拡がる3Dの業務活用の可能性


こんにちは。SAPジャパンの高橋です。近年の3Dプリンターの普及もあり、3Dを使った製品情報の取り扱いはますます一般的で、身近なものになりつつあります。主として組立製造業で使われている3D CADも、無料のものから非常に高価で多機能なハイエンドのものまで、さまざまなソフトウェアが市場に存在します。しかし、3Dが活用されていると言っても、企業の中での利用となるとまだまだ設計部門における活用が主流で、その他の部門での活用の余地は大いにありそうです。

3D CADデータは、製品の外観や形状、色や素材感などが視覚化されているだけでなく、製品に関するさまざまなデータが内包されています。たとえば、製品の部品構造、製品や部品のスペック、素材、品質要件など。つまり3D CADデータは、外観や形状も含めた、製品情報そのものと言うことができそうです。

製造業においては、さまざまな部門で製品に関する何らかの情報を必要としています。そして、必要な情報が一度にわかるような環境が求められています。生産技術部門では、生産すべき製品を最適な手順で組み立てるための工程を設計するために製品情報が必要でしょうし、調達部門ではサプライヤーや外注先に提示するスペックが、必要な製品情報と言えます。また、マーケティング部門では製品を魅力的にプレゼンテーションするために、製品画像や写真を必要としますが、これも製品情報ということができます。

たとえば、次のような製品構成は、従来から使われている表現方法です。

photo1

画像1. 製品構成ツリー

これに、次のような画像が加われば、どのような製品かが一目でわかります。

photo2

画像2. 製品の3Dによる視覚化

さらに、次のように自由に部品を分解することができれば、その製品がどのような部品で構成されているか、直感的に理解することができます。

photo3

画像3. 3Dモデルを各部品に分解

さて、これらの視覚的な情報は、製品や部品の形、色、外観を認識するだけにはとどまりません。これらの視覚情報をバックエンドの業務システムのデータと組み合わせれば、次のような分析も可能になります。


映像1. 3Dオートバイのダッシュボード: 業務データと連携した分析 (ナレーションは英語、2分)

このバイクの例では、3D情報から任意のパーツを選択すると、その生産量や在庫、生産国分布を分析できるようになっています。そして、究極的にSAPが描く将来像は、次のようなものです。


映像2. Open your eyes – with SAP Visual Enterprise(*) (ナレーションは英語、3分44秒)

SAPは、SAP 3D Visual Enterpriseおよびその他のアプリケーションと連携することで3Dの広範な業務利用を可能にするとともに、業務プロセスに沿って活用できる環境を提供していきます。

次回以降では、さまざまな業務における活用例やSAPのほかの業務システムとの連携などについてお伝えしていきたいと思います。

SAP 3D Visual Enterpriseに関する資料をパートナー企業向けPKMにアップしましたので、一度ご覧ください。
http://service.sap.com/partnerportal/japan
※こちらのリンクはSAPの認定パートナー企業の方のみアクセス可能です。アクセスにはIDとパスワードが必要です。
(*) 現在は、SAP 3D Visual Enterpriseという名称になっています。