新型コロナワクチン接種 ~ 市民・職員寄り添い型のワクチン接種管理ソリューションの実現に向けて

作成者:長阪 数馬投稿日:2021年5月27日

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日本全国で新型コロナワクチン接種が開始しました。欧米諸国ではアメリカを中心に2021年の年初より新型コロナワクチン接種が先行しており、接種の進捗とともに新規感染者数の大幅な減少がみられます。アメリカではアメリカ疾病予防管理センター(CDC)のガイダンスによりマスクの義務化制限が緩和され、人流を戻し経済を戻す方向に大きく舵が切られ始めています。

日本においては医療関係従事者に続き、65歳以上の高齢者に対して集団接種・個別接種・巡回接種が始まりました。政府の方針では2021年7月をめどに高齢者接種を完了することを目標に基礎自治体・医療従事者をはじめとした多くの関係者により接種が進められています。この先、高齢者に続き基礎疾患を有する者、それ以外の市民に対して接種が進んでいくことになります。多くの自治体において、これからのワクチンの供給量の増大、接種対象の増大に対して、どのように迅速かつ確実に接種を進めて行くかに苦慮されているところも少なくないでしょう。

2021年5月27日のSAPジャパン プレスリリースで発表の通りSAPジャパンはワクチン接種にまつわる必要な業務を統合した接種管理の仕組みであるワクチン・コラボレーション・ハブ(Vaccine Collaboration Hub = VCH)を2021年2月より日本展開開始し、ファーストユーザーとして沖縄市にご採用を頂き5月16日より集団接種での利用が開始しました。一部の自治体では予約システムに対するアクセス集中によるシステムダウン、システム未整備による同一者による多重予約等、ワクチン接種の入り口である予約対応等、様々な問題が生じておりますが、沖縄市の接種管理システムは問題なく稼働し、日々、沖縄市民への新型コロナワクチン接種の推進をサポートしています。

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ここからは前回のブログに続き、沖縄市に採用頂いている本システムの効果・特徴について具体的にご紹介してきます。

全体像

 新型コロナワクチンは接種を受ける方の同意がある場合に限り接種が行われる任意接種である一方、集団免疫確保に向けて多くの市民に受けてもらうこともとても重要です。

このためには、先行する諸外国事例より、自治体は予防接種の意義や価値、そして副反応のリスクなどをわかりやすく正確に伝えることに加え、住民から信頼を持ってもらうこと、住民一人一人の状況を考慮した「予防接種体験」を可能とすることが重要であることが分かっています。ワクチン接種の過度な義務付けは、受けられない人に対する差別にもつながりかねない危険なやり方であり、様々な住民に対し各人の状況も考慮し安心して接種できる環境を整備することや、ワクチン接種の初期段階の接種者の経験を後継の接種者に伝え、信頼性を高めることが強く求められています。

そして、限られたワクチン供給・逼迫する職員リソースの中、迅速に接種をするために、接種業務効率化は前提条件になると考えてよいでしょう。最終的には12歳以上の全住民への2回接種という、過去に類を見ない大量の接種対象者を対象とする本事業では、予約から2回の接種、接種後の副反応管理までを一気通貫で管理できる仕組みが重要です。

このような状況では、市民に寄り添ったサポート、接種の迅速化、結果の可視化が出来るデジタルの仕組みを構築することが効果的です。これにより、市民のワクチン接種前から接種後に至る一連の行動に対し不安・懸念を解消し、一元化された情報を用いて業務を効率的に遂行することが可能になります。

VCHはワクチン接種において必要な業務ステップである予約、接種会場や病院での受付・接種結果の即時記録、副反応のフォロー、2回目接種のリマインダー、接種証明までの接種実施業務をカバーしています。またこれらの業務フローを実現するなかで接種状況のきめ細かい可視化も実現しています。この一連の接種管理の仕組みは欧米で先行しているワクチン接種を支援したプラクティスをもとにし、日本向けにカスタマイズしてリリースしています。

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簡単で確実な予約

 VCHでは、Webによる予約、LINEによる予約、コールセンタでのAiCallによる自然言語による音声自動応答の予約に対応します。2回の接種を接種間隔・接種優先度等定められたルールに沿った予約が可能ですので、統制の取れた予約管理を実現できます。ITデバイスに慣れている人はWeb/LINEから簡単に予約できますし、ITデバイスに不慣れな方に対しても電話での対応が可能です。コールセンタにおいてはAiCallによる自然言語による自動応答で対応することができますので、24時間365日の受付が可能になるだけでなく、コールセンタ人件費の削減にも寄与します。またコールセンター予約をAiCallで実施することで人間のオペレータはより重要な市民からの相談に集中することが可能になります。このように、市民が使いたいと思う複数の予約手法を共存させつつ予約管理の仕組みを統一することで予約が取れる状態を作りだすことが重要になります。

予約受付は接種券番号と生年月日にて確認を行うので架空の番号での受付はさけられます。予約情報を一元的に管理することで、同じ接種券番号での重複予約も排除することができ、確実な予約管理を実現できます。

ファイザーやモデルなのワクチンは一定期間を開けて二回接種することが求められています。VCHでは二回目の予約日は厚生労働省の指針に基づいた期間を考慮した日時で予約を受け付けることが可能です。また接種忘れを防ぐために接種予定日の三日前にはAI-Callによる自動音声電話やeメールでの接種日のリマインダーをすることで接種忘れを防止できます。

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接種会場・病院での接種業務支援

接種会場では予約情報をもとに迅速な受付をする必要があります。VCHではスマホやタブレットを活用し接種券番号を内蔵カメラでスキャンすることで予約確認と受付を迅速に行えます。内蔵カメラでのスキャンは接種券面から瞬時に必要な情報を読み取るためにAI-OCRを活用し、接種が完了した段階で接種券をAI-OCRで撮影することで、接種結果を日付・医者名・ワクチン情報とともに記録することが出来ます。ワクチン接種においては予診や診察、接種という最も重要な業務に集中できるように、その他の事務作業を中心とした業務においてはデジタル化を通して省力化を図ることが肝要です。

接種情報のデジタル化・業務効率化

VCHでは、すべての情報をリアルタイムに一元管理する仕組みになっています。接種券の情報をマスタとし、住所地外/転入者情報などの例外ケースも含め接種者情報を正確に管理したうえで、予約情報の管理、集団接種会場・医療機関双方での接種結果(接種日・ワクチンロット番号・医師名等)の登録などを実現します。AI OCRなどの技術を活用することで、品質の良いデータを簡単に入力できるようにすることで、事務負担を最小化します。記録のデジタル化により、国が求めているワクチン接種記録システム (VRS)に対してのデータ報告がファイル連携による職員に負荷をかけることなく実現できます。

またこれらの情報をデジタル化することで行政においては一連の接種状況が可視化できます。この可視化によりワクチンや接種従事者等、接種にかかわるリソースを効果的に投入できます。また地域・世代による接種状況の可視化により接種実施が遅い属性集団がある場合は接種進捗に向けて必要なアクションをとることも可能になります。

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体調確認と接種体験のデータ化

 ワクチン接種後は市民に対して接種後の体調管理をWebベースで回答できる仕組みを持っています。幅広い市民から接種後の体調のフィードバックをもらうことで接種後の体調変化が起きているのか、それはどういうものなのかを市民の体験を基に可視化します。いままで人類が接種したことのない初めてのワクチンに対する理解を事実に基づくデータで行うことが接種進捗を進める上では重要になります。またフィードバックは必要に応じて副反応のサポートにも活用が出来ます。

そして接種会場においては接種後の待機時間に一連の接種実施における体験のフィードバックをWebベースでしてもらう仕組みがあります。一人でも多く、効率的に接種を進めるためには接種会場の運営においても市民体験データを基に改善を進めて行くことが重要になります。

これらはExperience Managementとして体験の可視化を基に改善やアクションを決めていくことに役立っております。

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Postコロナも意識した接種証明(ワクチンパスポート)の仕組み

この先、接種が進むことでコロナウイルスのリスクを対処しながら日常をすごすポスト・コロナの時代が来ます。その中で「ワクチン接種が完了した人」に対する行動規範は異なるものになる可能性は高く、「いつどのワクチンを打ったか」を接種者が他者に開示する場面が多数発生すると予想されます。

欧州連合(EU)では、まもなくデジタルグリーンパスと呼ばれるワクチン接種のデジタル証明書の計画を示す予定であり、国際的な標準化の動きも出てきている状況です。

VCHでは、自治体が基本的な接種情報を接種者および接種者が指定した人に開示できる仕組みも提供します。今後の国際動向、日本政府の動きを踏まえて、実効性のある仕組みへの拡張も検討する予定です。

 

本サービスの導入期間・金額

導入期間は1週間~。金額は人口等に応じての個別見積となっております。
ご関心のある自治体の皆様是非ご連絡ください。

連絡先:連絡先:

SAPジャパン株式会社
新型コロナワクチン接種Special Task Forceチーム

SAP_Japan_VCH_Team@sap.com

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