SAP BusinessObjects BIハンズオンセミナー潜入取材 ――第1回:BIのセルフサービス化が生み出す新たな価値


こんにちは、SAPジャパンの瀬尾です。最近さまざまなメディアで目にする、ビッグデータ解析やクラウドによるリアルタイムデータ活用。あらためてビジネスインテリジェンス(BI)の重要性に注目が集まっています。しかし、各ベンダーから提供される多くのBIソリューションはデータ分析の高度な専門知識が要求され、このことがビジネスシーンにおけるデータ活用の大きな障壁となっていることは、みなさまが日々実感されている現実だと思います。先日SAP ジャパン本社で開催された「SAP BusinessObjectsハンズオンセミナー2014」は、簡単な操作によって高度なデータ分析と業務効率の飛躍的な向上を実現できるSAPの最新BIソリューションを参加者のみなさまにハンズオンで体験いただくことで、データ活用におけるデータアナリストとナレッジワーカーの壁を解消するための貴重な機会となりました。

この連載では、3回シリーズで東京では毎月、大阪では3カ月に一度開催しているハンズオンセミナーの内容をご紹介していきます。

BI のセルフサービス化によるビジネス効率の向上

まずセミナーの冒頭でハンズオンの講師を担当したSAPジャパンのSenior Solution Engineerの大岩より、「SAP BusinessObjects BI Platformは、ユーザー企業における情報活用の進化を支える、いわば全社標準のBI基盤としてご利用いただけるものです。従来のような専門のアナリストだけでなく、社員一人ひとりが必要に応じて自由にデータ活用を行える。つまりBIのセルフサービス化を可能にして、ビジネスのパフォーマンスを最大化することができます」と、SAPが提供するBI Platformのコンセプトを説明し、続けて以下のように製品の概要説明を行いました。

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SAPが提供する情報活用プラットフォーム

エンドユーザーとシステム開発・管理者双方の業務効率アップに貢献

SAP BusinessObjects BI Platformの主な特長としてまずあげられるのが、エンドユーザーとシステム開発・管理者双方の業務効率を向上させることです。具体的には、①BIフロントツールへの共通ポータルを提供 ②Active DirectoryやLDAPなどの認証によるシングルサインオンといった、BIを利用する際のアクセスのシンプル化とユーザービリティの向上。また運用者や経営陣にとっては、③一元管理による効率的なITガバナンス ④スケールアップ、スケールアウトによる大規模システム構築への対応といった、管理面での品質向上やビジネス側の要望に即応できるアジリティ、フレキシビリティといったメリットが期待できます。

「とりわけ、IT統制をサポートする管理機能は充実しており、セッション管理やサーバー管理など基本の機能に加え、システム稼動状況のモニタリングや異常発生時のアラート、そして監査ログなどコンプライアンス面での強化が実現できます」(大岩氏熱く語る)

一方、データベース内部の専門用語を、ユーザーが使い慣れたビジネス用語に自動変換し、分析やレポート作成を行える「ユニバース(業務別目的別ビュー)」機能は、BIのセルフサービス化を促進するうえで非常に有効です。

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現場での情報活用を促進するユニバース(業務別目的別ビュー)機能

またSAP BusinessObjects BI Platformでは、大きく「情報の発見と分析」「気づきを与える直感的な表現」「定形・非定形帳票」といった3つの観点から製品をカテゴライズしています。

「業務要件によって利用ツールを分けると複雑になるのではないかとよく聞かれますが、ユーザーインターフェースの統合やユニバースによるデータソース一元的管理機能によって、ユーザー自身はどの製品を使っているか意識せずに利用できます」(大岩氏さらに熱く語る)

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SAP BusinessObjects BIではユーザーごとに適切な特長を備えたツールを提供

3つのBI要件に即した製品カテゴリーと多彩なツール群

では、上で紹介した3つの製品カテゴリーごとに代表的なツールと特長を見ていきます。

①   Discovery&Analysis:情報の発見と分析

BIのセルフサービス化においては、情報利用の専門知識を持たなくとも、誰もが容易に、かつ迅速にほしい情報を発見・処理できる手立てが必要です。膨大なデータの中から、直感的に目指す情報を取り出し活用するためのツール2つをご紹介しましょう。

まず、SAP BusinessObjects ExplorerはWebベースの検索ツールで、ユーザーがほしいキーワードを入力すると画面が自動生成され、商品などをどんどん絞り込んでいけます。また、ファセットナビゲーション機能を使って、直感的にデータを発見できる点も大きな特長です。たとえば、検索する商品を選択すると、対応している件数や売上金額が即時に集計・表示されるため、Googleのようなネット検索やナビゲーション感覚で、大量データの中から容易にほしい情報を発見できます。

SAP Lumiraは、ユーザーが(DWH上にはない)自身のPCにあるさまざまなデータを結合・加工・分析し、結果として得られた知見を共有化できるツールです。クライアントPC上で動くため、従来のようにシステム部門にデータ抽出を依頼する手間やBIシステムからデータをダウンロードして表計算ソフトで再加工する手間などが省けます。この結果、データを発見するまでのリードタイムを短縮し、アクションを起こすまでの一連のワークフローを迅速化できます。

単純に検索するだけでなく、データそのものの加工もできるため、たとえばデータベースのデータとローカルにあるExcelなどのデータを結合して新しいデータを作り、再度Excelで配布するといったことも可能にします。

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高度な洞察をスピーディに実現するSAP Lumira

SAP BusinessObjects Analysis for Office/OLAPは、OLAPデータベースにアクセスする製品です。OLAPデータへのアクセスの方法としてはMicrosoft Officeにプラグインを入れてアクセスするAnalysis for Officeと、Webブラウザを経由してアクセスをするAnalysis for OLAPの2種類をご用意しています。高度な多次元分析を、エンドユーザーが手軽に利用する環境をサポートします。

予見分析ツールとしては、SAP InfiniteInsightがあります。このSAP InfiniteInsightには2つの機能があります。1つ目は、ユーザー自身がアルゴリズムを選択してフロー図を書くようなイメージで、独自の分析モデルを自由に構築できる機能です。オープンソースのRを使った分析シナリオのパッケージングも可能で、より幅広いマイニングロジックの構築が可能です。2つ目は、機械学習のエンジンを使って短期間でより多くのモデルを作れる機能です。ユーザーはアルゴリズムを意識することなく、従来数週間かかっていた分析モデルを数日で実装できるため、よりビジネスユーザー向けのマイニングソリューションと言えます。

②   Dashboards&Apps:気づきを与える直感的な表現

SAP BusinessObjects Dashboardsは、PCのブラウザやタブレットからの閲覧のみならずPowerPointやPDF上にダッシュボードイメージを埋め込んで分析することができます。複数のグラフのマッピングやドリルダウンなども可能で、より直感的な分析をマネージメントの方に提供できます。

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下のツマミで表示地域を移動するとグラフも合わせて変動する

SAP Design Studioは、JavaScript ベースの言語が使える製品です。このため高度な開発が可能で、SAP HANAやSAP Netweaver BWへ接続した大規模なシステムとの連携も行えます。SAP NetWeaver BWにおける階層データのサポートや通貨変換などもサポート済みです。また、画面はHTML5で作成されるのでモバイルでのBWやSAP HANAをデータソースとしたダッシュボードの配布が容易になります。

③   Reporting:定形・非定型帳票

SAP BusinessObjects Web Intelligenceは、複雑なデータ抽出条件を直感的なドラッグ&ドロップ操作でユーザー自身が行え、データの加工や最終的な帳票作成までを実行できるレポーティングツールです。クロス集計、ドリルダウン・ドリルアップ、分析軸の入れ替えなどの動的な帳票閲覧、さらに非定形分析用途をサポートしており、ユーザーのセルフサービス化を支援します。

SAP BusinessObjects Crystal Reportsは、定形帳票に特化したツールです。罫線が複雑に入り組んだレポートなど、ピクセル単位での制御が必要となる印刷用途に使う帳票の作成に適しています。

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複雑に入り組んだ提携帳票を提供するCrystal Reports

現場のデータ活用からメタデータ管理までをトータルにサポート

さらに大岩氏は、タブレットを中心としたモバイル領域でのデータ活用についても言及します。現在、上述したすべてのソリューションは、BO Mobileの機能を用いてiPadやAndroidなどの端末でも確認できるようになっています。さらに、レポートに注釈を入れてメールで即座に配信するといったモバイルならではの機能も提供されています。

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外出先でレポートに注釈を入れてメール送信なども可能

このほか、SAP HANAやSAP IQによるデータウェアハウス基盤、データマネージメント基盤などにも触れ、大岩は「BIのセルフサービス化を推進して、現場のパフォーマンス向上と業務効率アップを重要なテーマとする一方で、こうしたビッグデータや大規模データウェアハウスとのシームレスな連携を図り、なおかつ情報ガバナンスという側面までもトータルにサポートできることが、SAP の情報活用プラットフォームが提供する最も大きな特長であり、みなさまにとってのメリットです」と語り、概要紹介を締めくくりました。

次回は参加者のみなさまにも体感いただいた、実際の業務データを使ったSAP BusinessObjects BI Platformの最新機能についてご紹介します。

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