「インテグレーション」は、クラウドのメリットを活かすための鍵
作成者:晋 順徳 投稿日:2013年11月6日
SAPジャパンの晋(ジン)です。今回は、クラウドのメリットを最大限に活かすためのキーワード「インテグレーション」についてご紹介したいと思います。
ビジネスプロセスをクラウドに統合(インテグレーション)するのはワクワクするチャレンジですが、今ではクラウドのメリットを活かすための鍵であり、ビジネス戦略に欠かせない選択肢のひとつとして認知されつつあります。クラウドテクノロジーは、もはや将来の可能性ではなく、現実的な手段であり、柔軟性、拡張性、安全性に優れた業務基盤を構築するための鍵を握っているのです。
すでに多くの企業が何らかのクラウド戦略を導入しており、コラボレーションの迅速化、プロセス実行の円滑化、さらには文書やプログラムにリモートアクセスできる利便性といったメリットを実感しています。下に示す図(出典:「Connecting the Cloud: The Rewards of Integrated Platforms(クラウドへの接続: 統合プラットフォームのメリット)」の図)は、クラウドテクノロジーの導入を進めているIT部門と業務部門の経営幹部を対象として、Oxford Economics社が実施したグローバル調査の回答結果です。
この調査結果は、「クラウドコンピューティングは貴社の戦略や重要なビジネス目標とどのような関係にありますか?」という問いに対する複数選択の回答の結果を、“クラウド活用のリーダー的企業”と“それ以外の企業”で比較しています。
この調査によりますと、「クラウドを活用することで、ビジネスのペースに合わせてイノベーションを推進し、急速に変化する市場ニーズにリアルタイムで対応している」という回答が最も多い結果となっています。また、いずれの回答も“クラウド活用のリーダー的企業”によるものが高い比率となっています。
しかし、新しいテクノロジーの常ですが、メリットと並んで課題も存在しており、クラウド導入の取り組みを成功させるためには、そうした課題に対応して解決しなければなりません。
クラウドへの統合時、特に初期導入後に企業が直面する大きな課題は、さまざまなクラウド環境間の「連携」とコミュニケーションを促進して、シームレスなコラボレーション環境を実現することです。これからのクラウド活用においてこの概念は重要と思われますし、多くの拠点にまたがって、あるいは国境を越えて事業を展開する企業にとっては必須の要件です。ただし、異なるクラウドテクノロジーを結びつける実際のプロセスは、言葉で表すよりも複雑です。
こうしたクラウド統合戦略を導入するためには、周到な準備と適切な基盤選定が必要となります。十分な能力をもつ専任の管理チームを編成して、インテグレーションツールに投資し、サービス提供事業者を活用することになるでしょうし、場合によってはインテグレーション作業をサードパーティーのベンダーにアウトソーシングすることも考えられます。しかし、この投資には十分な見返りを期待できます。どの選択肢を取るかは総合的な戦略と予算に応じて決まりますが、複数のクラウド環境が相乗効果を発揮し始めれば、どの業務チームもコラボレーションを通じて競争優位性を高めることが可能になり、投資効果をはっきりと実感できるようになります。
そして、クラウドへのインテグレーションのメリットはそれに留まらず、生産性の向上、イノベーションのリアルタイム化(およびその取り組みの迅速化)、業務連絡や顧客対応の効率化など、さまざまな領域に広がっていく可能性があるのです。
出典:Making Your Clouds Communicate Through Integration 投稿者 Jen Cohen Crompton
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