BYOD(私物デバイスの業務利用)で考慮すべき事とは?SAPが実践するモバイル活用

作成者:井口 和弘投稿日:2012年6月25日

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読者の皆様、SAPジャパンの井口です。前回はモバイルアプリケーションを開発、運用するプラットフォームに求められている10のポイントについて解説しました。さて、意外かもしれませんが、実はSAP自身が世界最大規模のモバイル利用企業であり、BYOD(Bring Your Own Device…私物デバイスの業務利用)を活用しています。

第3回目となる今回は、皆様のご参考になればと思いSAP自身のモバイルデバイスの活用を、BYODを中心にご説明させて頂きます。

SAPは世界第二位のタブレットユーザー

2012年の年初の段階で、SAPは18,000以上のタブレットを含む40,000以上のモバイルデバイスをグローバルで展開しており、タブレットは日本を含む全営業部門で配布されています。また、企業としてのタブレットユーザー数は世界第二位の規模になります。

これらは会社資産のデバイスで、BYODに関してはこれとは別に同数が展開されています。実際、私自身もiPadは自分のデバイスをBYODで利用しています。

弊社のようにBYODが任意の場合、BYODを行う理由はさまざまだと思いますが、私のような新しいものを使いたいタイプの人間は、自分の好きなデバイスで業務が出来ると、純粋に楽しく仕事ができます(少数派なのかもしれませんが…)。

会社としても、新機種が発売される度にデバイスを交換することもできないですし、コスト削減になっているかなと思います。

利用開始まではわずか5分

実際にBYODするまでの手順は極めて簡単で、買ってきて箱を開けた状態から利用可能になるまではわずか5分程度です。

なぜそれ程短時間で終わるかというと、以下のように大半の手続きはセルフサービスで完結するためです。

具体的にはポータルで自分の電話番号やメールアドレスを入力すると、メールがデバイスに送られてきて、その先のリンクをクリックすることで、MDMクライアントのインストールやその後の登録まで半自動で行われます。

デバイスが登録された後は、デバイスのロックまでの時間やパスコードポリシーの変更、メール利用の設定プロファイルやネットワークアクセスのための証明書が配布され、より安全な形でデバイスを利用することがシステム的に強制されます。

このようにセルフサービスを活用することで、IT部門はBYODによるサポート負荷を低減できますし、利用者としても好きな時にデバイスを登録でき、満足度が向上します。

アプリケーションポータルでさまざまなアプリケーションを利用

自分のデバイスが会社の管理下に入った段階で、セルフサービスでさまざまなアプリケーションを検索、インストールすることができます。必須のアプリケーションはMDM(モバイルデバイス管理)により、システム管理者からプッシュでインストールの通知を行うこともできます。

【アプリケーションの展開方法】

SAPの場合は社内利用のアプリケーションが40以上、対外的なデモに関しては500以上ありますので、必要なアプリケーションをカテゴリーやキーワードで検索できることは利便性の向上に不可欠です。また、SAPのモバイルプラットフォームで開発されたアプリケーションのサーバ設定、アプリ実行定義などの設定情報をモバイルデバイス管理で自動的に配信されるので、ユーザーはダウンロードしたアプリケーションの設定に時間をとられず、すぐに利用することができます。

 BYODの展開にあたって考慮しなければならないこと

ここまでの話を読まれた方は、「そんなに簡単にできるの?」と思われるかもしれません。確かに一度決めてしまえば、今までご説明したように、かなり簡単にBYODを行うことができますが、実際には決めるまでのプロセスは実は色々あります。

【BYODで検討すべきこと】

まず、会社としては情報セキュリティ、個人としてはプライバシーの保護が最も重要なポイントになると思います。紛失時などのセキュリティを担保する必要があるので、ITの観点ではMDMのようなツールは必要不可欠ではありますが、一方、情報漏洩の観点ではIT以外での法的な拘束なども検討する必要があります。
他にも上の図にあるように、国ごとの法規制を踏まえた検討、また人事的な観点、さらには控除や税など、さまざまな部門を巻き込んでの検討が必要になります。

こうした検討を経て、SAPでは地域ごとに順番にロールアウトを行い、現在はほぼ全地域でBYODが適用可能になっています。

ちなみにSAPで世界に先駆けてBYODを採用したのは、他ならぬSAPジャパンでした。きっかけは1年前の震災になります。

震災直後のオフィスへの出勤が困難な状況下で、社内やお客様とのコミュニケーションを円滑にするために、SAPのトップマネージメントのBYODの承認とITの手続きはわずか2,3日で完了しました。その後、会社資産のデバイスを持っていない130人以上の従業員はリモートで業務の継続を行うことができました。

モバイルの活用状況などをモニタリングする仕組み

数千~数万台規模でモバイルデバイスを導入した場合、OSのバージョンごとの導入台数の分布やアプリケーションのインストール、バージョンの状況を適切に把握する必要が出てきます。

SAPではモバイルデバイスの利用状況を効率的かつ効果的に把握するために、SAP BusinessObjects BIソリューションをレポートや分析で利用しています。

また、SAPでは行っていませんが、GPS機能を使った位置情報と組み合わせた分析、レポーティングも可能です。

【モバイルデバイスからもモバイルデバイスの利用状況を確認】 ※以下はデモ画面

今回お話したモバイルの業務活用やBYODを支えるITツールとして、SAP自身もSAPモバイルプラットフォームを最大限活用しています。

本ブログでは、引き続きSAPが提供するモバイルソリューションに関するトピックについて、紹介していこうと考えています。今後もお付き合いいただけると幸いです。

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