FULL LIFE 著者が語る – アフターコロナの社会と働き方を変容するデジタルの可能性とは


世界中の経済、社会、そして個人の生き方や働き方に大きな影響をコロナ禍。少しずつつ薄日が挿し始める状況になったものの、従来通りの状況に戻るのか?それとも全く違うものへと変容していくのか?予防医学研究者の石川善樹氏に現在進行する変化をどう捉え、個人や会社はどうあるべきかを同氏が提唱する「フルライフ」という考え方から考察していただきました。


石川 善樹 氏 – 予防医学研究者 / Well-being for Planet Earth 代表理事 / (株)Campus for H 共同創業者 パートナー

 

「フルライフ」とは何か?今必要な背景を教えていただけますか?

私は1981年生まれです。いい学校に入れば、いい会社に入れて、そのレールに乗れば、幸せな人生が送れる最後の世代だったのだと思います。かつて、バブル崩壊があり、護送船団方式で潰れないと言われた企業も倒産し、会社が個人を守ってくれる時代は遠い昔の話になりました。また、社会の成熟化が進み、働かなければ餓死するということがほぼ無くなる一方、労働期間はかつて無いほど伸びています。60歳定年だったものが、75歳となり、現在は人生100年時代とまで言われています。

加えて、AI化が進むことで単純労働が自動化され、少々複雑な仕事でも代替が可能になりました。そうなると、一体人間は何をするのか?この3つの観点から生まれた考えが「フルライフ」です。自分の価値観と能力を信じ、レールは自分らしい人生のために自分で引く。これからはそんな生き方が求められる社会へ変わっていくと思います。

 

「フルライフ」の観点から、今回のコロナ禍が及ぼす社会変容をどのようにお考えですか?

日本の歴史で見ると、日本では応仁の乱によって、京都に集中していた文化や技術が周辺に拡散し、結果、地方独自の発展を生み出しました。今後、コロナの影響によってこれと同じようなことが起きていくのではないかと考えています。つまり、コロナ禍によりリモートワークをせざるを得なくなったことで、色々な人たちが新たな選択肢に気づきました。当たり前のように都市部一極で働いていたが、そうする必要などないということです。都心部で働いていた人たちが地方に散らばり、地方の文化や人々と融合して発展していく。かつて起こった現象が再び起こるのではないかと。そして、それを可能にするのがデジタルの存在だと思います。デジタルには、日本を大きく変貌させるインパクトがあると考えています。

 

個人の働き方への影響といった観点ではいかがでしょうか?

会社に行かずともリモートワーク、テレワークで業務ができる事を実感しているビジネスパーソンは多いと思います。ただ、会社内のプロセスがある程度標準化され、部門間の役割分担ができている、つまり、仕事の付加価値を生み出すプロジェクト・マネジメントができていなければ、リモートワーク、テレワークに辿り着けないと思います。暗黙知を形式知に、さらにデジタル化にできれば労働生産性は急激に向上し、イノベーションにつながる可能性も増すと思います。

「フルライフ」で重要なポイントの一つは自分にとって有効な選択肢を持ち得ているか?気づけているか?ということです。コロナ禍により社員が自宅等で働くケースが増え、必要な経験や知恵はデジタル化され、コンテンツとして再利用される環境になっていくと思います。自分に必要なものが自分の選択肢として見えてくる、足りないものをオンデマンドで補完できる環境は「フルライフ」を実践する上で非常に有効に働くと思います。

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