ここが違う! BCPや異機種混在環境への対応にも貢献するSAP Sybase Replication Serverの複写技術の優位性

作成者:石塚 眞丈投稿日:2013年8月20日

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読者の皆様、SAPジャパン ソリューション本部の石塚です。前回のブログでは、SAP Sybase Replication Serverの概要と代表的な4つの適用シーンについてご紹介させていただきましたが、引き続き今回はSAP Sybase Replication Serverの大きな特長である複写技術について、お客様の導入事例を交えてご紹介させていただきたいと思います。

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5つのDB間複写技術とその比較

データベース間でのデータ複写技術は多岐にわたりますが、SAP Sybase Replication Serverで採用している方式を含め、現在の主要な技術として、以下の5つをあげることができます。それぞれの特長について、概要を以下に示します。

ダンプロードによる複写

最初は「ダンプロード(DUMP/LOAD)」と呼ばれる方式です。プライマリーサイトのバックアップとして、データをレプリカサイトに落とすという形で複写を行います。この方式の問題点としては、バックアップそのものに要する時間や、別の拠点へデータを転送するための時間によって、実際に障害が発生した際、目標復旧時間(RTO:Recovery Time Objective)と、目標復旧時点(RPO:Recovery Point Objective)が長くなるという点があげられます。

2フェーズコミットによる複写

「2フェーズコミット(Two-Phase Commit)」は、複数のデータベースの内容を更新するトランザクション処理において、処理が矛盾しないよう整合性・同期を保つための手法です。最初のフェーズで、更新指示を送って準備がOKと分かってから、はじめて複数のデータベースの更新結果を確定「コミット」させるものです。この方式の問題点は、ネットワーク上に大きな負荷が生じる可能性がある点や、ネットワークや対象システムのどこかでトラブルが発生した場合、コミットがきかなくなり、処理が滞留してしまうといった状況が発生する点です。更新が停止するため、全体システムとして考えた場合、リスクが大きい方式と考えられます。

トリガーによる複写

「トリガー(trigger)」は、プライマリーサイトのデータベースに更新など、事前に指定された変更が発生した場合に、複写先のサイトに対して、あらかじめ設定された更新処理などを自動的に実施するという形態です。1つの更新に対して、複数のシステム上のデータを自動的に更新することも可能となります。この方式の問題点は、プライマリーサイトのデータベースを含め、システム全体に大きな負荷がかかる点や、メンテナンスに関わる作業負荷が大きいという点です。

ストレージレベルの複写

ストレージの機能を使って、プライマリーからレプリカサイトにデータを複写する形態です。プライマリーで発生したデータベースのトランザクションによって影響を受けたブロックをレプリカサイトに反映させるものです。最近では、同期/非同期に対応していたり、トランザクションレベルでの整合性を確保できる製品も登場してきています。しかし問題点としては、プライマリー、レプリカ共に、高価なストレージ製品を使用しなければならないため、コスト効果が下がる点や、プライマリーサイトとレプリカサイトの距離に限界がある点です。たとえば、東京とロンドン間で複写を行うといった形態は実現が困難です。

トランザクションログベースの複写

SAP Sybase Replication Serverで採用しているデータ複写方式です。プライマリー側で発生した“トランザクションのログ情報”を複写先に対して送るという形態で、複写を実現するものです。データそのものを送る形ではなく、SQL文を送ることで、転送データの量を非常に少なくすることができるため、ネットワークの負荷は大幅に低減します。また、トランザクション単位で複写が行われるため、その整合性を確保することもできます。

こうしたことから、SAP Sybase Replication Serverで採用しているトランザクションログベースの複写は、総合的な観点で非常に優れた複写技術と言うことができます。

異種混在データベース環境に対応

SAP Sybase Replication Serverは、異種データベース環境におけるデータの双方向レプリケーションをサポートしており、SAP Sybase ASE、Oracle、Microsoft SQL Server、およびIBM DB2をプライマリーおよびレプリケートデータベースとして使用することができます。

さらに、前回のブログで「SAP Sybase Replication Serverの4つの適用シーン」の1つとして「リアルタイムレポーティング環境の構築」をご紹介いたしましたが、最新バージョンである15.7.1 SP100では、レプリケートデータベースとして従来からサポートしているSAP Sybase IQに加え、SAP HANAへのリアルタイム複写もサポートされるようになりました。これにより、直近データを含む大量の明細データを使用して、高速・高精度の分析・レポーティングを行うための情報活用基盤の構築が可能となります。

さらに、最新バージョンでは、SAP Sybase Replication ServerによるSAP Business SuiteのHA/DRがサポートされました。現時点では、SAP Business Suiteのデータベースとして、SAP Sybase ASEのみが動作確認されていますが、順次、他のデータベースのHA/DRについても対応が予定されています。

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東京と遠隔拠点間で負荷を分散。DRサイト用途やマイグレーション対応にも活用する国内の保険会社

日本国内の某保険会社では、当初は東京におけるシステムの負荷分散という要件で、SAP Sybase Replication Serverを導入し、フロントエンドとバックエンドシステムの同期に活用していました。こうした中、震災などを意識したDRサイトの実現にもこの機能が利用できると考えた同社では、関西地区に拠点を設立したタイミングで、この拠点をDRサイトとしたレプリケーションシステムを実装しました。異種データベースに対応できるSAP Sybase Replication Serverを最大限に活用することで、SAP Sybase ASE、Oracleの混在環境でのDRサイトを実現しました(本DR環境は、実際に東京のサーバーがクラッシュした際、即座にDRサイトに切り替えてシステム停止を排除したという実績を持ちます)。さらに、Oracleのバージョンアップ時や、法定点検・停電時も、DRサイト側で業務継続を可能としたという面での大きな導入効果が得られています。

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前回から2回にわたってSAP Sybase Replication Serverのご紹介をさせていただきましたが、いかがだったでしょうか?

技術面での優位性が、話題として取り上げられることの多いSAP Sybase Replication Serverですが、実際の導入例を含め、お客様のビジネスへの貢献でも大きな注目を集めています。今回のブログを通じて、昨今叫ばれるBCPや異機種混在環境への対応、そしてシステム環境の負荷軽減など、SAP Sybase Replication Serverの適用範囲が非常に広く、それぞれの適用領域で日々活用されていることをご理解いただけたら幸いです。

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