製造業の「モノ」から「コト」への事業変革。サービス事業の強化の流れ:その⑥ SAP機能(顧客管理/調達/利益分析)


SAP桃木です。製造業の「モノ」から「コト」への事業変革。今回は6回目です。

これまでの5回を通じて、事業変革が求められる理由や、各部門への影響、ITの変化などに焦点をあてたケーススタディを取り上げてきました。今回は、前回に引き続き、この変革に対してご支援できるSAPのソリューションをご紹介します。

1回目:なぜ注目されているのか
2回目:各部門に求められる変化
3回目:ITに求められる変化
4回目:ケーススタディー 歯科器具業界を例に
5回目:SAP機能(課金/組み立て/社内ソーシャル)

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「コト」を提供するには、単品の「モノ」を売る際とは異なり、複数の商品、オプション品、サービスや金融商品などを組み合わせることが必要になる。その中で、お客様をより深く理解することが必要であり、お客様のやりたい「コト」を実現するために自社の商品だけでなく他社商品も組み合わせた提案が必要であり、それらの複雑なビジネスが儲かっているか(もしくは儲かりそうか)を判断できる必要がある。そのような変化を支える機能を紹介する。

④効果的な顧客洞察を実現するSAP Customer Engagement Intelligence

自社が作っている「モノ」を提供するのではなく、お客様が求める「コト」を提供しようとすれば、おのずと

  1. お客様理解を深める必要が高まる。また、お客様は初対面の人に自分が求める「コト」を話すことはないわけで、
  2. お客様と徐々に関係を深めていくことも求められる。時にお客様は自分が求める「コト」がちゃんと意識されていないこともある(潜在的ニーズ)。そうなると、
  3. 同じようなお客様が持っていた「コト」の要求から仮説を立てる必要もある。また、これまでの
  4. お客様とのお取引履歴やコミュニケーション履歴からお客様が求める「コト」が見えてくることもある。

このような不確かで、読心術が求められるような俗人性の高い業務を、これからはお客様と接する担当者全員ができるようにならなければならない。

SAP Customer Engagement Intelligenceは、これらのことを誰もが簡単にできるようになるさまざまな機能を提供している。

1. お客様の理解を深める、360度の顧客情報

お客様の属性情報だけでなく、お客様と他のお客様との関係、メールなどのコミュニケーション履歴、お客様のFacebookやTwitterアカウントが分かればソーシャル動向など、お客様が求める「コト」に関する情報が自動的に集約される。

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2. お客様との関係を深める、関係強化方法論の機能

お客様との関係を深めるには、”理”の関係(自社がお客様の役に立つことの納得)と”情”の関係(「かわいいやつ」に代表される会いたくなる)の両方を深める必要がある。お客様との関係の段階に応じて、有効な打ち手が変わってくる。(たとえば、初対面でプレゼントをわたされたら不信感が募るだろう)

お客様とのこれまでのコミュニケーション履歴から、お客様との関係の段階を把握し、その段階で適切な”理”と”情”の打ち手が自動的に提案される。

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3. お客様の求める「コト」を高精度で仮説を立てる、予測分析の機能

個々のお客様の情報だけで、お客様の求める「コト」の仮説を立てることは難しい。同じようなお客様群で求められた「コト」を抽出し仮説を立てることができる。

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4. お客様とのコミュニケーション履歴を管理し傾向を分析する、履歴分析の機能

お客様の情報、お客様との取引履歴、コミュニケーション履歴などの傾向やテキスト情報を、マイニング技術を使って抽出。お客様が興味を持っていると想定される「コト」が自動的にあぶりだされる。

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詳細はこちらからご確認ください。

⑤   お客様への「コト」の提供に必要な商材をすばやく探し協業するBusiness Network

お客様が求める「コト」を提供するには、自社が提供してきた「モノ」だけでは事足りないことが多い。他社が提供する商品やサービスを組み合わせて提供する必要がある。SAPが提供するBusiness Networkを使えば100万社の企業に欲しい商品やサービスの見積もりを取り、それらの企業と共同プロジェクト企画機能を使ってコラボレーションを迅速に行うことができる。

詳細はこちらからご確認ください。

⑥   収益の分析とシミュレーションを実現するSAP Profitability and Cost Management

「モノ」のビジネスの収益は、売上-原価=収益という式と、時間の概念は仕掛によって解ける。

「コト」のビジネスでは、役務サービスの原価(人件費など、詳細情報が不足していることが多い)、利用量に応じた価格体系、消耗品モデルにおける後から付いてくる利益など、より複雑な収益管理が必要だ。

また、値引をした際には製品に対する値引率と付帯サービスに対する値引率が異なることや、協力会社への支払い金額(レベニューシェアモデル)も変わってくることがある。

収益の分析の切り口に関しても、これまでは「モノ」単位での分析が中心だったが、顧客単位、顧客群単位、事業単位、「コト」単位など切り口が広がってくる。

SAPを使えば、このような複雑な収益の多角的な分析と、様々なシナリオに基づいたシミュレーションを行うことができる。

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詳細はこちらからご確認ください。

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2回にわたりSAPの機能をいくつか紹介してきたのですが、書いていく途中で紙面が足りないことに気付きました。あと10個くらい紹介したい機能がありましたが、読んでいただく皆様には他にもっと有用な情報があるので、これくらいにしておきます。(あと数回でこのブログも終わりです)

次回は、「モノ」から「コト」のテーマに関係する考え方。Customer Experience Management(顧客経験管理)について少し触れたいと思います。