あらためて考える、財務部門にとってのビッグデータ~3つの「V」と、取るべきアクション~

作成者:SAP編集部投稿日:2013年12月18日

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Stack of File Folders on Businessman's DeskIT業界の言葉であるビッグデータは、一般メディアでも多く取り上げられ、もはや経営に関するビッグワードとなりました。しかし、「データ」という言葉から連想するイメージのおかげで、ITだけの話と思われている方も多いかもしれません。これほどまでにビッグデータが注目されている理由は、事業の意思決定に与える影響力の大きさにあります。ビッグデータを有効に活用することにより、データの嵐を金脈へと変えることができるのです。

ビッグデータは財務計画担当者にとって、どのような意味を持つのでしょうか。ビッグデータを「自分ごと」ととらえるためにも、財務計画担当者にとってのビッグデータの意味を考えてみましょう。

ビッグデータの本質

ビッグデータ活用が注目される背景には、複数のテクノロジーの進歩があります。

bigdata

インターネットの普及が、情報の共有とコラボレーションを可能にしたあと、モバイルデバイスが情報アクセスから場所や時間といった制限を取り払いました。それに伴い、ソーシャルメディアが瞬く間に拡大。消費者を発信源とする膨大なデータが生まれました。同時にビジネスのデジタル化が、業務遂行のためのデータ量の増大に拍車を掛けています。こうしてデータが膨れ上がる一方で、それを処理するためのテクノロジーも大きな進歩を見せます。データ収集の自動化を可能にしたセンサーテクノロジーや、多くの人々にアクセスを開放したクラウドコンピューティングがその代表的なものです。またインメモリーストレージやインメモリーコンピューティングといった技術は、データ処理の高速化に大きく貢献しています。

このように、大量に生まれるデータと、その分析を可能にするテクノロジーの進化によって、これまで不可能だと思われたことができるようになったのです。それは、過去のデータの分析にとどまらず、これからの未来をも予測するテクノロジーへと進化を続けています。この本質を理解することで初めて、財務担当者はビッグデータを金脈へと変えることができるのです。

「データの大海」に乗り出す―量(Volume)

IDCによると、ビッグデータ市場は年平均40%の割合で成長し、2015年には169億ドルに達すると予測されます。ビッグデータという「データの大海」が、今後さらに拡大していく中で、膨大なデータと対峙する際、財務担当者には次の3つを念頭に置くことが求められます。

  1. 顧客や業務運用の理解にどう役立てるか
    顧客の反応、行動パターンなどをもとに、コスト削減や販売予測を実施する
  2. 競合他社の理解にどう役立てるか
    競合との比較を通じて、自社の強み・弱みを理解する
  3. 組織のポジショニングに有効な情報をどうつかむか
    自・他社のデータや環境要因の分析から、自社の戦略と目標達成能力を検証する

「この情報は意思決定にどのように関連するのだろうか」という視点から、上記3つのポイントを自らに投げかけ続けること。それこそが「データの大海」から適切な情報を選びとり、有効活用へと導きます。

「加速するスピード」に挑む―速度(Velocity)

スマートフォンやiPadといったモバイルデバイスの普及と、Facebookをはじめとするソーシャルメディアの広がり。これらの相乗効果によって、近年データが生じる速度は飛躍的に増大しています。あまりに急激すぎるとも言える変化ですが、そこには財務担当者にとってのメリットも確実に生じています。具体的には以下の2点が挙げられます。

  1. フィードバックループの即時化
    データ速度の増大に伴い、リアルタイムのモニタリングと分析が可能になりました。これによって、財務担当者は計画した対策へのフィードバックを瞬時に得られます。その結果、調整や改善のための行動も即座に起こせるようになっています。
  2. バッチ管理サイクルからの解放
    リアルタイムのモニタリングが実現すれば、継続的なトレンドラインを見ながら実際の結果を追うことができます。そのため、財務担当者は月次および四半期ごとのバッチサイクルから解放され、さらには各期の結果に対するタイムリーな警告をも受け取ることができます。

「複雑さの大海」を渡る―多様性(Variety)

あらゆるデータがデジタル化され、その種類は多様化の一途を辿っています。財務担当者は、トランザクションデータに加えて、顧客の行動履歴や品質計測値といった財務以外のデータも使いながら、売上に関する予測までもできるようになっています。社内だけでなく、顧客の行動履歴といった外部のデータを使いながらインサイトを引き出せる点は、従来のデータに関する取り組みとの最も大きな違いの一つです。

こうした予測ロジックは、その適用範囲を広げることでさらに有効なものとなります。具体的には、センチメント(感想)分析などのツールを用い、顧客からのフィードバックを獲得することで、余裕のある対応が可能になるといった効果を狙えるのです。こうしたツールは、財務担当者にとってまだ新たな領域と言えます。

財務計画担当者はいま何をすべきか

ここまで量・速度・多様性の3つに焦点を当てながら、ビッグデータへの対応について見てきました。最後にビッグデータに対する新たな取り組みへ向けて、有効なクイックスタートを3つ紹介します。

  1. 収益明細など、既存領域におけるロジック図の作成
    過去に遡って顧客との接点をすべてリストアップし、ビッグデータ活用が有効と思われるポイントを特定
  2. 管理フレームワークへの影響の評価
    目下のプロセスからフレームワーク図を開始し、ビッグデータをすでに活用している領域と、これから活用が期待できる領域を抽出
  3. 外部データソース活用のメリットを検討
    サードパーティーが提供する財務データや経済動向に関するデータを調査し、活用する価値があるか吟味

近年のビッグデータ活用の主要トレンドは、「コスト削減の推進」と「より多くの情報の活用」です。テクノロジーにかかるコストが下がっている現在、この2つを同時に満たすことが十分可能な段階に来ていると言えます。

このように、財務計画担当者は、ビッグデータの本質を理解するとともに、具体的な適用可能性の検討とそれを使いこなす力が求められます。3つの「V」と、財務計画担当者向けの行動項目の詳細については、財務部門の視点から紹介したホワイトペーパーをご覧ください。

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