「ERPを簡単に導入し、誰でも活用できるように」 日本の商慣習に合わせた業務機能や帳票類で ERP導入のリスク・負担を最小限に
株式会社アイ・ピー・エス(以下、IPS)は創業より20年以上、ERP活用をサポートしているSAPの老舗パートナーです。特に製造業や商社のシステム刷新、業務改革、およびスマートファクトリーと連携したオペレーションの最適化に伴う課題の解決を支援しています。同社は150社以上の導入実績をもとに、エンタープライズリソースプランニング (ERP) システムである「SAP S/4HANA®」に対して、日本の商慣習や複雑な業界要件にあわせた業務環境が構築済みで、テンプレート化された「EasyOne runs for SAP S/4HANA」を開発しました。業界固有の業務機能や帳票により高い完成度の業務環境が提供され、業務品質を安全に実現することを約束しています。また、ハードルが高いと思われているERP導入のリスクや負担を最小限にし、商社で9ヶ月、製造業で12ヶ月といった短期間での導入を可能にしました。

目次
急速なグローバル化によって製造業・商社が求められるものとは
グローバル化により、世界中の企業との競争が迫られる製造業や商社。こうしたなかで、競争力強化に向け、新規事業創出や、海外事業展開に期待する企業が増えています。それにはまず、グローバル化に対応できるバックオフィス体制の構築が必要です。各国の会計制度や税制に対応することはもちろん、サプライチェーン管理やプロジェクト連携、さらには、効率的な資源投入の実現に向けて、地域ごとの利益の増減を管理する統合的な管理会計の体制も必要になります。
一方で、近年のデジタル化により登場した、スマートオフィスやスマート工場、グローバルオペレーションといった、業務システムとの連携も課題となりつつあります。
ロボットやAIの活用が進む一方で、それらと連携する管理業務は、旧来的なシステムで行われており、システム間のデータ連携やマスターが異なるため、マニュアルでのデータ連携の実施に時間がかかり、十分に最適化されていないケースも少なくありません。こうした業務とシステムの見直しによる、オペレーションの効率化も急務となっています。
このような商社・製造業の課題解決策として、SAPパートナーであるIPSは、SAPのERPシステムSAP S/4HANAに、日本の商慣習に合わせてカスタマイズされた業務機能や帳票がそろう、つまりテンプレート化された「EasyOne runs for SAP S/4HANA」を提案しています。
150社への導入実績・ノウハウが凝縮されたEasyOne runs for SAP S/4HANA
IPSはSAPが日本に上陸した1990年代から、国や業種を問わない、年商規模100億円から5000億円までの幅広い企業に対しSAP ERPを導入してきました。EasyOne runs for SAP S/4HANAには、そうした活動のなかで得てきた知見やノウハウが凝縮されています。
そして、これらの機能やサービスは、製造業や商社が直面する数々の課題に解決策を提示します。商社で9ヶ月、製造業で12ヶ月といった短期間での導入を目指しています。ここからは、なぜIPSが150社への導入実績・ノウハウが凝縮された完成度の高いEasyOne runs for SAP S/4HANAを開発し、導入の難易度が高いと思われているERPの導入のリスク・負担が最小限にできているのか、を詳しく解説していきます。
商慣習に合わせてカスタマイズされた業務機能とスムーズな導入を実現させるサポート体制
EasyOne runs for SAP S/4HANAは、IPSがこれまでの経験で培ってきたノウハウはもちろん、業種・業態特有の業務機能やさまざまな管理会計モデルを備えています。
この業界固有の業務機能や帳票は、業務適合率が80%以上という高い数値を示しており、改めてパラメータを設定する等の負担を低減することにつながります。多様な業務機能のなかから、自社に適した機能・帳票を適用することで、複雑な取引進捗や損益、個々の製品やサービスの特異性などを統合的に管理でき、強力なバックオフィス体制を構築できます。
また、IPSは、SAP ERP導入に不安を抱えるお客様に対してのWeb適合診断サービスの提供や、プロジェクトを担保する基本設計サービス、本稼動後にSAPを活用するための業務サポートサービスなども提供しています。安全かつ迅速な導入を可能にするサービスにより、導入企業がシステム導入に専念するのではなく、業務実現に注力できるような支援を目指しています。
各国の税制や会計基準にも対応しており企業の海外事業展開を支援
海外への事業展開において、特にボトルネックとなるのが会計基準や税制への対応です。SAP S/4HANAは海外対応にも優れており、多言語・多通貨はもちろん、日本、中国、アジア、韓国、ヨーロッパ、米国の会計基準や税制への対応が可能。また、IPSは世界各国のSAPパートナーが参加するアライアンスグループ・United VARsに参画しており、海外進出あるいは日本への展開を計画している企業への支援として、本アライアンスグループの協力の下、プロジェクトを展開・遂行することもできます。
このネットワークと連携した各国の会計事情も調査しています。そのため、各国で導入するための機能・帳簿に対応しており、ERP導入のための必要な作業がプリセットされているEasyOne runs for SAP S/4HANAを導入すれば、日々変化する世界の会計基準や税制に対応した管理会計体制が早期構築でき、新規事業創出や海外事業展開の加速を後押しできます。

フロントエンドシステムとの連携でオペレーション効率を向上
EasyOne runs for SAP S/4HANAは、スマートオフィス、スマート工場、グローバルオペレーションとの連携にも効果を発揮します。デバイスフリーで直観的に使えるオペレーションシステムやロボットによるオペレーション代行、機械学習による情報分析や予測など、スマートオフィスなどとの連携を最適化し、オペレーションの効率を大幅に向上できる機能が備わっています。
さらにIPSでは、各企業の工場のスマート化に向けた構想の立案・策定を行う「スマート工場構想策定支援サービス」も提供しています。スマート工場を実現するために、ヒアリング調査等から目指すべきゴールを定め、その実現に向けたアプローチ方法などを提案していく統合コンサルティングサービスです。その他にも、従来の業務を見直し改善する「業務統合コンサルティングサービス」や「中期業務改善教育サービス」なども用意があります。
これらのコンサルティングサービスも併せて活用することで、EasyOne runs for SAP S/4HANAの導入効果を最大化させ、さらなるバックオフィスオペレーション全般の工数削減や投資利益率(ROI)を高めることが期待できます。
IPSは、2021年に、SAP 社主催の「カスタマーサクセスサミット2021」において「SAP APJ Partner Excellence Award 2021」を受賞。また、高い品質やサービスが評価され、SAPのプラチナパートナーに認定されているほか、United VARsのアジア理事にも任命されています。これらの実績が、EasyOne runs for SAP S/4HANAの実現性・安全性・経済性の高さを物語っています。
そのほか、2018年には、SAPなど3社と共同で、クラウド版の「EasyOne Cloud -runs on SAP S/4HANA Cloud」を開発し、オンプレミス版よりも短期間での導入を可能にするなど、SAPと連携したソリューションや製品の開発にも継続的に取り組んでいます。
製造業A社における事例:部品メーカー生き残りをかけた“埋蔵金発掘”
自動車メーカー向けに部品を製造・販売しているA社では、目まぐるしく変わる業界の技術革新に伴い、厳しさを増す取引先からのQCD要求と、長期的に先行きの不透明な主要製品需要が経営課題でした。
同社では、日々の活動には多くの改善余地、すなわち“埋蔵金”が眠っていると考えられていました。そこで、既存事業の生産性をできる限り高めると共に、生み出された資源を新しい事業や市場に投じる“埋蔵金発掘”の取り組みを中期経営におけるテーマの一つに設定しました。これを正しく特定して改善に取り組むため、SAP S/4HANAがもつ生産管理や原価管理の仕組みをもとに業績評価や経営管理の組み立てを一新しました。
これらの立ち上げにあたり阻害要素だったのは同社のスクラッチ型システムでした。長年にわたり取引先や現場からの要求に応えてプログラムを作り足していた為、システムが複雑化し、新しい仕組みを構築したくても手がつけられない状況でした。加えて、事業部門の忙しさが拍車をかけ、基幹システムを見直すだけの体力はないものと半ば諦めていました。しかし、SAP S/4HANAがもつ豊富な業界経験と業務機能により、システム刷新や改善活動にあたる負担が軽減されることが検証された為、システムの刷新に挑戦することが決定しました。
SAP S/4HANAの導入後、業績評価や経営管理の可視化により、経営から現場までに携わる従業員の一人ひとりが、これまで見えなかった利益や損失を把握できるようになり、改善活動や資源配分を見直す素地が整いつつあります。従来のスクラッチシステムとは異なるシステム構築手法は、馴染み辛い、受け入れ辛いといった印象がありましたが、結果として経済性の高さが証明されました。
今後はこの仕組みをグローバル各拠点に拡大する見通しです。
急速なグローバル化やデジタル化の影響を受け、製造業や商社を取り巻くビジネス環境は目まぐるしく変化しています。こうした変化に追い付くためには、現在の業務やシステムを見直し、新規事業創出や業務の無理・無駄の効率化に取り組む必要があります。しかし、一方で、業務改善やシステムの導入に投下できるリソースが限られているのも事実でしょう。そのため、業務やシステムを見直す際には、いかに効率的、かつ効果的に取り組みを推進するかがポイントとなります。
業種別(製造業・商社)の日本の商慣習を網羅した業務機能、帳票がそろったEasyOne runs for SAP S/4HANAは、システム構築に投資するのではなく、すでに出来上がったシステムを利用することで、より効率的に導入効果を生み出せるソリューションです。さらに、SAPが提唱するインテリジェントエンタープライズに向けたRISE with SAPの導入パッケージも開発が完了し、提供に向けての準備を進めています。
IPSは、これからもEasyOne runs for SAP S/4HANAを始めとした自社ソリューションを通じて、製造業・商社などの中小企業の業務品質向上を実現していきます。
>>株式会社アイ・ピー・エスについて詳しく知りたい方はこちら