Consulting Service – 製品ベンダーのエキスパートによるプロジェクト支援
「製品ベンダーだからこそ提供できるコンサルティングサービスの価値」
本稿は、SAPコンサルティングサービスとは何か。どのような支援体制を提供しているのか。また、SAP Activate Methodologyとは何か、という疑問にお答えしながら、SAPコンサルティングサービスだからこそ提供できる価値について、お伝えしていく内容となります。
製品ベンダーのコンサルティングサービスと聞いて、その具体的な価値についてご存じない方も多いのではないでしょうか。SAPコンサルティングサービスの利用経験が無い方やご存じ無い方に少しでもご理解頂けるよう、わかりやすくご紹介していきたいと思います。
SAPコンサルティングサービスとは?
SAPコンサルティングサービスでは、SAPのソリューションエキスパートによる、SAPソリューション導入/運用支援を提供しています。そのサポート範囲は、昨今のクラウド化の流れに応じて、デジタルコアとなるSAP S/4HANAだけでなくSAP クラウドソリューションも含め幅広く対応しております。そして、Fit to Standardをベースとした、SAP Activate Methodologyという最新の導入方法論をもとに、プロジェクトの成功を効率的かつ効果的にサポートしていきます。
国内外のSAPソリューションエキスパートによる柔軟な支援
SAPコンサルティングサービスについて、より詳細にご紹介していきたいと思います。SAPコンサルティングサービスは、ご存じの通りSAPソリューションを熟知したエキスパートが支援を実施していきます。そのため、SAPソリューションの価値を最大限に活かすソリューション提案、的確なアドバイス、また効率的な課題解決支援を実施していきます。SAPソリューションは、数多くの標準機能を持ち合わせており、それらのソリューション価値を十分に活かすことは簡単なことではありません。しかし、豊富な製品知識と経験を持つエキスパートの適切なソリューション提案により、ソリューションの価値を最大限に活かすことが可能となります。また、標準機能を活かすことで不要なアドオンを避けることもでき、プロジェクトコストの抑制や、円滑な将来のアップグレード対応へと繋げていくことができます。
SAPソリューションのエキスパートが、グローバルで数多く在籍していることも、SAPコンサルティングサービスの価値の一つと言えます。SAPでは、180か国以上にサービスを提供する約22,500人以上のエキスパートが所属しており、SAPソリューション導入/運用をされているお客様に、グローバルでサポートを提供しています。また、グローバル各国のコンサルタントが連携しナレッジを共有することで、技術的課題を効率的に解決することができ、プロジェクトをよりスムーズに運営するためのご支援を行うことができます。
グローバルな支援において、近年、活用の機会が増えてきているサービスが、SAPのオフショア開発です。グローバルで19拠点・約2,450人のオフショア開発部隊が、世界各国のお客様に対してSAP S/4HANA移行アセスメントサービスや開発サービスなど、パッケージ化されたサービスの提供を実施してきております。このサービスを活用することにより、高い品質で効率面と価格面の両方のメリットを享受することができます。
しかし、海外リソースの活用に対して、言語的な障壁を気にするお客様もいらっしゃるかと思います。そんなお客様に対しては、お客様とオフショア開発部隊との間に、ローカルのブリッジコンサルタントを入れる事により、その問題を解決することができます。ローカルのブリッジコンサルタントは、お客様の要件を的確にオフショア開発部隊に伝え、成果物の品質とプロジェクト効率性を管理していきます。それにより、言語的な障壁を感じる事無く円滑にプロジェクトを進めていくことが可能となります。
ここまで、サービスの主要な価値について触れてきましたが、まだSAPコンサルティングサービスに対するハードルの高さを、気にするお客様もいらっしゃるのではないでしょうか?それに関しては、ご心配いりません。SAPコンサルティングサービスでは、柔軟な支援体制を提供しています。SAPソリューションのエキスパートを、お客様・パートナー様の体制やニーズに合わせて、提供していくことが可能になっております。ここでは、パートナー様支援体制・パートナー様/SAP協業体制・SAPサービスプライム体制という、3つの支援体制について触れていきたいと思います。
一つ目のパートナー様支援体制では、パートナー様のアンダーでSAPが契約を実施し支援するモデルとなります。例えば、パートナー様の不足リソースに対してのご提供や、QA対応の支援などを行っていきます。必要な部分に対してSAPコンサルティングサービスを活用することで、プロジェクトコストを最適化しながらピンポイントでSAPからの支援を享受できるモデルとなります。
二つ目のパートナー様・SAPサービス協業体制では、お客様と直接契約を実施し、お客様に対して、パートナー様と協業し支援するモデルとなります。例えば、新ソリューションの導入部分に関しては、SAPが導入支援を実施したり、SAP S/4HANA移行アセスメント等のサービスのようにタスクによってSAPがサービスをご提供していくような支援モデルが含まれます。エキスパートの深い製品知識を、よりご活用することができるモデルとなります。
三つ目のSAPサービスプライム体制では、お客様と直接契約を実施し、構想策定から本稼働までプロジェクトを、End to EndでSAPがサポートする支援モデルとなります。例えば、SAP S/4HANAの新規導入や、SAP S/4HANAへのコンバージョンプロジェクトなどをSAPのエキスパートが直接実行していきます。
近年、お客様・パートナー様・SAPの3社での協業プロジェクトがより増えてきています。それぞれのプロジェクトで、お客様・パートナー様が、SAPエキスパートをうまく活用し、プロジェクトの成功をより確実なものにすることができております。
Fit to Standardをベースとした最新のSAP導入方法論
ここまで、SAPコンサルティングサービスの価値についてご理解いただけたでしょうか。最後に、SAP独自の導入方法論について、簡単にご紹介していきたいと思います。昨今のクラウド製品やアジャイル開発の広がりにともない、SAPの導入方法論も従来のウォーターフォール型の導入方法論から、クラウドソリューションへの対応やアジャイル開発手法を取り入れた、新しい方法論へと進化をしてきました。それが2015年からスタートした、最新のSAP導入方法論であるSAP Activate Methodologyです。この最新の方法論では、”Fit to Standard“をコンセプトとしています。Fit to Standardとは、SAPが提供する業務プロセスの雛形であるSAP Best Practicesに、お客様の業務プロセスを合わせていくことを前提としたアプローチのことです。このことで、不要な開発を減らし、プロジェクトの効率化をはかるとともに、業務変革の実現を目指していきます。また、昨今のリモート環境下におけるシステム導入においても、こうした導入方法論・業務プロセスの参照モデルの存在が、目的を見失わずにプロジェクトを推進していくための助けとなります。
(【SAP公式サイト】SAP Activate Methodology概要/ロードマップ/利点)
https://support.sap.com/ja/offerings-programs/methodologies/implement.html
(【SAP公式ブログ】SAP Activate Methodologyを活用した事例)
https://www.sapjp.com/blog/archives/24222
まとめ
まとめとして今回の内容を振り返りたいと思います。SAPコンサルティングサービスの価値や特徴として、国内外のSAPソリューションを深く理解するエキスパートによる、柔軟な支援体制がありました。また、Fit to Standardをベースとした、SAP Activate Methodologyという最新の導入方法論で、SAPソリューションの導入をエキスパートが支援していきます。これにより、SAPソリューションの価値を最大限に活用し、プロジェクトを効率的かつ効果的に支援することができ、お客様の経営に寄与するデジタル変革を支援していくことが可能となります。
SAPコンサルティングサービスでは、製品ベンダーのコンサルティングサービスだからこそできる確かな価値を、お客様・パートナー様に提供することが可能です。デジタル化の重要性が叫ばれる現代社会において、お客様のデジタル変革は重要なミッションとなります。そのミッションの成功へ、確かな一歩一歩を、SAPコンサルティングサービスが共に歩んでいけることを願っております。
(【参考動画】SAPサービスまるわかり初級編)
https://webinars.sap.com/jp/sap-japan-services-maruwakari/ja/webinar-replays-101