SAP ASE 16.0 SP04の新機能

作成者:伊藤 沢投稿日:2021年2月10日

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昨年9月にこの[SAPジャパンブログ]に掲載した「SAP ASE and SAP IQ (旧Sybase ASE/Sybase IQ) : The Next Generation」でも紹介した「2020年に計画されている新しいSAP ASEのリリース」であるSAP ASE 16.0 SP04についてご紹介します。

このブログ記事は、SAP Community に掲載されている英語記事 What’s New in SAP ASE 16.0 SP04の抄訳です。

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what's new ase 16.0 SP04

SAP Adaptive Server EnterpriseとSAP Replication Server 16.0 SP04がリリースされました。 https://support.sap.com/swdcの「Support Package & Patches」からダウンロードできます。

SAP ASE 16.0 SP04 では、特に以下の機能追加にフォーカスしました。

  • Always-On(HADR)の機能を拡張し、フェールオーバー時のXAトランザクションをサポート
  • Adobe FlashベースのASE Cockpitを新しいツールであるAdministration and Management Console(AMC)にリプレース
  • Workload Analyzerコマンドラインユーティリティー(WLACLIUtil)の機能追加
  • リードオンリーの接続プロパティを拡張
  • JDBC4.2ドライバー
  • セッション属性の複製
  • OS syslogへの監査記録の書き込みvs. sybsecurity/sysaudits

その他多くの細かいながら重要な機能を強化しました。SAPNote 2985445とリリースノートをご参照ください。

 

Always-On(HADR)の機能を拡張し、フェールオーバー時の XA トランザクションをサポート

 

これは、XA/Openトランザクションをサポートするために現行のAlways-Onの機能を拡張したものです。以前はコンパニオンノードは、トランザクションがオープンでコミットされる前にフェールオーバーが発生しても、オープンXAトランザクションの知識はありませんでした。

XAトランザクションがHADRプライマリー内の複製されたデータベース内で実行される際に、prepare commandを含む全てのコマンドがCIレプリケーションモードのSAP Replication Serverに送信されます。SAP Replication Serverは「prepare」コマンドを通常のコマンドとしてハンドリングし、通常のレプリケーション中にXS トランザクションの「commit」または「rollback」が見られた時にこれを廃棄します。
しかしながら、フェールオーバーが発生した時に準備されたXAトランザクションがプライマリーASEにある場合、ドレインXAトランザクションマーカーはprepare transactionをトリガーし、同じXIDでXA ライブラリーを使用してコンパニオンASEに適用されます。

これは、フェールオーバー時に、(その前はプライマリーだった)ASE がトランザクションを完了する新しいプライマリーのコンパニオンに降格する間、準備されたXAトランザクションを無視するためにASEトランザクションマネージャーに対して変更が必要になりました。

 

Adobe Flash ベースのASE Cockpit を、新しいツールである Administration and Management Console (AMC) にリプレース

ASE Cockpit のAdobe Flash ベースの GUI アプリケーションの終息に伴い、新しいブラウザーベースの管理インターフェース – Administration and Management Console (AMC)を開発しASE Cockpitで提供していた機能をリプレースしました (SAPNote 2905660 を参照してください) 。

AMC

AMC ホームページ

AMC および ASE Cockpit は、サイドバイサイドでインストールすることが可能ですが、今後ASE Cockpit はGUI (Flash) アクセスなしの監視とアラート通知サーバーとしてのみ機能します。ASE Cockpit サーバー機能の管理方法の詳細は、マニュアルのManaging SAP ASE from the Command Line を参照してください。

AMC は、SAP独自のテクノロジーをベースにしています。これはASE Cockpit を完全にリプレースするものとして進化していきます。

SP04 のGA版では、AMCはWindowsとLinuxプラットフォームにのみインストールが可能です。他のプラットフォームでは今後のリリースで対応します。

詳細は、マニュアルの AMC – Administration and Management Console for SAP ASE  を参照してください。

 

Workload Analyzer コマンドラインユーティリティー (WLACLIUtil) の機能追加

ASE 16.0 SP03PL07で導入されたWLACLIUtil が強化され、WLA リポジトリからデータをExcelにエクスポートできるようになりました(Workload Analyzer Users Guide を参照してください)。

さらに、AMC の WLA GUI 機能では(上の画面ショットの「Configuration」部分にあります)WLACLIUtil と同じコアのライブラリを使用します。ASE が WLA を使用できるようライセンスされると、AMC とWLACLIUtil のどちらもリポジトリに接続し、ワークロードのキャプチャーとリプレイの管理に使用することができます。

「dbcc workload_capture」 コマンドまたは ASE Cockpit でPCAP ファイルとしてキャプチャーされた他のASE  (ASE 15.7 SP137 以降) からのワークロードは、WLACLIUtil ‘import’ コマンドでリポジトリにインポートし、WLACLIUtil またはAMC を使用して分析、プレイバックすることができます。

 

JDBC 4.2 ドライバー

これはSP04で追加されたものではありませんが、JDBC 4.2 ドライバーを jconn42.jar としてASE 16.0 SP03PL09 でリリースしていました。ここで改めて紹介します。

接続のために提供されたURL は同じままです –  「jdbc:sap:Tds」 または ‘jdbc:sybase:Tds」。しかし、このドライバーを使用し、jdbc.sql.DriverManager.getDriver(<URL>) を使用せずに直接クラスをコールする場合には、jdbc.sql.Driver クラスとして「com.sybase.jdbc42.jdbc.SybDriver」 を使用する必要があります。

プログラミングのリファレンスについては、 SAP jConnect for JDBC Programmers Reference を参照してください。

どのjConnect ドライバーをアップグレードする場合でも、jConnect のアップデートの一部としてターゲット ASE にインストールしなければならないSPは、ASE 16.0 SP04 のインストールマスターおよび$SYBASE/jConnect-16_0/spフォルダーにあるため、ASEの旧バージョンをアップグレードして新しいドライバーを使用できます。

 

リードオンリーの接続プロパティを拡張しました

この機能は、クライアント接続をセッションレベルで「リードオンリー」に設定することができます。接続が「リードオンリー」に設定されている場合、select のクエリーのみが可能であり、DMLやDDLは利用できません。

例えば、jConnect ドライバーで接続を「リードオンリー」に設定するには、以下のどちらかを行います。

  • 接続プロパティCONNECT_READONLY を「True」に設定(デフォルトでは「false」)

または

  • java.sql.Connection.setReadOnly(true|false)

最初の例は、例えば最初の接続設定を確立する時に使用できます。2番目の例は、動的であり再接続なしに設定変更する場合に使用できます。

 

セッション属性の複製

「clientname」、「clientapplname」、「clienthostname」 のいずれかのセッション属性が複製されたトランザクションを実行しているセッションに設定されている場合、これらはLTL および CIのレプリケーションモード双方でSAP Replication Serverに送信されます。

新しいSAP Replication Server 関数文字列変数では、これらをユーザー定義関数文字列でも使用することが可能です。

 

OS syslogへの監査記録の書き込みvs. sybsecurity/sysaudits

これは、オンプレミスではなくHyperscaler でASE 16.0 SP04 をLinux OS上にディプロイする場合のみの機能です。

ASEは、監査記録を Sybsecurity データベース内のテーブルに送るのではなく、OS syslog ファイルに直接送るように設定することができます。

これにより、はASE 自体の使用方法を知らないクラウドの管理者でも監査の問題を即座に見てアクションを起こすことができます。

 

さらなる詳細情報については、このリリースに付属する What’s New を参照してください。

これは、2021年Q1 にリリース予定の新しいHANA Cloud ASE サービスのGA前のリリースであり、SAPのオンプレミスASE(*1)とクラウドネイティブなASE(*2)双方に対するコミットを表しています。

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*1 : SAP ASEに関しては、2022年リリース予定のASE 16.1のMainstream Maintenanceが現時点で2030年であることがSAP PAMに掲載されています。
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SAPジャパン ブログ内関連記事:

SAP ASE and SAP IQ (旧Sybase ASE/Sybase IQ) : The Next Generation

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