顧客別にキャンペーン反応率を予測してマーケティング効果を最大化

リード(見込み顧客)獲得を目的としたマーケティングを行う際に、当て推量のアプローチを行うのでは大量の無駄打ちが発生してしまいます。SAP Analytics Cloudは、これまで統計解析の専門家やデータサイエンティストに依存してきたSTP(セグメンテーション・ターゲティング・ポジショニング)分析や予測を、現場の業務担当者が実践可能なレベルまでハードルを下げ、より確度の高いマーケティング&セールスを実現します。

当て推量のマーケティングは逆効果を生む

マーケティグや営業活動において、リード(見込み顧客)の獲得はとても重要です。

このリード獲得の施策としては、商品/サービス/プライベートイベントのダイレクトメール(DM)/ターゲティングメール、あるいはカタログ/案内状をターゲット顧客に向けて送付する、さらには、インサイドセールス/営業担当が直接電話で案内するといった活動が行われています。

いずれのアプローチも間違いではありません。とはいえ、当て推量で選んだ相手に案内を送付しても、潜在ニーズにフックする確率は少なく、非効率です。人件費や電話代、郵送費など、マーケティングキャンペーンには相応のコストがかかります。そのため、当て推量による大量の“無駄打ち”は、会社の収益を圧迫しかねず、施策の効果を高める努力が不可欠となります。

一方で、案内を受ける側も、自分の業務内容や課題とまったく関係がなく、興味・関心が一切持てない商品/サービスのダイレクトメールやカタログ、イベントの案内状が送られてきてもゴミ箱に直行です。さらに最悪なのは、忙しい最中にかかってきた営業電話で、仕事を中断させられてしまったことに怒り心頭になる場合もあります。

このようにやみくもなアプローチは、会社の信用や好感度を低下させるなど、かえって逆効果になる恐れがあるのです。

一般企業にはハードルが高すぎるデータ分析

そこでリード獲得を目的としたアプローチを行う際には、まず「STP分析」をしっかり行っておくことが前提となります。

STP分析とは、「セグメンテーション(Segmentation)」「ターゲティング(Targeting)」「ポジショニング(Positioning)」の頭文字を取ったものです。要するに、市場を細分化したうえで、自社の顧客となりそうな確度の高い対象を選定し、顧客のニーズに対して自社の優位性を発揮できる商品やサービスの立ち位置を決めていきます。

ただし、STP分析は決して容易なものではありません。

例えば、セグメンテーション分析の場合、消費財市場を狙うならば人口動態変数(年齢、性別、家族構成、職業)や地理変数(地域、人口密度、住まい、文化、行動範囲)、社会心理学的変数(ライフスタイル、価値観、パーソナリティ、購買動機)、行動的変数(購買活動、購買心理、購買契機)といった変数を使った分析が必要になります。

生産財市場においては、人口(業種、規模)、オペレーティング変数(使用頻度、顧客の能力)、購買アプローチ変数(購買方針、購買意欲)、状況要因変数(緊急性、受注量)といった変数を用いた分析を行われなければなりません。

同様にターゲッティングやポジショニング分析においても、さらに詳細なマーケティング手法にブレークダウンしつつ、データ分析を実行うことが求められます。

ちなみに近年では、企業対企業(B2B)における「アウトバウンド指向マーケティング&セールス手法」として「ABM(アカウントベースドマーケーティング)」と呼ばれる手法が注目を集めています。ABMでは、さまざまなタッチポイントで収集された顧客データを統合的に分析し、成約確度の高い顧客を予測します。そしてマーケティングと営業のリソースをそのターゲット顧客に集中的に投下して、実施施策の成果をさまざまに検証しながら、その精度をさらに高めていくのです。

このように、戦略的なマーケティングやセールスでは、統計解析をはじめ非常に高度な専門知識と経験が必要とされ、一般企業にとっては高いハードルとなっていました。

AI技術を活用して高度なデータ分析や予測を支援

そうした中で現在、これまで統計解析の専門家やデータサイエンティストなどに依存していたデータ分析の負荷を、ITによって軽減できるツールが登場してきました。

その代表的なソリューションの一つが、SAPの「SAP Analytics Cloud」です。特徴は、データの視覚化・計画・予測といった機能を統合し、オンプレミスとクラウドのハイブリッド環境でデータを一元的に管理し、的確かつ効率的な分析を支援する点です。これにより、当て推量のアプローチから脱却し、顧客の興味・関心に基づきカスタマイズされたキャンペーンメールを送付したり、特定の購買傾向が見られる取引先のみにカタログを郵送したりすることができるようになります。

もちろん、SAP Analytics Cloudの活用においても、データ分析の基礎的なリテラシーやセンスは必要ですが、統計解析の専門知識は不要で、データサイエンティストがいない会社でも、上記のようなパーソナライズされたOne to Oneマーケティングを、比較的簡単に計画して実施することが可能になります。

では具体的に、SAP Analytics Cloudでは、どのような仕組みによって高度なデータ分析をサポートしてくれるのでしょうか。このサービスのベースにあるのは、機械学習などのAI技術です。その働きによって、統計分析の専門知識のないユーザーでも、高度なデータ分析が行えるようになります。

以下、AI技術をベースにしたSAP Analytics Cloudの特徴的な機能をいくつか見ていきましょう。

まず紹介したい機能の一つが、「スマートディスカバリ」です。これは、顧客の属性情報や行動履歴から、顧客による購買に大きな影響を与えた要素をAIが発見する仕組みです。

例えば、地域性が、ある顧客の購入動機に大きくかかわっていて、なおかつ、その顧客が商品Aを購入していたとします。スマートディカバリは、これらのデータから、居住年数の長さと、商品Aの購入という顧客の行動に相関関係があることを発見することができるのです。

また、「スマートグルーピング」は、バブルチャートや散布図にプロットされたデータ要素の相関関係をAIが分析し、指定されたグループ数への分類を自動実行し、色分けしてグラフに表示する機能です。これによって、例えば、「収入」と「年齢」との相関関係から、顧客のセグメンテーションを瞬時に実行することができます。

さらに、「スマートプレディクト」は、分類、回帰、時系列などの予測を支援。過去の購買履歴などを基に、個々の取引先や顧客別にキャンペーンへの反応率を予測することが可能となります。

このように、SAP Analytics Cloudの最新テクノロジーを活用することで、業務担当者自身が迅速に予測分析を実行し、より確度の高いマーケティングやセールス活動を、より迅速かつ低コストで実践することが可能となります。


▼SAP Analytics Cloudについて詳しくはコチラ
https://www.sapjp.com/analytics/

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