ヨーロッパを中心にグローバルで携帯電話事業を展開するVodafone(本社:英国)はSAP製品を活用した長期にわたる事業変革を進めており、今回SAP ECC6.0からSAP S/4HANAへのアップグレードによる次世代の経営基盤構築を実現しました。このマイグレーションは、SAPの全顧客の事例のうち5本の指に入る最大級のSAP S/4HANA導入でしたが、プロジェクト総工期18ヶ月という迅速な導入の成功事例ともなりました。

Posted by 久松 正和
通信会社・ベンチャー企業・システムベンダを経て2017年にSAPに入社。通信業界および情報サービス業界向けにサービス開発およびデジタルトランスフォーメーションの戦略立案を行っています。最新の記事
記事総数:10
Vodafone:長期にわたるデジタル変革
作成者:久松 正和、投稿日:2020年10月19日
Vodafoneは、2020年現在、世界で3億加入以上のモバイルユーザと5000万のブロードバンド/ケーブルテレビサービスを提供し、収益は450億€、10万人の従業員を抱える、世界最大級のモバイル通信企業グループです。22カ国で自社ネットワーク設備を持ち、それを含めた48カ国でサービスを提供し、ローミングを含めたサービスを100カ国以上で利用できます。
インテリジェントエンタープライズへと歩み始めたデロイトアフリカ
作成者:久松 正和、投稿日:2020年5月27日
世界でも名だたるコンサルティングファームであるデロイト自身が、事業の方向性を変え、ITによって真のグローバルITコンサルティング事業に乗り出す様を説明し、日本の情報サービス産業の考えるべき道を考察しました。
今回は、アフリカにおける子会社であるデロイトアフリカが行った、より実効的なデジタルトランスフォーメーションについて、報告させていただきます。
サブスクリプションエコノミーを支える課金処理:インドの急成長通信会社ジオの取り組み
作成者:久松 正和、投稿日:2019年10月24日
最近、”サブスク”という言葉がよく聞かれるようになりました。もちろん皆さんご存知の”サブスクリプション”の略称です。ちょっと堅くまとめると、「長期の契約を元にした月額などの定期課金を軸としたビジネスモデルのひとつ」でしょうか。 この最近流行のサブスクですが、実は2000年頃からビジネスモデルについて考える潮流が始まり、さまざまなビジネスがサブスク化しています。過去に当ブログシリーズでもご紹介してきました。ここで、サブスクリプションを含む課金決済処理を武器にしている企業として、インドのリライアンス・インダストリーズ(RIL)が立ち上げたジオ(Reliance Jio Infocomm)という携帯通信会社を紹介します。
itelligence社の取り組みより — 社会課題の解決に向けたテクノロジーの活用
作成者:久松 正和、投稿日:2019年10月24日
私は最近、日本の通信企業様やITサービス企業様の経営計画を拝見させていただくことが多いのですが、多くの会社様が「社会課題の解決」を会社の経営理念やミッションに掲げていることにあらためて気づきました。しかしそもそも営利企業であれNPOであれ、政府でさえも存在する理由が何らかの課題解決であり、「社会課題」を解決するのはどんな組織であれ当然のことかもしれません。ちなみに弊社のコーポレートビジョンも”Help the world run better, and improve people’s lives.”です。
米国通信大手ベライゾンのデジタルトランスフォーメーションの推進力とは
作成者:久松 正和、投稿日:2019年6月20日
ベライゾン・コミュニケーションズ(以下、Verizon)は、世界100カ国以上で事業を行い、売上Verizon_Communications_Logo_20151300億ドル、利益155億ドル(金額にしてNTTグループの約2倍)をたたき出し、Forbes Global 2000でも20位(Apple, Google, Microsoft などに続くグループ)に指名される超優良企業です。米国のIT企業といえば、すでに事業のデジタル化を済ませ、強いガバナンスで協力に事業を牽引し、昨今言われるデジタルトランスフォーメーションなど無用と思われるかもしれません。しかし、この大企業がさらなる成長を目指して大きな変革を開始しました。その取り組みについてご紹介します。
デロイトに見る情報サービス産業自身のデジタルトランスフォーメーション
作成者:久松 正和、投稿日:2019年3月22日
日本企業の成長にとってデジタルトランスフォーメーションは、もはや避けて通れません。しかし多くの日本企業のIT実務能力は決して高いものではなく、推進する牽引役としてソフトウェアやシステム開発・構築を行う情報サービス産業ベンダーが必要となっています。日本の経済全体におけるデジタル変革の流れは、この情報サービス産業にかかっているといっても過言ではありません。
そこでまず、この日本の情報サービス産業自体に目を向けてみます。
イントリゴ — 自社のシステムインテグレーションノウハウで変革を実現
作成者:久松 正和、投稿日:2018年12月6日
SAPを支えるパートナー業態のひとつに、システムインテグレーションビジネスがあります。ITシステムを必要とするお客様にSAPと一緒に向き合い、お客様の事業の課題を整理して、ITの課題に落とし込み、SAPソリューションを用いたシステムインテグレーションを通じてお客様の変革を支援しています。今回は、このようなシステムインテグレーター様ご自身のデジタルトランフォーメーションの事例をお伝えします。
通信業界における ビッグデータを活用した収益計上漏れの把握
作成者:久松 正和、投稿日:2018年9月20日
サービス・製品の利益率や粗利益はどんな事業にとっても重要なKPIです。例えば製造業では製造原価が重要なKPIのひとつです。しかし通信業界では慣習上、収益は収益、費用は費用と分けて管理されることが一般的でした。実際に、ほと ...
ロシア通信事業者メガフォンのリテール管理改革
作成者:久松 正和、投稿日:2018年6月21日
通信産業は顧客と直接対面をしないでもサービス売上を上げることができる事業です。サービスの拡販には広範囲なマスマーケティングが唯一の手立てだと思われがちですが、実は店舗での販売施策が鍵です。特にモバイルサービスについては、スマートフォンなどの端末の魅力がサービスの満足度を決める大きな要素になっています。2,3年ごとに機種変更するタイミングが、サービスを切り替えるきっかけになることが多いのが実情です。そのため、店舗での対面販売はモバイルサービスプロバイダーにとって非常に重要な販売施策なのです。

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