モバイルによる破壊がもたらすチャンスとは──モバイル対応に向けた統合的アプローチを整理する

作成者:SAP編集部投稿日:2014年12月26日

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モバイルはコンピューティングの長い歴史の中で、企業がこれまで対処してきた最も破壊的なトレンドの1つです。しかし、多くのプラットフォームや製品から、自社のビジネスにとっての最適解を選択することは容易ではありません。そこで、今回は米国IDCが作成したエンタープライズモビリティにおける主要なトレンドと考察をまとめた最新のホワイトペーパーから、統合的なモビリティ導入へのヒントを探ります。

「コンシューマライゼーション」と「BYOx」が拓くビジネスの新地平

Businessman Using PDA in Hallway現在、情報通信技術(ICT)産業は、四半世紀に一度の新たなテクノロジープラットフォームへの移行期にあると言われています。現在、クラウドとモバイルをはじめとしたこの分野への投資は、企業における全ICT支出のわずか2割強にすぎません。

しかし、この分野への投資は2020年までに急速に増加し、支出増加分の9割を占めるまでになるとIDCは予測しています。とりわけ、コンシューマ領域で利用が進むモバイルデバイスのような最新テクノロジーをビジネス領域に採り入れる「コンシューマライゼーション」は、業務効率を飛躍的に高め、新しい成長分野開拓などのビジネスチャンスをもたらすと考えられています。

とはいえ、実際の導入は口で言うほど容易ではありません。ここでキーワードとなるのは、個人所有のデバイスやアプリケーション、ライセンスなどをビジネスの現場に持ち込む「BYOx」です。この実現にはOSをはじめ多様なモバイル環境をサポートするアプリケーション開発など、高度で複雑な技術対応がユーザー企業に求められてきます。

「包括的に統合されたソリューション」がモバイル導入のキーワード

ではモバイルエンタープライズの導入は、具体的にどのようなステップを踏んで進めていけばよいのでしょうか。最初に企業は、自社のモバイルワーカーとそこに必要なデバイスの数を見積もらなくてはなりません。すでにこの段階で、従来のICTシステムとは異なったモビリティ導入ならではの複雑性への対応が求められてきます。

①   モバイルエンタープライズ管理ソリューションとセキュリティ
IDCでは、当面は多くの企業で個人所有と企業所有のデバイスが混在する状況が続くと見ています。当然見積もりの課程においても、複数のOSが混在する環境を前提とし、それらを確実に管理できるモバイルエンタープライズ管理ソリューションが求められます。
もう1つのキーワードは、セキュリティです。モバイルデバイス導入がもたらすアクセスの急激な増加は、ビジネスの機密情報の量も飛躍的に増加させます。十分な情報セキュリティを担保できる仕組みを導入前に検討しておくことが不可欠です。

②   多様なニーズに応えるモバイルアプリケーション
モバイルアプリケーションの要件評価も、モビリティ導入における重要な課題の1つです。現在の企業システムは、複数の多様な業務への対応とアプリケーション連携が要求されます。当然モバイルアプリケーションにもB2CからB2B、B2Eといった広汎なユーザータイプや業務ニーズに対応できる柔軟さと、多様なアーキテクチャーとの連携を構築できるプラットフォームの柔軟さが求められてきます。

③   運用フェイズにおけるモバイルアナリティクス
さらに導入後も、ユーザビリティを向上させる継続的な取り組みが不可欠です。膨大な量のデータアクセスを迅速かつ詳細に分析してアプリケーションを絶えず改善し、モバイルワーカーのエクスペリエンスを向上させることが、利用の活性化には非常に重要だからです。どのタイプのユーザーがどんなコンテンツをどのデバイス上で利用しているかを見極めるには、クラウドを通じたモバイル アナリティクス機能の統合が必要になります。

このような一連のモバイルアプリケーションの企画・検討から開発・構築、そして運用・管理にいたるまでのプロセスを高品質に実現するために、企業は自社のIT部門の能力が十分であるかどうかを正確に把握し、検討しなくてはなりません。その結果、外部のサービスプロバイダーを利用すべきという結論に達した場合も、現在のサービスプロバイダーは、完全なセルフサービスからマネージドサービスまで幅広いニーズに対応しています。このため社内か社外かという二者択一ではなく、部分的な導入や組み合わせまでを含めた、自社の要件に応じた柔軟な導入モデルの検討が可能になっています。

モバイルソリューションの導入で目立つのが、検討開始から間もない企業の場合、「とりあえず」現状のニーズに対処できる製品を導入する、いわゆる「ベストオブブリード」の導入を選択するケースです。しかしIDCのレポートは、こうした企業ほど近い将来、プラットフォームからアプリケーション、コンテンツ管理にいたる包括的なモバイルソリューションが必要となる可能性が高いことを指摘しています。そうした点からも、長期的視点に基づいて統合された単一ベンダーによるソリューションを選ぶことが、最終的に技術面・ビジネス面双方での大きなメリットにつながるといえるでしょう。

長期的なICT戦略と投資保護を約束するSAPのソリューション群

ここまでご紹介したように、現在の企業におけるモバイルエンタープライズ導入では、統合されたポートフォリオを持ち、包括的なモバイルソリューションを提供している単一ベンダーを選択することが、導入の成功と長期的な活用を実現するポイントとなります。

IDCは今回のレポートで、SAPのモバイルエンタープライズソリューションが企業の長期的なICT戦略に対して柔軟に対応し、将来にわたる投資保護を担保できる点を、重要なポイントとして挙げています。ここでは、ソリューションを構成する製品やプラットフォームを簡単にご紹介していきましょう。

SAP Mobile Secure
SAP Mobile Secureは、信頼性の高いセキュアなエンタープライズモビリティ管理ツール群で構成されています。SAP Mobile Secure MDM(モバイルデバイス管理)、MCM(モバイルコンテンツ管理)、MAM(モバイルアプリケーション管理)の各ツールが、堅牢なモバイルセキュリティを提供します。

SAP Mobile Platform(SMP 3.0
SAP Mobile Platform(SMP 3.0)は、SAP HANA Cloud Platformを使用したSAPのモバイルアプリケーション開発プラットフォームです。SAPを始めさまざまなバックエンドシステムに接続するモバイルアプリケーションの構築・展開を、ハイブリッドクラウドまたはオンプレミスのプライベートクラウド上で迅速に実現します。

SAPモバイル アプリケーション
SAPモバイルプラットフォームで開発された業種および事業部門(LOB)のカスタムアプリケーションは、SAP HANAクラウドプラットフォームでも利用可能です。このため多様なモビリティのニーズすべてに単一のプラットフォームで対応が可能です。

SAPマネージドモビリティ ソリューション
SAPではモバイルネットワーク事業者、通信コスト管理事業者、システムインテグレーターなどのマネージドモビリティパートナーを通じてソリューションを提供しています。SAPパートナーはこれらのソリューションに、ユーザー企業のニーズに最適化されたサービスを付加することで、より効率的かつ効果的なソリューション管理を実現します。

導入事例

SAPのモバイルエンタープライズソリューション群は、すでに世界中の企業に導入実績を持ち、ビジネスの効率化とコスト削減に大きな成果をもたらしています。ここではIDCのホワイトペーパーに紹介されている事例を概要のみご紹介します。

●モントリオール交通局(カナダ)
SAP Precision Marketing(SPM)を利用して、登録利用者の嗜好や関心に沿った情報を乗客の携帯電話に配信。位置情報をもとに高度にローカライズ&パーソナライズされた新たなユーザーエクスペリエンスをリアルタイムに提供することで、公共交通の利用客を大きく増やした。

●ホールマーク カーズ(米国)
フィールドサービス部門に、ベライゾンワイヤレスがホスティングするSAPのマネージドモビリティサービスプラットフォームを採用。複数のデバイスやOSを統合されたプラットフォーム上に配置し、新しい事業戦略やインフラ導入の複雑性を大幅に低減して業務効率の向上に貢献した。

●ベライゾンワイヤレス(米国)
圧倒的な加入者数を誇るモバイルキャリアとしての専門知識と、SAPのアプリケーションに関する専門知識を活用し、SAPとの戦略的パートナーシップの下で、各企業の求めるさまざまなマネージドモビリティソリューションを迅速に構築・配備している。

※  上記導入事例およびSAPのモバイルエンタープライズソリューションについて、詳しくはホワイトペーパーをご参照ください。ホワイトペーパーは、こちらからダウンロードいただけます。

SAPエンタープライズモビリティ:複雑な市場に対する統合的アプローチ

多様な選択肢を提供するSAPのエンタープライズモビリティ

今回のホワイトペーパーの結びで、IDCはエンタープライズモビリティ戦略を策定する企業に対して、いくつかの指針となる提言を行っています。具体的には、

①    モバイルについて戦略的に考える
②    組織の現在と明日の可能性の「モバイルプロファイル」を作成する
③    既存の投資/人材の活用を図る
④    導入における問題の軽減を考慮する

といった項目です。これらを実行することでモビリティの提供するメリットを十分に享受し、単なるテクノロジーの寄せ集めではない戦略的なソリューション展開と社内リソースの活用、そして課題解決が実現されるとIDCは示唆しています。

こうした戦略的かつ包括的なモバイルエンタープライズソリューションの導入を検討される企業に対し、SAPは豊富で多彩な選択肢、モバイルエンタープライズソリューション群を提供しています。

SAPはクラウド、モバイルイネーブルメント、アプリケーション開発、管理そしてセキュリティまでを含む、広範なエンタープライズモビリティソリューションを統合して提供できる世界的なプロバイダーの一社です。私たちの広汎な領域にわたるソフトウェアおよびサービスパートナーとしてのサポートは、モビリティを成長と効率化の強力なツールとして活用したいと考える企業の皆様にとって大いに役立つことは間違いありません。

今回ご紹介したIDCのホワイトペーパーでは、企業のモバイルエンタープライズソリューションの導入におけるさらに詳しい留意点や方向性、そして SAPのソリューションについても詳しく触れています。ぜひダウンロードしてご一読ください。

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