イベント開催報告:自律的キャリア形成を加速する学び直しとは?~最新学習動向、人材育成ソリューション活用事例とそのイメージ~

作成者:西館 義幸 投稿日:2022年10月13日

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

2022年9月7日、株式会社ベネッセコーポレーションとSAPジャパン株式会社は、共催オンラインセミナー「自律的キャリア形成を加速する学び直しとは?~最新学習動向、人材育成ソリューション活用事例とそのイメージ~」を開催しました。

セミナーでは、社会人の学習トレンドやリスキルを進めるお客様事例、人材データ管理と可視化の重要性について紹介しました。

本稿では、セミナー当日の内容をハイライトで、ご報告いたします。

 

2022年 社会人の学習トレンドとリスキル

株式会社ベネッセコーポレーション 社会人教育事業部 Udemy Business インサイドセールス

芝崎 早智 氏

リスキルが求められる背景

はじめに芝崎氏は、技術の進歩に伴い、デジタル関連の業務に今後の需要が集まるという見通しをいくつかのレポートを基に共有しました。

例えば、世界経済フォーラムのレポートによると、2025年には9,700万の新たな仕事が生まれ、8,500万の仕事が失われ、需要の高まる仕事のTOP10はデジタル関連の高い専門性が求められる職種でした。

また、日本でも、専門性に対する需要が高まり、2030年に事務職などの人材が210万人過剰となる一方、専門技術職は170万人不足するという調査結果を紹介しました。

加えて、今年発行された人材版伊藤レポートでも、人材戦略に必要な5つの要素のうちの一つとして「リスキル・学び直し」が明記されており、人的資本経営という考え方においてもリスキルの重要性が捉えられた形となっていると共有しました。

リスキルを進める上で留意すべきポイント

続けて芝崎氏は、会社側から学習機会を与えるにあたり、留意すべきポイントを解説しました。

肝となるのは「現業との関連性を示す」ことで、社会人の学びに関する意識調査2022のチャートを紹介しました。

左のチャートは、縦軸=社会人の学習意向(「学んでいます」「学ぶつもり」「学ぶの疲れた」「なんで学ぶの」)と横軸=仕事の意識との相関です。紫で囲った設問ではA・BとC・Dに大きな差がみられ、社会人の学びを促進する上で、個人の仕事への意欲喚起やキャリアの実現が重要と示しました。

また、右のチャートは、「なんで学ぶの層」へ、「今後、どのようなきっかけがあれば学習すると思いますか?」と尋ねた調査結果です。「仕事で必要になる」「職場から求められる」が上位結果となり、企業や組織が一体となった以下のアプローチが有効と説明しました。

アプローチ(例)

  • 目指す方向性について、企業と従業員でコミュニケーションする機会を持つ
  • リスキルと育成後に活躍する場を用意する
国内外の学習トレンド

講演中盤では、Udemy Business顧客企業の利用状況を基にした3つの学習トレンド(以下、パワースキル例)を紹介し、Udemy Businessを日本で利用中の企業約800社の受講講座TOP10を共有しました。

Udemy Businessのご紹介

後半では、Udemy Businessのソリューション概要を紹介しました。Udemy Businessは、アメリカで創設されたUdemy社が法人向けに提供するサービスで、受講者からの評価などの観点で一定の基準を超えた良質な8,800講座を年間定額による学び放題で提供するサービスであると共有しました。

続けて、サービス利用事例を紹介しました。例えば、パナソニック コネクト様は、ソリューションビジネスを牽引する人材育成のためにUdemy Businessを導入し、学びを通じて、社外でも通用する力を身に着け、市場価値を高めてほしいという狙いから、Udemy Businessを利用しています。

また、三井住友フィナンシャルグループ様では、金融業界でDXが加速する中、「デジタルユニバーシティ」を立ち上げ、2021年からグループ全従業員を対象に「デジタル変革プログラム」を推進する上でUdemy Businessを利用していると共有しました。

自律的なキャリア形成と学びを促すデジタルな仕組みとは

SAPジャパン株式会社 人事・人財アドバイザリー本部 ソリューションスペシャリスト 中園 実央

「リスキリング」の重要性と求められるアクション

冒頭、中園は、リスキリングを進める上での課題とテクノロジーソリューションで実現するリスキルのアクション例を示しました。

実行可能なキャリアプランの立案

次に、SAP SuccessFactorsのデモンストレーションと共に具体的なイメージを紹介し、キャリア開発目標の設定イメージを共有しました。

SAP SuccessFactorsでは、キャリア開発目標を設定する際、職務要件で求められる能力レベルと現在の自身の能力レベルを比較し、過不足を可視化でき、不足能力に対して、効率的な育成プランを設定できると説明しました。

さらに、AIを活用した機能も提供しており、中長期的に可能性のあるキャリアを社員に提案することで、幅広い選択肢の発見につながり、自律的なキャリアを考える一歩になると紹介しました。

Udemy Business x SAP SuccessFactorsによる自律的な学びの促進

続いて、中園は、Udemy BusinessとSAP SuccessFactorsを活用した学びの促進イメージを紹介し、システムがお勧めの研修を推奨し、自社で作成した研修だけではなく、Udemy Businessなどの外部研修も含め、効率的に管理できると説明しました。

また、研修カタログの検索や興味あるトピックに合わせて、社員一人ひとりが、学びたいものを学びたいときに学べる環境を提供できると紹介しました。

社員の学習状況やニーズを把握

後半では、研修運営を担う人材開発担当目線のソリューションイメージも紹介しました。

例えば、受講実績の分析レポートでは、部署別の研修受講実績やどんな研修が頻繁に受講されたのかを、容易に把握できると説明し、さらに、学習状況や受講者アンケートをもとに教育プログラムを改良するためのヒントをスピーディーに把握できる分析イメージを紹介しました。

これらにより、研修運営の立場で、集計作業や俯瞰的に全体像を分析する手間を減らし、データドリブンで今後の教育プログラムを見直すことができると説明しました。

以上、セミナー当日の内容をハイライトで、ご報告いたしました。

当日の講演内容は、こちらのリンクで配信中です。是非、ご視聴ください。

どうぞよろしくお願いいたします。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

連記事

SAPからのご案内

SAPジャパンブログ通信

ブログ記事の最新情報をメール配信しています。

以下のフォームより情報を入力し登録すると、メール配信が開始されます。

登録はこちら