在庫と顧客サービスレベルのバランスをどのようにとっていくのか~ 旧Smart Ops改めSAP Enterprise Inventory and Service-Level Optimization ~


SAP李です。今回はSCMのトピックとして在庫と顧客サービスレベルのバランスに関するソリューションについてご紹介します。

「もの」を取り扱っている企業だと必ずでてくる課題として「在庫」問題があると思います。「在庫」と一口に申しあげても、さまざまな切り口での原因や課題があり、取り組むソリューションやアプローチもさまざまかと思いますが、今回は特に在庫金額と顧客のサービスレベルのバランスをとるにあたってどのように最適な安全在庫設定をするかにフォーカスを当てたいと思います。

在庫の古典的な課題「在庫配分、安全在庫設定の最適化」

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製造業ではなくても、流通小売や中間卸、販売店など、サプライチェーンの連鎖が複雑なほど在庫課題が多いと思います。

製造工場、マザーDC、3PL任せの倉庫や、販社の持っている営業倉庫、一番顧客フロントにあるエリア倉庫などエリアや用途もさまざまですが、その用途や属性を考慮し、適正在庫水準の設定や供給管理ができているかというとなかなか難しいのが現状かと思います。

また、「在庫」となるとキャッシュに直結する要素なので、適切な売りにつなげるために多数確保すればいいというものでもなく、在庫金額が膨れて財務諸表の数字を悪化させる要因であります。かといって在庫設定水準を低くしてしまうと失注をおこして販売機会損失を引き起こすのみならず、場合によっては顧客満足度も悪化させてしまいます。

このように、顧客への適切なサービスレベルを維持しながらいかに最適な在庫を各拠点で保有できるよう計画をたてるのかという、多くの顧客における課題に対してSAPは現在、SAP Enterprise Inventory and Service-Level Optimizationをご紹介しております。こちらは以前Smart Ops社の製品でしたが、現在はSAPが買収を行いSAPソリューションとしてご利用いただけます。

SAP Enterprise Inventory and Service-Level Optimization

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SAPではこれまでも、SCMソリューションであるSAP Advanced Planning and Optimizationなどで在庫の供給配分や安全在庫ソリューションもご提供してまいりましたが、この度SAP Enterprise Inventory and Service-Level Optimizationも新たなソリューションとしてご提供が可能となっております。

特徴としては、顧客のサービスレベル(オーダーに対して必ず100%納品するのか、90%とするのかなど)の設定水準に応じて、リードタイムや補充サイクル、また顧客フロントの倉庫なのか工場隣接のDCなのか物流コストなどの要因も含めた各拠点での在庫保有コストを考慮に入れた適正な安全在庫計算やシミュレーションを行います。またこれを個別レイヤーでの計算ではなく、それぞれの拠点属性を全体として考慮にいれたマルチステージ(ストックポイントの各階層単位での在庫計算ではなく、複数ストックポイントまたがる全体)で計算することで、サプライチェーン全体での最適化を計画シミュレーションします。

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また、ソリューションとしては最適計算を実施する前の分析から実際各インプットパラメーターで与えた各情報より各拠点の適正な安全在庫を計算し、SAP Advanced Planning and OptimizationやSAP ERPのマスターと連携して更新したり、またWhat-If分析など意思決定のためのシミュレーションも実施可能です。

ご興味のあるお客様については特定のスコープや対象商品を限定しこのソリューション導入した場合のROIなどアセスメントサービスなどもご用意がございますので、ぜひ新しいアプローチとしてSAP Enterprise Inventory and Service-Level Optimizationもご提案ください。