企業成長に影響する社員の「ウェルビーイング」のために、SAPが始めたこと
作成者:中園 実央 投稿日:2022年6月15日
”レジリエンス”という言葉をご存知でしょうか?困難な状況にうまく適応し、精神的に回復できる能力のことを指しています。
ストレス軽減や否定的な思考を克服するためのプログラムやツールを提供しているmeQuilibrium社は、レジリエンスが高まる効果について定量的な数値を示しています。
例えば、レジリエンスが高い人は低い人に比べて5倍健康的であることや、ストレスを感じる割合が46%少ないこと、仕事の満足度が4倍高いことが示されています。
SAPは毎年、社員サーベイから、社員の生産性やエンゲージメントを分析し、いかに幸福につながっているかを調査しています。調査データから、社員の幸福度が企業の業績に大きく関係していることが証明されています。このような背景からSAPでは、社員のウェルビーイングを全社戦略の一つに掲げており、社員の心身の健康のために様々な取り組みを行っています。例えば、”SAPメンタルヘルスデー”と名付けられた休暇日をグローバル全体に設け、体と精神の休息とリフレッシュを促しています。他にも、コロナを機に制度活用が増えた在宅勤務で発生しがちなストレスを軽減し、ウェルビーイングを保ちながら社員が日々を過ごせるように「Thrive活動」という日本独自の社内プロジェクトを始めました。本投稿では「Thrive活動」での具体的な活動内容をご紹介させていただきます。
社内プロジェクト開始の背景
在宅勤務では、人との会話が減る、孤独に感じる等といった、これまでになかった新しい課題が発生しがちです。社員サーベイの結果から、ストレスへの対処に注力する必要があることが分かり、2020年にレジリエンス向上や健康的な生活を習慣化する支援プログラムをスタートしました。”力強く、健康的に生きること”を意味する”Thrive”という言葉を掲げて始まったこの社内プロジェクトを継続的に運営していくために、リードする有志メンバーを募り、2021年度は5名のThriveメンバーで様々な活動を実施しました。
具体的な活動の紹介
Thrive活動としてどういったことを行っているのか、本日は3つの活動を例にご紹介させていただきます。
① Thriveレポートの配信
ヒトとの繋がりが薄れがちなリモートワーク生活の中でも、他の方がどのように日々を過ごしているのかを知る活動です。在宅勤務の様子やTips、また趣味等について社員が寄稿し、Thriveレポートと題して、毎週月曜の朝に社内配信しています。2021年度は合計29件のレポートを配信しました。コロナ後にSAPに入社した社員は、他の社員と知り合える場面が少ないといった課題がありますが、このような活動が、自分自身について発信できる、かつ、他の社員についても知ることができる機会の一つにもなっています。
(実際に配信したThriveレポートの例)
② meQuilibriumアプリの活用推進
SAPではmeQuilibrium社が提供しているアプリを社員のために取り入れています。このアプリは、ストレスの原因となっている「あなた自身の思考の癖や行動」を変えていくサポートをしてくれるものです。アプリ内でアセスメントを受けられるようになっており、その結果に基づいて、アプリがより前向きな考え方の助けとなるコンテンツを提案してくれます。
より多くの社員に使ってもらえるように、Thriveメンバーからアプリの活用方法やTipsをニュースレターやワークショップを通じて発信しています。
③ 朝活の実施
社員が清々しく一日を始められるように、朝活をリモートで実施しました。Thriveメンバーがリードをとり、昨年8月にはヨガの開催、9~12月はマインドフル瞑想を開催しました。ただ黙々と朝活を行うのではなく、アイスブレイクとして毎回雑談の時間をはさむ等、コミュニケーションの場もつくるように意識しています。
参加した社員からは以下のようなポジティブなフィードバックをいただいています。
Thrive活動を始めてみて
ご紹介した3つの具体的な活動ですが、どういった活動があれば社員のウェルビーイングが向上するのかをThriveメンバーで考えて始めたものになります。そして、実際に活動を開始してから、社員からは、「前向きな気持ちで一週間を気持ちよく始められるようになった」という声や、「他の方と会話するきっかけに繋がった」、「アプリのおかげで習慣的に自分のための時間を作りやすくなった」等、ポジティブな声をいただいています。
最後に
社員の心身の健康は企業の業績に影響することもあり、ウェルビーイング向上に注目する企業が昨今増えてきています。また、コロナパンデミックのような環境の変化に順応する際には、特にストレスが生まれがちです。本投稿では、そういったストレスへの回復力を高め、社員のウェルビーイング向上のために弊社が取り入れている活動を紹介させていただきました。このような課題は弊社のみならず、他の企業様でも発生しうるものかと思います。少しでも皆さまへのご参考になれば嬉しいです。
本日はここまで読んでいただきありがとうございました。
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