紙の図面をモバイル端末上で立体化。組立製造業の効率&スキル向上を支援するビジュアルソリューション


SAPが注力するモバイルアプリを活用した業務変革の提案は、前回ご紹介したような小売業や営業領域のみにとどまるものではありません。今回ご紹介するのは、組立製造業の現場の業務を効率化する3D CADデータを活用したビジュアルソリューションです。組立製造業の現場やフィールドサービスでは、設計図面の確認や整備マニュアルの参照など、紙を使った多くの作業が発生します。これらの煩雑な作業をタブレットなどのモバイル端末上で実現することで、業務の効率化と品質向上を支援するのがSAP 3D Visual Enterprise Viewerです。

動画で簡潔にご紹介しています。ぜひご覧ください。

モバイル&データ化がもたらす組立製造業の業務改善

これまで紙の図面やマニュアルに頼らざるを得なかった組立製造業の現場にとって、それらを3Dデータ、それもモバイル端末上で見られることには、私たちが予想する以上に大きな業務改善のメリットがあります。

まず、図面をモバイル端末で見られることによって、棚にある膨大なファイルをめくる手間を含めて、紙の大きな図面と向かい合わなくて済むことが、スタッフの負担削減につながることは誰でも気が付くと思います。しかし、紙の図面がモバイル端末に変わるメリットは、それだけではありません。

SAP 3D Visual Enterprise Viewerは、3D CADデータを直感的でしかも美しい立体画像として見ることができ、しかもその画像をさまざまな属性やデータと関連づけて活用できる点が大きな特長です。また設計からの情報が一貫して電子データで流れてくるため、設計変更の情報が容易に反映できる点も大きな利点です。SAP 3D Visual Enterprise Viewerは、SAPのエンタープライズ用統合ビジュアルソリューションであるSAP 3D Visual Enterpriseのコア製品の1つです。SAP 3D Visual Enterpriseを構成するアプリケーションは大きく3つ。さまざまな3D CADデータの変換エンジンである「SAP 3D Visual Enterprise Generator」、データ加工用のオーサリングツールである「SAP 3D Visual Enterprise Author」、そしてこれらのデータを現場で参照、活用するためのエンドユーザー用モバイルツールである「SAP 3D Visual Enterprise Viewer」です。

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SAP 3D Visual Enterprise Viewerでは、3D画像をアニメーションで動かしたり、属性データを合わせて表示するなど、紙図面では不可能だった画像やデータの利用をが実現

モバイル端末上で製品を360°自由な角度で閲覧可能

SAP 3D Visual Enterprise Viewerの実際の画面を見てみましょう。モバイル端末として利用されているのはiPadです。iPadにはSAP 3D Visual Enterprise Viewer for iPadというアプリケーションがSAPから提供されており、SAP 3D Visual Enterpriseで作成された3DデータやアニメーションをiPad上からインタラクティブに操作できます。

画面には、バイクの3D画像が映っています。これを指でタッチして動かすだけで、360°あらゆる角度から自由に見ることができます。

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従来の紙図面では不可能だった、SAP 3D Visual Enterprise Viewerならではの図面データ活用が生きてくるのはここからです。製造現場やフィールドサービスの客先で、エンジン部分だけをよく見たい、詳しく説明したいという場合、SAP 3D Visual Enterprise Viewerなら画面をタッチして拡大の指示を出し、その部品だけを取り出すことが可能です。

単にバイク全体の画像を大きく表示するのではなく、見たい特定の部品を元の3D CADデータから生成するため、その部品単体を回転させたり、特定の角度から見ることももちろんできます。

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紙の図面では不可能だったデータ参照やスキルアップ効果も期待

SAP 3D Visual Enterprise Viewerの便利さが、単に画像を美しく見せるだけではない理由は他にもあります。SAP 3D Visual Enterprise Viewerでは、参照する3D画像の製品に付随した属性を紐付けて、モバイル端末上から簡単に参照できるのです。3D CADに比べて大幅にデータを軽量化できるため、iPadでも大規模なアセンブリー製品を表示し操作することが可能です。

もちろん、バイクの例で見たような違う角度からの目視や必要な部分だけを取り出して拡大するといったことも可能です。

画面は発電機の3D画像ですが、ユーザーはこの発電機の外観だけでなく、必要であれば出力や、実際に発電所内に据え付けて稼働した場合のパフォーマンスデータを端末上から呼び出すことができます。このため、工場の生産現場で製品の正確な仕様を確認したり、実際にまだ製品が設置されていない状態でも、稼働中のパフォーマンスをスペックから推測できるようになります。

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SAP 3D Visual Enterprise Viewerの特筆すべきメリットとしては、設計画像データ活用の広がり以外にも、現場スタッフやフィールドサービス要員のスキル向上も挙げられます。

従来の紙の図面は、そこから情報を読み取るのに相当の熟練が必要でした。また、図面上で見えない部分は類推したり、熟練した人に教わるといったことが必要でしたが、SAP 3D Visual Enterprise Viewerでは自分の目で必要な部分やスペックを確認しながら作業を進めていけるため、手を動かしながら学ぶことが可能になるのです。

F1の名門チーム、マクラーレンでも活躍

SAP 3D Visual Enterprise Viewerは、すでにさまざまな製造業や機械組立に関連したプロフェッショナルの現場で利用されています。近年の大きなトピックスとしては、スペインのマドリードで開催されたSAP最大のイベント「SAPPHIRE NOW AND SAP TECHED 2012 MADRID」で、名門F1コンストラクターとして知られるマクラーレンのショーケースがありました。

マクラーレンのブースでは、F1での同チームのレース運営にSAPのさまざまなシステムが活用されている事例が多数紹介されました。

レース中のF1マシンから通信システム経由で刻々と送信されてくる燃料残量や油圧その他の膨大な走行データを、SAP HANAがリアルタイムで処理するシミュレーションに加えて、SAP 3D Visual Enterprise Viewerによる車両の3D CADデータのデモも展示。SAPの多岐にわたるデータ活用ソリューションが、世界最高峰の自動車レースの現場を支えている事実に、多くの来場者が注目していました。

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SAPPHIRE NOW AND SAP TECHED 2012 MADRIDのマクラーレン ブース

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マクラーレンのショーケースでは、SAP 3D Visual Enterprise ViewerによるF1マシンの3D画像も紹介されていた

さて、今回のSAP 3D Visual Enterprise Viewerはいかがでしたか。iPadをお持ちの方は、iTunes App StoreからSAP 3D Visual Enterprise Viewerを無料でインストールできます。さらに詳しい情報については、どうぞお気軽にSAPまでお問い合わせください。

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