリングと最適化が可能になります(図2)。

図2: SAP Fieldglassがもたらす外部人材のシェアリング

図2

SAPソリューションとの連携で価値を増幅 

SAP FieldglassはSAPソリューションの構成要素であり、間接材調達・購買システムSAP Aribaとの機能統合が進められているほか、ERPの「SAP S/4HANA」やフルクラウドの人事システム「SAP SuccessFactors」との連携も実現しています。このうち、SAP S/4HANAとSAP Fieldglassとの連携によって、社内外にまたがる業務プロセスを単一プラットフォームで管理可能になるほか、さまざまな指標・分析モデルを使った外部人材活用状況の可視化が実現されます。具体的には、以下のような状況を視覚的にとらえることができます。

・会社全体/部署ごとの「正社員」「業務委託(請負/準委任)」「派遣」の構成比率。

・職種別で取引の多いサプライヤーと、その単価/評価。

・職種別の外部人材の採用状況・単価の変化推移。

こうしたデータの可視化によって外部人材の活用とコストの適正化を図ることが容易になります。

一方、SAP SuccessFactorsとSAP Fieldglassの連携により、正社員と外部人材を合わせた全人材の管理を一元化し、可視化することが可能になります。これにより、事業の成長を支える適材適所の人材配置や人材育成を、より広い視野で行うことが可能になります。

さらに、SAP Aribaについては調達・購買を、SAP Fieldglassは、外部人材活用マネジメントを担っていきます(図3)。

図3: SAP FieldglassとSAP Aribaの守備範囲

図3

外部人材の有効活用は可視化から

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SAP Fieldglassのユーザー企業の裾野は、すでに日本国内でも広がっています。今回のSAP Ariba Live Tokyoでは、そうしたユーザー企業のうち2社が、SAP Fieldglassのパネルディスカッションに参加し、このプラットフォームを活用する理由と意義について語ってくれました。

ディスカッションに参加した1社、アフラック生命保険株式会社の日下部 淳氏(コーポレートIT室室長/米国公認会計士 公認内部監査人)はまず、外部人材を活用するうえでの心構えについて次のように語ります。

 

「外部人材の有効活用を図るには、まずは自社社員のスキルと価値を精査し、社内に不足するスキルを外部人材により補完する、という意識が大切です。SAP Fieldglassのプラットフォームを使い、業務ごとの正社員・外部人材の比率などを見ながら、本来的には内部でやり切るべき業務と外部に委託したほうがいいもの、あるいは一時的には外部に委託するものの将来的には内製化したほうがいい業務を棚卸ししていくことが重要です。」

こう話したうえで、日下部氏はSAP Fieldglassを使うことの重要性について、以下のように付け加えます。

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「人材不足の問題が改善される見通しのない日本では、社内に不足するナレッジやスキルを、外部人材で補わなければならないケースがこれまで以上に増えるはずです。ですから、ジョブディスクリプションを明確にしながら、フリーランスや副業の人材、さらには、OB/OGなどのリソースも積極的に活用していく必要があります。そうした多様な働き方の人材を戦力として取り込むうえで、SAP Fieldglassが重要な役割を担ってくれると見ています」

一方、ディスカッションに参加したもう1社、アビームコンサルティング株式会社の菊池健氏(P&T Digitalビジネスユニット ダイレクター)は、SAP Fieldglassの使い方を明かしながら、このプラットフォームを活用することの意義について、こう説明します。

「コンサルティングファームにとって、「人材」は最大の経営資源です。当社は外部人材を活用する立場であると同時に、われわれ自身がお客様の外部人材として、社内外人材のOne Teamを提供する立場でもあります。SAP Fieldglassについても、グローバルで自社導入に取り組むと同時に、お客様への導入コンサルティングを手掛けています。

自社導入の目的は通例の「業務効率化」「コンプライアンス強化」に加え、「外部人材活用の適正化・高度化」の実現。ビジネス・テクノロジーの進化・多様化か顕著な昨今のコンサルティング現場を見ると、外部人材活用なしに到底よいサービスは提供できない。人材管理の「プロセス可視化」「エコシステム」を支える基盤として、SAP Fieldglass導入の意義は大きいと考えています。

次ステップとして、社員のタレントマネジメントに活用しているSAP SuccessFactorsとの連携により、社内外の人材管理一元化が実現することになります。外部人材の評価にブロックチェーンを活用できれば、実績に対する信頼性が担保され、人材の雇用機会も増えていくと見ています」

SAP Fieldglassは、外部人材(外部労働力)の可視化と最適化という、これまで手つかずの領域を切り拓き、人的リソース活用の新しい可能性を広げるプラットフォームでもあります。先進的なお客さまは、そうしたSAP Fieldglassの可能性に価値を見出し、有効活用に乗り出しています。今後、そうしたお客さまがさらに増えることで、外部人材活用のあり方がより有効で効率的なものになり、また、フリーランス、副業、嘱託など、スキルを持った人材の多様な働き方が日本の市場に定着するようになるかもしれません。

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<了>

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